【レビュー】今夜買いたいレバーレスコントローラー

アケコンジャンキーナカジマです。
格闘ゲーム業界で大流行しているレバーレスコントローラーですが、購入しようとするとこれがまあ色々出ててどれを買っていいのかわからない上に値段も異様に高い。家庭用ゲーム機並みの値段をするレバーレスもあるので購入も慎重になると思われます。そんなお悩みを多くいただいたので、今回は初めてのレバーレス購入ガイドをお届けします。これを読めばもう勝ったも同然。

△レバーレスコントローラはとにかく持ち運びやすいのがメリット。ただやたら高いし対応ハードがわからなかったりサポートが手薄だったりで購入に踏み切れない人も多いハズ。

まずレバーレスの主なメリットとデメリットを2D格ゲー、3D格ゲーで出してみる。この中のどれも刺さらなかった人は別に買わんでええと思います。
 
レバーレスのメリット
ほぼ共通)薄くて軽いものも多く持ち運びがマジで楽
共通)右手でレバー操作ができるためジャンプやステップの入力方法が増える
2D)歩きガードやファジージャンプの精度が上がる
2D)必殺技コマンドの入力精度が上がる(インチキ入力が多く存在するので別記事で説明)
3D)最速風神拳や青ライジング等レバー+ボタン1Fビタ押しの精度が上がる
 
レバーレスのデメリット
共通)値段が高い
共通)ダッシュやコマンド入力に長時間練習が必要
ほぼ共通)家庭用ハードの公式ライセンス商品が少ない
 
よく言われてるところだとこんな感じ。で、次にどれ買ったらいいのよという一番よくある相談だけど、価格はもちろん携帯性やらアップデート方法やら色々違うポイントがあるので自分にあったレバーレスを選びましょう。評価ポイントは以下の5つです。
 
価格     :3万でも高いけど相場。5万超えたら流石に?
携帯性    :対戦会などへの持っていきやすさ。大きさと軽さ重視
カスタマイズ性:SOCDクリーナーの切り替えや物理的にボタン変えやすいとか
買いやすさ  :量販店で買えるかとか在庫切れが多いとか海外から取り寄せとか
サポート   :故障対応やファームウェアアップデートのやりやすさ

さらに、家庭用ハード中心で遊ぶ方は、各プラットフォームのライセンスの有無にも注意。多彩なプラットフォームで動作するとされるBrook基板やコンバーターは、プラットフォームの規約上ではNGとなっている場合が多い。(ただし、プレイステーション5で開催される『ストリートファイター』の大型大会やEVOにおいては、その規約上で一部商品のみ使用許可が下りているという特殊な状態。)昨年は一時期、Xboxのアップデートでコンバーターが使用できない状態になったケースもあるので、家庭用ハードでの非ライセンス品の使用は自己責任で。

 

hit Box

カワノ選手やウメハラ選手がパートナーシップを結んでいる元祖レバーレスコントローラーでもあるhitBOX。家電量販店でも売り出したことで手に入りやすいレバーレスコントローラーだが人気が高く在庫切れになっている店舗も多い。使いやすいレバーレスなので、入門用にもおすすめ。ただし、専用ケーブルを使用していたりL3、R3ボタンがないなど多少の不便はある。小型のものが多いレバーレスの中では、かなりデカい。(メーカー表記では、複数プラットフォームに対応しているが、非ライセンスのプラットフォームも有り)
 
 
ポジティブ
 ケースに厚みがあり三和電子製のボタンからGamerFingerやGravityなどのボタンに換装可能
 大きさと重さがあるため膝置きでも安定感がある
 
ネガティブ
 PlayStation公式ライセンス商品ではない(※いつどのPFで利用できなくなるかは保証なし)
 デカすぎて持ち運びがダルい
 専用ケーブルなので断線したときは単品で購入する必要あり
 四隅が角ばっててぶつけると痛い
 

JunkFood SnackBox MICRO

 
衝撃のサイズと薄さでメチャクチャ光るのが特徴。約363gしかないmicro(画像下)は膝置きして使うのがやや難しい。ケーブルを刺す際に対応のボタンを押すだけでSOCDクリーナー切り替えができる点などが強い。また最近は日本の販売代理店からも購入が可能でサポートも充実しているため購入後も安心。多彩なプラットフォームに対応するBrook基板を採用しているが、各プラットフォームのライセンス品ではないことに注意。
 
ポジティブ
 携帯性が最強
 国内販売しているのでサポートが手厚い
 Brook基板を採用
 専用アプリのJF Connectでライティングの切り替えやファームウェアアップデートができる
 
ネガティブ
 PlayStation公式ライセンス商品ではない
 オプションボタンが粒すぎて指が痛い。どれがどれかわかりづらい
 TypeCケーブルでも転送速度が遅いケーブルだと使えないことがある
 アプリのファームウェアアップデートが安定しない
 
 

PUNK WORK SHOP

 
最近では再春館SOL熊本のShuto選手がアンバサダーとなったことを発表したPUNK WORK SHOP。天板がマグネット式になっており内部へのアクセスが容易な点や、ケーブルを指したままでもSOCDクリーナーの切り替えができるなどが特徴。またPUNK WORK SHOP製のボタンはアクチュエーションポイントが0.4mmと通常の半分程度で反応する浅さとなっており反応や操作性の向上が見込めるためボタンだけ購入して換装するプレイヤーも多い。人気モデルは再販直後に売り切れてしまうため公式X(旧Twitter)をチェックしておこう。
 
 
ポジティブ
 Brook基板とオリジナル基板があり、予算に合わせて購入可能
 標準でボタンの増設がされているのでボタンアサインが増やせられ
 ボタンのアクチュエーションポイントが浅く反応が良い
 マグネットで天板が開くので修理や拡張がしやすい
 
ネガティブ
 PlayStation公式ライセンス商品ではない
 ロープロファイルスイッチなので三和ボタンやGamerFingerには換装不能
 オリジナル基板のものは相性の悪いPCだと利用できない可能性も
 
 

RAZER KITSUNE

伝説のアケコンPANTHERAを生み出したRAZERから満を持して販売されたレバーレス。プレイステーション公式ライセンス商品となっており、PS5に刺して安心して使えるのが最大の魅力。家庭用ハードメインの方には、初めてのレバーレスとしてはオススメできる一台だが、PS4の一部ゲームでは動作しないことに注意。あくまでPS5、PC等で使う商品と考えておこう。独自のオプティカルスイッチや底面のライティングなどRAZERならではの技術とカッコよさが詰まっている。
 
ポジティブ
 PlayStation公式ライセンスなので確実にPS5で使える
 レバーレスでは珍しくタッチパネル付き
 専用のtypeCケーブルはロック機能がついているため抜けづらい
 
ネガティブ
 PS4に非対応
 専用キャップ&専用キースイッチのためボタン変更が不能 
 SOCDクリーナーが変更できない(上下ニュートラルのCPTルールに準拠)
 

Victrix Pro FS−12

ももち選手属する忍ismのスポンサードも行っているVictrix。メチャクチャかっこいいけどメチャクチャ高価。タッチパッドや手元で切り替えられるSOCDクリーナー、背面をあければ簡単にメンテナンスができるなど至れり尽くせりの性能だがマジで高い。また重量もあるので大会シーンで持ち運ぶのが多少しんどいかも。安く購入できるチャンスがあったら買っておきましょう。
 
ポジティブ
 PlayStation公式ライセンス商品で安心安全
 内部へのアクセスが簡単で拡張性が高い
 かっこいい。所有欲が満たされる
 
ネガティブ
 値段がパワフル
 無駄なスペース多く、大型(その分膝起きで安定する)
 
 

自作販売系レバーレス

最近増えてきたのがBoothやメルカリなどで個人が販売している自作レバーレスの存在。サイズが小さかったりボタンの増設がしてあったりなどユーザに寄り添った設計が特徴で価格も抑えめ。販売台数が少なく売り切れが多いことやあくまで個人販売なので故障対応が難しいなどの問題点はあるものの、レバーレス自体の性能は既製品に負けず劣らずのものが多い印象です。あくまでも自己責任で購入する必要あり。
ポジティブ
 価格が安い
 薄くて小さいものが多く携帯性が良い
 ボタン数が最初から拡張されているものも多い
 
ネガティブ
 PlayStation公式ライセンス商品ではない
 販売台数が少ないため売り切れているのがほとんど
 故障時のサポートが迅速ではない場合も
 

で、結局どれ買えばええんや

という話になるんだけど、各々が重視するポイントで選んでおけばよいというのが結論です。
とにかく安く買いたい:自作販売レバーレス
膝置き安定したい人:hitBOX
持ち運び重視の人:JunkFood SnackBox MICRO
増設ボタン試したい人:PUNK WORK SHOP
PSライセンス品重視&予算気にしない人:RAZER KITSUNE、Victrix Pro FS-12
みんな違ってみんないい。よりよきレバーレスライフを送りましょう。次回棒付きアケコン編やる気があったらやります。
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ナカジマ(コイチ)

ナカジマ(コイチ)

twitter ID:@koichinko
あらゆる格闘ゲームを雑然と遊ぶ浅葉の悪友。
『ギルティギア』シリーズ等、アークシステムワークスの作品では有名プレイヤーとして名を馳せる。密かに、第三回TOPANGAチャリティーカップ『スーパーストリートファイター4』で優勝という実績も。
ソニーコンピューターエンターテイメント主催のイベント”闘神激突”では、格闘ゲームの強いおっさん”闘神”として、『ギルティギアイグザードサイン』で鮮やかなネタ殺しを披露した。

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