『ロックマン』に関しては少しうるさいヒマです。齢4歳頃にプレイした『ロックマンX2』で初めて知り合ったこのシリーズは、私にアクションゲームの楽しさを教え、「トライ&エラー」の精神を身に付けさせてくれました。
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△直近の「トライ&エラー」の精神が活かされているシーンです。『DOAX3』では水着を受け取ってもらえるまで、鉄の心でトライ&エラーを繰り返します。ただの運ゲーなのでこの場合は忍耐力というほうが正しいかもしれませんが。
何故いきなりこんな話をしているかというと、今回レビューする『Mighty No.9』は『ロックマン』シリーズに関わりが深い、イナフキンこと稲船敬二氏がプロジェクトリーダーとして作り上げた、昔ながらの横スクロールアクションだからです。そしてこのゲーム、露骨とかそういう次元を超えてるレベルで『ロックマン』を意識したものになっています。
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△我らがMighty No.9ことベック君。ロック君じゃないよ。
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△我らがアイドルことコールちゃん。ロールちゃんじゃないよ。
ゲームの大まかな流れは、他の8体のMighty Numbersが各地で暴れ回っており、末弟のベック君は各ステージを回ってそいつらの暴走を止めつつ、新たな【フォーム】をゲットして次のステージへ…という完全なる『ロックマン』です。プレイフィールは『ロックマンX』に近い感じです。見た目はやや子供向けっぽいですが、中身はガチガチのクラシックアクション。普通に死にまくれる難易度は私としては高評価です。
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△お約束とも言える「初狩り」(初見狩り、初心者狩り)が各所に見られます。死んで覚えろ!なデザインは豊富な中間地点のおかげでだいぶ緩和されています。
アクセラレートとXel吸収が産み出す爽快感
本作の特徴的なシステムとして、【アクセラレート】と【Xel吸収】が挙げられます。この2点が『ロックマン』でも『ロックマンX』でもない、独特のプレイスタイルを産み出しています。
アクセラレートは『ロックマンX』シリーズにおけるダッシュに近い移動手段です。地上アクセラレート中にジャンプすると大ジャンプが出来、空中でも使用できます。Xシリーズと異なるのは、空中版に一切の制限が無く、空中で無条件に連続で出せる事です。少し挙動にクセは有りますが、自由自在にスピーディに飛び回れるので爽快感はかなりのものがあります。
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△下キーを入れながらアクセラレートをすると、地上では低姿勢のアクセラレート、空中では急降下に変化します。急降下はキャンセル不能で事故死を誘発するので注意しましょう。私の死因上位です。
そしてこのアクセラレート、移動手段以外の活用法があります。それが【Xel吸収】です。本作は雑魚敵の耐久力がかなり高めに設定されていますが、一定ダメージを与えると【弱体化】が発生してモヤモヤしたなにかがまとわりつくような状態になります。
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△モヤモヤ。
この状態の敵にアクセラレートで接触するとXel吸収が成立。雑魚敵ならば一撃で撃破し、その上で吸収したXelの色に応じたパワーアップが発生します。
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△例えば赤Xelを吸収するとノーマルショットが貫通弾に変化します。赤Xelを吸収出来る敵の先には、集団や壁を隔てた敵など、貫通弾を活かしやすいように敵が配置されていることが殆どです。
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△大半の雑魚敵からは青Xelを吸収できます。青Xelを一定量集めると、好きなタイミングで体力を全回復できる、アクセルリカバーをストックできます。今作は敵を倒してもアイテムをドロップしないので、非常に貴重な回復手段です。
またボスバトルにおいてもXel吸収は重要な鍵となります。本作のボスは弱体化状態まで体力を削った後、Xel吸収を行って初めてダメージが確定する仕様になっています。弱体化状態になった後は自動の体力回復が始まってしまうので、弱体化状態に追い込むタイミングを誤るとXel吸収が思うようにできず、削ったダメージが無駄になってしまうことも。考えなしにダメージを与えてはいけないのです。
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△ボス戦においては、Xel吸収量が100%になる=体力回復を防ぐように、うまく立ち回りましょう。パターンが分かっているのならば体力調整するのも一つの手。
すこしややこしいかも知れませんが、Xel吸収のパワーアップとXel吸収するための高速移動手段、アクセラレートが絶妙に噛み合うと、驚きのスピード感を演出します。雑魚敵を素早く弱らせ、アクセラレイトでXel吸収しながら高速で移動して次の敵へ。この気持ちよさはプレイしないと伝わりにくいかもしれませんが、それを体験しやすいようにデザインされた各ステージの作りは流石です。
もう一人のプレイヤーキャラ ~RAY~
発売と同時に配信されたDLCを購入すると、RAYがボスとして出現するステージと、それをクリアすることで遊べるRAY編のプレイが可能になります。
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△我らが暴走女子ことRAYちゃん。ZEROじゃないよ。雷も落としません。
RAYは三段攻撃のクローと、ベックのアクセラレートに対応する突進を主軸とするバトルスタイルであり、近接攻撃に特化しているキャラクターです。彼女の近接攻撃は同時にXel吸収判定も付いているので、パワーアップこそできないものの、敵の殲滅速度はベックとは比べ物になりません。
但し、彼女には重大なデメリットが存在しています。彼女は設定の都合上、常に体力が減少していく仕様があり、ほっとくとすぐにドットまで追い込まれてしまいます。この自動減少分のダメージはXel吸収で回復できるので、とにかくスピーディに敵を破壊しながら攻略する必要があります。
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△自動減少分のダメージは赤色で表示されます。イメージは『スト4』の白ゲージ。
Xelを吸収する前に被弾すると自動減少後の体力からダメージを受けるので、ノーダメージプレイが前提となるシーンも多数みられ、ベックよりも数段に難しいキャラクターとなっています。腕自慢の方はぜひプレイしてみてください。
ベック及びRAYでのプレイングは、ニコ生コミュニティ【ゴジライブ】にて配信をしていましたので、タイムシフトが残っている間にご覧ください。クリアするまで寝れま10に自動移行したので、後半は動きが大変雑です。
総評~ファンが求める「ヒーロー」~
このゲームはロックマンを作った者たちが制作する、横スクロールアクションゲームプロジェクトとしてKickstarterでのクラウドファンディングの結果誕生したタイトルです。このゲームは、ファンが求める「ヒーロー」を作ることを前提とし、そしてそこから進化したものを産み出そう、そういった思いが感じ取れます。
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△ファンを大事にする姿勢はスタッフクレジットにも。クラウドファンディングに参加された方がMighty Numbersとしてクレジットされています。数パートに分かれているので、スキップ機能や特定の番号を赤く光らせる機能までついていたりします。
そしてその思いは、同じ「ヒーロー」を求める私にスマッシュヒットでした。とりあえず、❝これはおもしろい!❞です。それ以上の言葉はいらないです。細かい不満がないわけではないですが(探索の楽しみがもっと欲しかったとか)、割とどうでもよくなる出来なのです。
この面白さ、語ってもイマイチ伝わりにくいので、今回は短いですがこの辺で。本作はマルチプラットフォームなので大概の据え置き機で遊ぶことができます。ガッツリした横スクロールアクションを遊びたい人、オススメです。
ヒマ
![ヒマ](https://goziline.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/ダウンロード-100x100.jpg)
ヒマ
13歳にして『ロックマンEXE3』の全国大会で準優勝という、奇天烈な経歴を持つマルチゲーマー。2D格闘ゲーム『ブレイブルー』の全国大会・”BLAZBLUE REVOLUTION ぶるれぼ”で優勝という格闘ゲーマー風の経歴も光る。
『ドラゴンクエスト10』のレベルと『DEAD OR ALIVE XTREME3』のオーナーレベル上げを組み合わせた、全く新しいレベリングを完成させたという情報を耳にした浅葉とナカジマが”サイコパス”認定。”なんか書いてよ”とゴジラインに引きずり込んだ。風雲拳の使い手さながらの活躍が期待される。
![ヒマ](https://goziline.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/ダウンロード-100x100.jpg)
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