【インタビュー】『アルカナハート』のはじまりと「これから」の話をしよう【高屋校長インタビュー】

少女たちが空を飛び、画面狭しと派手な技をぶつけ合う。選択した”アルカナ”によって技や戦い方がガラリと変化するという驚愕の2D対戦格闘ゲーム『アルカナハート』の虜になったプレイヤーも多いはず。そのキャラクターや世界設定から、一見ゆるふわな格闘ゲームに見える本作だが、プレイしてみると本作ならではの駆け引きと、底知れない奥深さが見えてくる。

△画面を広く使って戦うバトルと、キャラクター性能を一変させる”アルカナセレクト”という独自のシステムが話題となった『アルカナハート』。(画面は『アルカナハート FULL!』より)

本作にとって大きなニュースとなったのは、制作元である2020年2月に発表された株式会社エクサムの業務停止だろう。この発表と共に、『アルカナハート』シリーズの最新作である『アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』は株式会社エクサムのキーマンである”高屋校長”が率いる”チームアルカナ”に受け継がれることが宣言された。本作の最新版はSteamで配信が行われていたが、クラウドファンディングのストレッチゴールである”新キャラクター追加”などの目標を達成するというのである。

そして2021年4月30日。その約束は果たされた。新バトルバランス、新キャラクターを追加した『アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』がSteamでリリースされた。

△『アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』新バージョンが2021年4月30日にSteamにて配信開始!

『アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』Steam版販売ページ

今回のインタビューでは、本作のキーマンである高屋校長に『アルカナハート』の歩みを尋ねた。当初の予定では、ゆっくりと作品の成り立ちと、それにまつわる出来事を振り返ってもらうつもりが、本邦初公開となる新情報も飛び出すインタビューとなっているので、じっくりと読んでみてほしい。

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高屋校長:『アルカナハート』立ち上げのキーマン。エクサムをはじめとするさまざまなチームを率い”新しいゲーム”にこだわってゲーム制作に携わってきた。現在はチームアルカナにて、Steam版『アルカナハートLOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』を制作中。

『アルカナハート』に続く道


――今日は、エクサム、チームアルカナが手掛けた『アルカナハート』シリーズについてお話を伺わせてください。まず『アルカナハート』の歴史というと、我々プレイヤー側からみると2006年にゲームセンターで稼働を開始したのが始まりなのですが、高屋さまをはじめとする開発チームで、本作はどのように生まれたものなのでしょうか。

高屋:どこから語ればいいのか難しいですね(笑)この作品を作れるようになるまで、本当にいろいろあって。当時としても完全新規の格闘ゲームを作れる機会が減ってきている中、『アルカナハート』が作れたのには、そこに至るまでの流れみたいなものが良かったからという気もするんです。

――――ではまず、高屋さん自信が格闘ゲーム制作の道に入られたきっかけについて、覚えている範囲でお聞かせください。

高屋:もともとゲームというジャンル自体が好きで、高校時代はアルバイトをしてゲーム部屋のようなものを作って入り浸っていました。そこのゲーム仲間と、インディーゲームといっていいようなものではないのですが、小さい規模の作品を作ったりしていたんです。方眼紙にドットを書いたものを取り込んで、それをコマンド選択式ゲームの素材にしていました。そんなことをしながらも、将来の仕事というのは全然決められていないときに、ゲーム仲間が事故で亡くなるという大きな出来事があったんです。自分はその出来事からいろいろと感じるところがあって、「自分はやりたいことをやろう」という結論を出したんです。

――そこからゲーム作りの道へと進んだのですね。格闘ゲームとの出会いもこの時期でしょうか。

高屋:それで、ゲームを仕事にすることを目標にして、専門学校にいって。その在学中に『ストリートファイターⅡ』がヒットして、それを遊びまくって、格闘ゲームというジャンルが大好きになったのが最初の道を決めたきっかけですかね。それで入社したのはカプコンではなくSNKでしたが(笑)実は、SNKの小田さんや黒木さん(※1)とは、専門学校の同期なんです。

――そこから格闘ゲーム作りがスタートしているのですね。SNKに入社した理由についてお聞かせください。

高屋:作品の雰囲気が好きだったんですよね。僕が面接を受けに行ったときは『龍虎の拳』が発表されていて、その画面の迫力なんかも凄かったんですよ。あとは、やりたいことができる会社なのかなというイメージもありました。新しいIPを次々に作り出している会社だったので。ただ、当時は企画という職があまりメジャーではなかったこともあって、最初はドットを打つグラフィッカーとして経験を積んで、『サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』の開発後半から企画をやるようになりました。続編の『天草降臨』では新キャラクターやシステムの企画を考えましたね。この経験があるので、SNKを退社したあとに『サムライスピリッツ零』の開発を頼まれたんです。そして、『零』を作っていなければ、『アルカナハート』は出ていなかったでしょうね。

――『サムライスピリッツ零』に携わる前に、一度退社されているんですね。退職された後も、格闘ゲームを作りたいという意識はあったのでしょうか。
高屋:格闘ゲームが嫌いになって会社を辞めたというわけではありませんでしたからね。ただ、当時は本当に忙しくて、少し休もうということで退職を決めました。退職後は溜めていたお金で海外を旅行したり、仕事ではないけれど、やりたいことをやる時間を取りました。その旅行の中でアメリカに訪れたとき、子供たちが『サムライスピリッツ』を遊んでいるのを見て、やっぱり格闘ゲームっていいなあとしみじみ思いましたね。同時に子供向けゲームというものにも目を向けました。帰国後は、自分で会社を立ち上げて、他社さんのゲームの製作を手伝ったり、子供向けの企画を立ち上げて開発をしていました。ときどきそのアメリカで見た『サムライスピリッツ』の光景が浮かんでいて「格ゲーをいつかまた作りたいな」という気持ちはぼんやり持っていました。

――そこに『サムライスピリッツ零』を作る話が出てきたのですね。

高屋:そうですね。とはいえ、6年くらいはガチガチの格闘ゲームの現場からは遠ざかっていて、悠紀エンタープライズという会社から『サムライスピリッツ』の続編を作れないかという話が来た最初の時は、やんわりと断っているんですよ(笑)SNKをやめてから作ったものが格闘ゲームとは関係ないものが多くて、しかも作るチームとかもないんです。それでも、よく話を聞いてみると私がかつて関わった『サムライスピリッツ 天草降臨』のデータを使えるというような話で、それなら自分が関わったものだからわかるかなと引き受けたんです。ところがこれが、作り始めてみると使えるデータが全くなくて。本当に新作を作るくらいの気概でいかなければならなくなって(笑)悠紀エンタープライズには『森田将棋』をという素晴らしい将棋ゲームを作った敏腕プログラマーの森田和郎さんがいて、開発にあたってたくさん助けてもらいました。あの協力がなければ、どうなっていたかわかりませんね。あとは、チームをいちから作るということで、僕のほうでは当時の『サムライスピリッツ』好きのコミュニティや周りの開発経験者に声をかけたりしましたね。このチーム作りをしているときに、『アルカナハート』のキーマンになるさくらいとおるさん(※2)と出会ったんですよ。

――ここでさくらいさんが出てくるんですね。

高屋:東京に出てきて仕事を探しているというさくらいさんに出会って、話をしていると格闘ゲームが好きであることがわかってきて、意気投合しましたね。『アルカナハート』の誕生のきっかけとなったのは、『サムライスピリッツ零』シリーズの開発をはじめたことと、さくらいさんと出会ったことですね。さくらいさんと仕事をし始めた頃は、オリジナル格闘ゲームを作るなんて思っていなくて、もう1本ということではじめた『サムライスピリッツ 天下一剣客伝』のときは、紙に大きく”これが最後の格闘ゲーム制作”みたいなことを書いて貼っていたくらいなんですよ(笑)

――でもそうはならなかったと(笑)『サムライスピリッツ 天下一剣客伝』が『サムスピ』シリーズとして新鮮な作品だったので、格闘ゲームファンとしてはそこから作り続けてくれて良かったとお話を聞いていて思います。

高屋:『サムライスピリッツ』に改めて関われたことで、格闘ゲームを作れるだけの力量があるスタッフも集まってきましたし、世間からの評価も決して悪いものではなかったということはわかったんです。そんなところに、基板販売を手掛けている会社からシリーズものではない完全新作を提案して、作ってほしいという依頼がありました。このとき提出した3つの企画のうちのひとつがさくらいさんが手掛けた『アルカナハート』の原型ですね。あと2つの没になったものは、古代遺跡を舞台にしたものと、ファンタジーの格闘ゲームでした。3つの企画どれが通っても開発ができるように、しっかりと企画を練っていたのですが、『アルカナハート』が通ったのは、当時『メルティブラッド』が好評だったからなんですよ。

――『メルティブラッド』みたいなやつをお願いしますという流れでしょうか(笑)

高屋:そうですね(笑)新企画の話が出た時によくある、「あれは凄く売れている。同じような雰囲気みたいなものを作ってほしい」みたいな意見が出資側にあったんです。それで女の子ばかりの格闘ゲームというのは方向性が近いように受け取られたんでしょうね。我々は出資を受ける側なのでその決定に異論もないんですが、ただ『メルティブラッド』みたいなものを作っても、クオリティが伴わないと売れませんし、『アルカナハート』は原作すらない新規IPなので、まずキャラクターを好きになってもらうためのハードルが高いなとちょっと不安でした(笑)そこから企画を揉んでいって、リリースされた『アルカナハート』に行くんですが、初期案からは随分変えたこともあって開発は難航しましたね。まず、企画書の時点では、美少女武器格闘だったんです(笑)

――『サムライスピリッツ』の名残でしょうか。完成したアルカナハートは、武器を持っているキャラクターはいるものの、武器格闘ではありませんよね。はぁとなんかも素手ですし。

高屋:『サムライスピリッツ』にひっぱられていたのかもしれませんね(笑)武器格闘じゃなくなった理由というのは、「武器格闘ジャンルは、一部の作品以外売れていないから」という出資側の考えがあったからです。ただ、それを嫌々飲んだというわけではなくて、私もさくらいさんも、外の意見には柔軟なんですよ。「いまはこういうのが流行っていますよ」と言われると、それを検討したうえで、取り入れたりもします。もちろん検討したうえで取り入れないものもありますけど、武器格闘という要素はなくなっても大丈夫と判断して今の形になりました。その当時『魔法少女リリカルなのは』がヒットしたことを受けて「キャラクターの年齢を下げよう」という案を私が持ち込んだりしましたね。これは開発に取りかかっているときなので、現場から怒られましたが(笑)

▲こちらが『アルカナハート』の企画立ち上げ時に用意されたゲーム画面。”武器格闘”らしく、女性キャラクターが剣と盾を持っている。

▲当初は『アルカナハート』というタイトルではなく”萌え侍”という開発コードで呼ばれていたようだ。

※1 SNKの小田さんや黒木さん:『サムライスピリッツ』等でプロデューサーを務める小田泰之氏、ディレクターを務める黒木信幸氏のこと。

※2 さくらいとおるさん:『アルカナハート』の企画原案、制作進行を手掛けたさくらいとおる氏のこと。『アルカナハート3』以降は監修という立場で、制作チームの外側から開発をサポート。2017年逝去。

空を飛び、戦う『アルカナハート』の世界ができるまで


――アルカナハートの特徴として、空を飛ぶように戦う。ホーミングのシステムがありますが、これも『魔法少女リリカルなのは』的なものがモチーフなのでしょうか。

高屋:まさにそうです。少女たちが飛びながら魔法で戦う漫画やアニメが流行っていて、PRするうえでもキャッチ―な要素になるかなと考えました。

――空を飛ぶゲームというと、アーケードの対戦ゲームでも当時少し見かけましたが、これらの作品とは違って、『アルカナハート』は地上戦の配分が多いんですよね。飛ぶことだけにこだわらず、地上戦も遊んでほしいという意識を感じました。

高屋:空を飛ぶという考え方から、飛び回っている相手を捕まえるためのホーミングが生まれて、そこから独自のゲーム性が生まれていきました。地上戦が要素として存在するのは、2D格闘ゲームの醍醐味は地上戦だろうという考え方もあったからですね。もうちょっと冒険しても良かったのですが、クライアントさんの期待に応えるには、今いる格闘ゲームファンの心を捕まえることも大事かなと考えたんです。『アルカナハート』って、女の子たちが登場して、中にはスク水着てスライムに跨っているキャラクターがいたりするぶっ飛んだゲームだと思われているかもしれませんが、設計思想は美少女ゲームを好きな層、コアな格闘ゲーマー、この2つのカテゴリーにいるプレイヤーを少しずつ取り込んで、大ヒットとはいわないまでも、確実なヒットをとろうというものだったりするんです。単純に世間に媚びるというのではなくて、その中で自分たちのやりたいこと、表現したいことを実現しにいきました。たとえば、さくらいさんの最初の企画にあった「神威」は性格や物語での立ち位置がほとんど変わってないんですよ。剣を持った凛々しい女の子が、従者のようなこのはを連れている。そこになずなも加わって、『水戸黄門』のようなことをやりたかったと聞いています。

▲こちらが『アルカナハート』のホーミングのアイディアの原点。

▲こちらが設定周りが固まったあとにできた仮画面。

――アルカナセレクトの発想の源泉についてお聞かせください。キャラクターとは別に、システムやモードを選ぶというと、『サムライスピリッツ天下一剣客伝』の影響があったのかなと思いますが、いかがでしょうか。

高屋:それもありますね。ただ制作の都合も大きくて、『アルカナハート』は、制作期間と予算から見積もってみたところ、10キャラ作るのが精一杯だということがわかってきて、でも格闘ゲームのヒットするタイミングって、キャラクターが20人くらいにならないと難しいだろうと思ったんです。そこで、システムセレクト10種類のシステムを入れれば、10キャラクター×10システムで100の可能性が生まれると考えたんです。10キャラ作るのが精一杯なのに、10個システムを作るというのが今思うとやりすぎた感はありますね(笑)好評をいただいたのですが、シリーズを追うごとに大変になっていた要素でもあります。ネタもなくなってきますし、ひとつアルカナを増やすと、キャラクターの数だけ性能とのシナジーを考えたり、デバッグをやらなければいけませんから(笑)

△『アルカナハート』は当初10キャラクターから構想をスタートしたのだそう。

△アルカナセレクトを実装することで、同じキャラクターでもいろいろな楽しみ方ができるようなゲームを目指した。

――アルカナセレクトで、一作目から遊びの幅が広いゲームになったと思います。当時はただ楽しむ側だったのですが、やはり作るのは大変ですよね(笑)制作中の出来事で、他に印象的だった出来事などがあればお聞かせください。

高屋:忘れもしないものがいろいろありますが、一番大きいのは開発途中で出資先が倒産するという事件があったことですね。つまり、我々の開発資金も滞って、作品を最後まで作りきれるのだろうかという状態になってしまって(笑)みんなで頑張って作りましょうという声も大きかったのですが、いかんせんそこそこ規模の大きい開発なので、手弁当でやるにはどうしても限界がありました。そこでチームの規模を縮小したりしつつ、資金集めのために、ほかのタイトルの開発を引き受けました。ただそうして資金を集めても『アルカナハート』が商品として世に出せたのは、本当にギリギリのことです。徐々に人が減ってきて、最後には私と、さくらいさんと、あわせて5人くらいのチームが残る形になって、ロケテストなどは私が設置に向かうような状況でした。誰かに頼むとコストがかかるから、自分で行くんですよ。

――そんな苦労があったのですね。

高屋:基板販売を引き受けてくれるところが見つかったので、完成さえすればなんとかなると思いつつも、完全新作で、格闘ゲームメーカーとしては知られてもいないようなところから出てくるゲームがどれほど遊んでもらえるだろうという不安はありました。いくら『サムライスピリッツ』に関わりましたといっても、それはコアな層しか知らない情報で、一般的には、聞いたことがない会社の新作なわけです。ところがここで、予想にしていない出来事が起きたんです。ロケテストは動作確認などもあって、シークレットで行ったのですが、そこでプレイしてくれた人がブログに「なんかすごいゲームがあった」みたいなことを書いてくれて。それを見たいろんな人が興味を持ってくれるという流れができました。謎の格闘ゲーム、女の子ばっかりいた、画面を広く使って戦う、といった特徴が噂されたりして、2回目の公開ロケテストではゲームセンターの外に行列ができるくらいの人が来てくれて。そこではじめて安心することができましたね。

――ユーザーやファンの口コミが大きな流れを生むことがありますものね。

高屋:我々としては励みにもなりますしね。僕らとしては、開発環境で面白いものを作っているという自信も、プレイしたときに感じる手ごたえも良かったんですが、お客さんの声を聴けるのはロケテストが初めてだったんですよ。当時は格闘ゲームの基板が500枚売れれば良いほうという時代で、1000枚、1500枚と発注がきました。

高屋校長の裏話01


『アルカナハート』の開発資金を確保するために引き受けたタイトルは『仁義ストーム』というアーケード用格闘ゲームです。ご存知の方もいると思うのですが、この作品はもともと脱衣格闘ゲームとして開発を進めていたんです。ゲームセンターのモラルみたいなものが問い直されている時代で、普通なら稼働できないくらいのものだったのですが、ロケテストでは脱衣格闘として稼働、その後いよいよ本稼働と言う時になって「やっぱり脱衣部分はカットで」というオーダーが入りました。脱衣格闘を出したいという強いこだわりがあったわけではないのですが「根回しはしておくから大丈夫です」といった後押しがあったので、このちゃぶ台返しにはびっくりしましたね。あと、このタイトルは、他社さんが開発を途中で止めていたとある格闘ゲームのシステムを元にしたものだったのですが、稼働日が決まったあたりで、どうやらほかにもうひとつ同じシステムを元にして開発したタイトルがあったようで(笑)某版権格闘ゲームなのですが、効果音や細かい動作が同じなことを知ってびっくりしました(笑)

△物騒な台詞が飛び出す『仁義ストーム』の勝利画面。

プレイヤーに受け入れられた『アルカナハート』


――その後『アルカナハート』は悠紀エンタープライズからエクサムへと移りますが、この経緯についてお聞かせいただけますか?

高屋悠紀エンタープライズの格闘ゲームチームである私たちが『アルカナハート』を手掛けていて、それが独立してやっていくということになりました。基板会社の協力を経て作るゲームですから、外に出ても悠紀エンタープライズとしては大きな影響はないという判断なのか、すんなりとエクサムに権利を移してもらえました。エクサムになって大きく変わったことは、私が開発の人間ではなくなったことですね、どちらかというと経営側の人間になり、どうやって会社を維持していくか、次の作品を作るための資金を集めるかということにより深く関わることになりました。そこで『アルカナハート』のバージョンアップ版にあたる『アルカナハートFULL!』を作って欲しいと依頼があったのですが、これはいろいろなもめ事を引き起こすタイトルになってしまって。一番大きかったのは、当時のエンターブレインさんが主催していた大規模ゲーム大会「闘劇」(※3)のスケジュールとかみ合わなかったことです。

――闘劇の予選期間中に、『アルカナハートFULL!』がリリースされるという情報が出てきて、出場を予定している選手も、予選開催を予定しているゲームセンターも戸惑っていた記憶があります。大きな大会の途中でゲームのバージョンが変わるというのが今以上に大きな話題になっている時期でしたから。

高屋:選手としては、バージョンアップによって自分の使っているキャラクターや対戦しているキャラクターの強さが変わることが心配になって当然ですよね。ゲームセンターとしては、有料のバージョンアップ版だったので、予選をするためにバージョンアップ版を導入しなければならないということになってしまいます。闘劇側と打ち合わせを重ねて、店舗予選はどちらのバージョンで行っても良いという話になったのですが、そもそもこの有料バージョンアップ版というのが最初20万円近い値段で販売されることになっていて。これはエクサムの判断というより、基板を売る側の判断なのですが、とにかく高すぎると。開発現場からも「こんな売り方をしていてはアルカナハートは終わる」という声が挙がるほどでした。そこでこの基板をエクサムからの販売に切り替えて、価格を抑えて発売することになりました。この『アルカナハート』発売後から『アルカナハートFULL!』が出るくらいまでの間って、それまで開発チームや私が経験したことのない出来事に触れることが多くて、本当にいろいろありましたね。家庭用への移植なども、是非やりたいという声を受けて権利を貸し出す形で作ってもらったのですが、格闘ゲームファンの考える”完全移植”というのは難しい時代だったんです。もともと『アルカナハート』開発用の基板と、当時の家庭用ゲーム機ではできることに大きな差がありましたし、移植をエクサムが全面的に行っていたとしても、完全移植を達成できなかったと思います。

――闘劇では『アルカナハート』でも熱い試合が数多く見られました。今でいうeスポーツのような熱気を感じた場所でしたが、高屋さんの印象はいかがでしたか。

高屋闘劇のタイトルに選出されることは目標の一つでした。もともと『サムライスピリッツ零』シリーズでは参戦していたのですが、オリジナルタイトルでもそこを目指したいと。自分たちのゲームが大手格闘ゲームメーカーの作品と並んで、戦いの舞台に並んでいることが嬉しかったですね。また、ああいう場があったからこそ、『アルカナハート』を遊んだことのない格闘ゲーマーが興味を持ってくれることが多かったのかもしれません。見た目は可愛らしいけど、格闘ゲームとしてはやりこみがいのあるものだという評価も得られて、いろいろな人が参戦してくれました。開発チームでも、格闘ゲームの上手い人が増えてきて、大会の上位入賞者たちも開発に参加するようになりました。格闘ゲームの新規タイトルを作っているというだけで魅力的な会社に見えたんでしょうね。中期以降からのエクサム、チームアルカナを牽引してくれた林も、このあたりの時期で入社してくれました。

――『アルカナハート2』はキャラクターも多く増え、よりシステムも洗練された作品になりました。この作品の開発の思い出をお聞かせください。

高屋:個人的に大きな出来事は基板の販売ですかね。エクサムで基板を売るという試みは『アルカナハート』からやっていたのですが、2はeX-BOARDと名前をつけた基板にいれて、全国のゲームセンターに向けて販売することにしたんです。この基板はカートリッジ式でソフトを交換できるようになっていて『アルカナハート』以外の作品も楽しんで貰えるというのがコンセプトでした。とはいえ慣れないことをやったためか、基板のロケテストあたりで不具合がたくさん見つかって、ゲームセンターのモニターに映らないというようなこともあって。外注に出した海外の会社が、基板によって微妙に部品を変えていたことが原因だったりしたのですが、販売者として責任をとるために、直したり、謝ったりということに追われていましたね。私はこの時期に、帯状疱疹で倒れるくらい疲労していました。

△新キャラクターが数多く参戦した『アルカナハート2』は、eX-BOARDというエクサム自社発売の基板用のソフトとしてリリースされた。

――開発面もやはり忙しかったのですね。

高屋:開発スタッフもまさに不眠不休でした。キャラクターを一気に増やしたのもありますし、開発に参加している人たちの「こうすれば面白くなる」という考えを詰め込んでいったものが『アルカナハート2』なんです。もうひとつ、この時期にあった大きな出来事としては、さくらいさんが退社しました。喧嘩別れというようなものではなく、忙しすぎたんですよね。さくらいさんのポジションは開発のトップだったので、昔よりも担当する分野が増えてしまっていたんですよ。それでも『アルカナハート』はさくらいさんがいてできたものでもあるので、退社したあとも新しい企画やキャラクター、物語なんかについてはいつも相談させてもらっていました。亡くなる少し前まで、続編の相談もしていました。さくらいさんの体調が万全ではないというのは察することもあったのですが、彼はそういうのを全く言わないタイプで。少なくとも僕やエクサムの人間は、察していてもそれがどこまでのものなのかというのは想像できていませんでした。

――仕事仲間としてのさくらいさんは、どのようなクリエイターだったのでしょうか。

高屋:ストイックな方でした。自分や自分のチームが手掛けるチームの作品に対して本当に真剣で。制作で妥協しそうなところや、これでまあまあいいよねというところもちゃんとチェックして、しっかり確認してくる。彼がチームにいたから、我々の手掛けてきた作品の評価があったのかなと思いますね。チームの最初で、「商品になる作品を作るというのは、ここまでやらなければいけないんだ」というのが現場に浸透したことで楽になった部分も多かったです。我々のチームって少ないときでは5人、多いときでも30人くらいですから、みんなができていくものを褒めているだけだといいものにならないんですよ。リーダーシップや、責任を追える人が「こうあるべきだ」というのは大事だったのかなと。

――『アルカナハート3』では、人工聖霊(ガイスト)や、今までのキャラクターよりも重いものを背負っているキャラクターが増えました。作品の雰囲気が、やや変わったように感じたのですが、開発コンセプトをお聞かせください。

高屋:雰囲気を全体的にダークにしたり、格好良いものにしようとしたのは、国内でのユーザー拡大はもとより、海外でのプレイヤー獲得を狙ってのものでした。きらやこのはといったキャラクターが欧米では敬遠されがちでした。もちろん、これまで育てたキャラクターたちの性格や今まで起きたことは変えられないので、新キャラクターについてくる物語を軸に変化させていったのですが、こういった新要素もさくらいさんに確認に出しました。社内スタッフでたたき台となる設定やデザインを出して、さくらいさんに肉付けをしてもらったんです。格闘ゲームとしても、国内、国外の新規プレイヤー獲得を目指して今まであったものを考え直し、ゲージ周りをわかりやすくしました。ただ、実はこの作品は、当初企画していたよりもキャラクターの数が少なくて、開発期間も短いんですよ。早く発売しなければいけない事情があって、最終的には、作品の雰囲気を決める主人公としてヴァイス、敵キャラクターとしてシャルラッハロート、すでに開発が進行していたえこの3キャラクターで形を整えました。

――そうだったのですね。遊び心地がとても良かったので、プレイしていて物足りない感は全然ありませんでした。アークシステムワークスさんから発売された家庭用も話題になりましたね。

高屋:アークシステムワークスさんから発売させてもらうことになって、クオリティが保証されたのも大きいですね。エクサムからもプログラマーが出向して、アークシステムワークスさんと一緒に開発を進めたのですが、我々だけの力ではできないものが完成しました。

――家庭用は当時16:9の画面比率が当たり前でしたよね。両サイドに表示されるアニメーション、すごく魅力的でした。

高屋:あれもアークさんからの提案のおかげですね。家庭用に関しては今までも外にお任せしていたことから、どこまでやるべきかというのが自分たちだけではよくわからなかったので助かりました。そもそも、『アルカナハート』の立ち上げの時点から3まで、ゲームセンターでは4:3の画面で遊ぶものというコンセプトを定めて開発を進めていたんですよ。それにも狙いはあって、16:9のゲームが増えてきているから、4:3のモニターの筐体は余ってくるだろう、そこに入るのが『アルカナハート』やeX-BOARDという見込みだったんです。なので、どこかで16:9や高解像度に向き合わなければいけないと思っていたのですが、アルカナハート3とその家庭用を作ったことがいいきっかけとなりました。

△家庭用『アルカナハート3』では、画面の両サイドにキャラクターの動きに合わせて変化するリンクアニメが追加された。

――『アルカナハート3』は、家庭用も含めてユニークなプロモーションが多数行われていましたよね。『デモンブライド』なども、派手な発表会だったのを覚えています。

高屋:自社IPをPRしていくということで、会社的に必死でしたね。ただ『デモンブライド』(※4)とかでやっていた派手な発表会は、当時私や開発は疑問を感じていました(笑)こういうものはアーケードゲーマーに受けるのだろうかという(笑)タレントさんやコスプレイヤーさんを呼んだりした賑やかなものだったのですが、そこに既存のファンを喜ばせる要素や、”対戦するもの”みたいな見せ方があまりないなと思っていて。プロモーションチームはどちらかというと普段格闘ゲームを遊ばない人たちに向けたマスコミ向けのイベントなどを企画して、僕や開発現場は既存のファンに喜んでもらうようなものを企画していました。ドラマCDやグッズ、あとは自社でやる大会などですね。『アルカナハート』って、格闘ゲームだけではなくて、キャラクターコンテンツとしても人気がじわじわと出てきていて、その人気をどう伸ばしていくのかというのは会社にとって大きな課題でした。ただ、前例のあまりないものなので、どうしていいかわからないから、思いついたものを試してみるという感じでしたね。

※3 闘劇:2003年から2012年にかけて開催された大規模な格闘ゲーム大会。エンターブレイン社主催。全国のゲームセンターで予選大会を行い、その通過者だけが本戦トーナメントへと出場できる形式で行われた。タイトルによって予選の規模はさまざまだが、人数の多いタイトルには店舗予選の後に、エリア予選が行われた。店舗予選通過者には赤い賞状が、エリア予選通過者には青い賞状が渡され、プレイヤーたちからは”赤切符”、”青切符”と呼ばれ親しまれた。現在プロゲーマーとして活躍するプレイヤーも数多く参加していた。

※4 『デモンブライド』:エクサム社が開発した、天使と悪魔のモチーフにした格闘ゲーム。全キャラクターが個性溢れる射撃攻撃を持つのが特徴で、遠距離では弾幕をかいくぐるような光景が見られる試合も多かった。

△『デモンブライド』は高屋氏にとっても愛着の深い作品で、機会があれば移植などにも取り組みたいとのこと。

△「『デモンブライド』の記事用素材」として高屋氏から送られてきたゲーム未収録の「ウォークライ」。新キャラを追加した「続編」の企画があった時に生まれたキャラクターだそうだ。続編は現在、開発中止となっている。

エクサムからチームアルカナへ
これからの『アルカナハート』


――『アルカナハート』、『デモンブライド』などの自社IPを経て、『アクアパッツア』や『ニトロプラスブラスターズ』、『ミリオンアーサーアルカナブラッド』(※5)を手掛けますが、これは会社的にどのような判断があったのでしょうか。

高屋:格闘ゲームは好きなのでいろいろ作ってみたいと思っていた時期に、版権元からお話をいただけたタイミングが良かったですね。あとはやはり会社の経営のためもありました。自社IPをずっとやっていて安定できるかというと、ウチの場合はそうではなかったので。アーケードゲームというのも転換期にきていて、基板を売る商売というのも難しくなり、従量課金ということで、物を作ってすぐにそれに見合う売り上げが出るという状況ではなくなってきていて。他社さんのIPをゲーム化することで、仕事にしなければならないという判断がありました。

――エクサム、チームアルカナ製作の格闘ゲームは、原作のキャラクターの動きを再現しようとする努力が凄いですよね。『アクアパッツア』の委員長などを見たときは驚きました。キビキビ戦うキャラクターではないし、そもそもこのキャラクターが格闘ゲームのスピードについていけるのかと心配していたら、ものすごいゆったりとしたキャラクターになって出てきていて(笑)

高屋:まず、開発メンバーがそういうことを考えるのが好きなんですよ。そのうえ、中には熱心はファンであるスタッフもいますから、原作ファンがうなずいてくれるような要素を入れるんですね。そして、版権元とは何度も打ち合わせを繰り返しました。キャラクターの魅力と格闘キャラとしてのゲーム性、両方にお互いが納得するまでやりましたね。

――エクサムのゲームを遊んでいると、アクションのバリエーションに驚きます。格闘ゲームの中には、飛び道具、突進技、無敵技といったどこかでみた技が入っているのが当たり前で、それが醍醐味でもあったりするのですが、エクサムのゲームってそれに加えて「新鮮な技」が多いんですよね。『アルカナハート』では、各種アルカナの動作に驚かされました。時を遅くしたり、画面を狭くしたり(笑)思いつくことはできても、よくこれをゲームの中に落とし込めたなと。

高屋そういうアイディアを実装した結果、バランス的にやらかしてしまうこともあるんですが(笑)楽しんで貰えている方が多かったのは嬉しいですね。もともと格闘ゲームの技を考えるのは大好きなんです。いまでは当たり前になっている”バースト”という要素も、実は『天草降臨』でも入れていたり、零では無の境地という新システムを入れました。そういう独自のアイデアやゲーム性を入れるスタイルを、後に続くスタッフが引き継いで伸ばしてくれたのが大きいですね。あとは、ウチに優れたプログラマーがいたというのも大きいでしょうね。それこそ、天才プログラマーといっていいような人が、プランナーから出たアイディアをゲームの中に落とし込んでくれたんです。そのうえで、簡単な実装であればプランナーの手でできるような開発環境を構築してくれました。どこかで見たような技を再現することは比較的簡単ですし、閃いた斬新なアイディアもプロトタイプくらいならプランナーの手で組み込んで試せるという環境があったんです。

――私はエクサム=チームアルカナと考えているのですが、この2つの団体にはどのような違いがあるのでしょうか。

高屋:エクサムという組織の存続が難しくなってきて、チームアルカナを立ち上げたんです。エクサムは同じ経営者が運営する別会社との関わりが強かったのですが、その体制の中でゲーム事業部を継続するのが難しくなってきた。そこで、開発スタッフがチームアルカナと言う新団体を立ち上げて、エクサムのタイトルを引き継いで独自に運営をすることにしました。最近では、チームアルカナという名前を出して、エクサムという名前をクレジットなどであまり使わなくなったので、私たちはエクサムではなくチームアルカナなのだと自分たちは思っていました。それから時間が経って、『ミリオンアーサーアルカナブラッド』のリリースを終えたあとに、エクサムを元にしたチームアルカナの開発チームも解散はしているんですが、これは”なくなった”わけではないんですよ。今は大人数で集まってゲームの開発をしているという状況ではなくなりましたが、チームアルカナという輪が消えたわけではなくて、実際私とその数人の仲間で『アルカナハー3トLOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』の開発を継続していました。

――『アルカナハートLOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』はクラウドファンディングで新キャラクターを実装することを発表しましたよね。ただの移植ではなく、新規要素の追加を目指していることに驚かされました。

高屋:実は頓挫しかけたこともあるのですが、ずっと応援してくれるファンを裏切ることが出来ないとの思いで開発を続け、ようやくリリースすることができました。クラウドファンディングをきっかけにスタートしたこのタイトルの開発ですが、実は企画当時これは『アルカナハート』から連なる完全新作を作るために考えた最初のステップだったんです。『アルカナハート3』のバージョンアップ版のクラウドファンディングを成功させて、次のクラウドファンディングで完全新作を作る資金を集めることを想定していました。完全新作のクラウドファンディングから始める方法もあったのですが、考えている完全新作は素材もほとんどゼロから作り直しなので、開発費が高くなります。いきなりその額を集めるのは難しいので、まずは中規模のプロジェクトを成功させてからと考えたんです。

▲こちらが『アルカナハートLOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』のクラウドファンディングのリターンとして追加されることが発表されていた”サメ娘”こと”ピストリクス”

――アルカナハートの完全新作の企画は、どのあたりまで進んでいたのでしょう。

高屋:世界設定やキャラクター設定については企画書レベルでは出来上がっていますよ。『アルカナハート』のクローズなファンコミュニティで、ユーザーからのアイディアを集めて企画を進めていました。ですので、企画をお見せした人もいるのですが、メディアに出すのははじめてですね。いろんなイラストレーターさんにキャラクターデザインをお願いして、3Dグラフィックで描く新しい格闘ゲームということで企画しています。記事に載せられるものはあまりないのですが、素材として何点かお出しできますよ。これは『アルカナハート』のはぁとの新作用のアイディアなのですが……。

――えっ、これはぁとが変身しているんですか?

高屋:そうなんです。「変身して闘う」をコンセプトとした、『アルカナハート』の流れを組む完全新作の企画です。アルカナセレクトの代わりに「入学する学園」を選ぶことで、制服や変身後の姿が変わるというものを考えていました。実はキャラクターデザインなんかも作っているものがありまして……。

――いやいやいや(笑)今日こんなものが見られるとは思っていませんでした。正直『アルカナハート』も一段落というタイミングだったので、インタビューをお願いしたのですが(笑)

高屋:すぐに、新作を出すぞというわけではないのですが、まだやれるよということはお伝えしたいなと。作るとしたらクラウドファンディングではなく、別の形をさがすかもしれませんが。実現するなら、完全新作感を前面に押し出したいですね。最初に『アルカナハート』を出したときの様に、新しいねと思ってもらえたような作品を目指したいです。私は、新しいことが好きなので(笑)とはいえ、旧作のことを振り返らないというわけではなくて、エクサムやチームアルカナが作ってきたものについても、求められれば携わっていきたいですね。開発チームがなくなったから新作が出ないというわけではありません。今のチームアルカナは最低限のメンバーかつ、会社のような形ではありませんが、求められればチームを作って物作りができるんですよ。

――高屋さんは、作品を作るためにチームを作るということを、何度もやってきていますもんね。

高屋:そうなんです。フリーの集まりから始まったチームで仕事したり、それを会社にしたりということを時代に応じて、何度もスクラッチアンドビルドでやってきました。今はゆったりとした環境で、また個人でできることに取り組んでいるのですが、しばらく休んだらまた企画やものづくりに取り組みたいとおもいます。それが格闘ゲームかどうかはわからないのですが、このインタビューで「何か企画を持っているようだぞ」と伝わってくれれば、新しい動きにつながることもあるのかなと。エクサムなくなっちゃったよねと思う人もいると思いますが、培ってきたものは私のところにも、今でも『アルカナハート』に関わってくれているスタッフのところに残されていますから、そこは安心してください。『アルカナハートLOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND』を遊んでもらえれば、それがわかるかと思います。

――本日はありがとうございました。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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