高校時代は格闘ゲームにハマって留年しかけ、大学時代はTCGにハマって留年した男・イナガキです。格闘ゲームのように個性的なキャラクターを使い、TCGのような白熱した駆け引きが楽しめる対戦型ゲーム「桜降る代に決闘を(以下『ふるよに』)」。デジタルゲーム化も発表され、注目されている方も多いのではないかと思います。
もちろん、何事においても「今夜勝ちたい」がモットーのLINEグループ「406ゴジライン」のメンバーも例外ではなく、多くのメンバーが「ふるよに」デジタルゲーム版リリース時の「今夜勝ちたい」を狙っている状態です。そして遂にはデジタルゲーム版リリース時に“差”を付けるため、有志のメンバーでアナログゲーム版「ふるよに」を研究する「第1回406系『ふるよに』研究会」を開催することになりました。
この記事では、そんな勝利に餓えた狼たちによる、「ふるよに」研究会のレポートをお送りします。
(※本記事のカード画像は「桜降る代に決闘を」公式サイトのものを使用しています。)
「研究会」を行うことが決まってからは、
「早速『ふるよに』買ったから、まず一人で回して“トレモ”しねえと」
「俺、コミケで最新の『第二拡張』買ってきたわ」
「やべえ、俺がコミケ行った時は売り切れてた」
「おめえ、“置いてかれ”ちまうぞ」
と、デジタルゲーム版で「今夜勝ちたい」ための研究会で、「今夜勝ちたい」を目指すメンバーによる、謎の煽り合いも発生。対戦への期待がさらに高まります。
△研究会前に購入をして他のメンバーに“差”を見せつけるメンバー。この時点からすでに“決闘”は始まっている!
そして迎えた研究会当日。集まったのは、いずれも「俺だけが勝てる戦法を見つけてえ」と言う気持ちに溢れる、7人の狼たち。
早速、「ふるよに」有識者の説明を聞きつつ、遊んでみることにしました。
(なお、前日まで各メンバーの会話に頻出していた“トレモ”云々はすべてエアプハッタリだった模様。406ゴジラインではよくある光景です)
1対1の対戦ゲームである「ふるよに」は、ゲーム開始時に多彩な能力を持つメガミたちの中から2柱を選び、その2キャラの固有カードの中から計10枚のカードを選ぶ……という、いわゆる「デッキ構築」をしてから対戦をするゲームです。そう聞くと、「いきなりデッキを組めと言われても、なにがなにやら……」と戸惑う人もいるかと思います。実際、私もそう感じました。
しかし、その心配は無用でした。「ふるよに」は初心者向けのデッキがルールブックに掲載されていて、指定されたカードを選ぶだけですぐに遊べるようになっています。親切。
△ルールブックに掲載されているデッキの1つが、近距離攻撃が強力な「ユリナ」と遠距離戦が得意な「ヒミカ」のコンビによる、攻撃的デッキ「炎刃激戦」。
△そしてもう1つが、カウンターに秀でた「トコヨ」と中距離戦に強い「サイネ」のコンビによる、防御的デッキ「氷舞秀麗」。
この2つのデッキを使って対戦すれば、お互いが得意とする「間合」を巡る駆け引きや、防御壁の役割を持つ「オーラ」を活用した攻防を体感しつつ、「フレア」を溜めて『切札』を使う……という「ふるよに」の基本が学べる仕組みになっています。そして、使いやすいカードが揃ったこの2つのデッキを使って「ふるよに」の基本を理解すれば、自然と他のキャラクターやカードの効果も分かる流れになっています。
そんな風に一通りカードの意味を理解し、相手の戦略を読んでキャラクターやカードを選択できるようになってからが、「ふるよに」というゲームの“本当のスタート”だと感じました。
ルールブック掲載のデッキで対戦を終え、カードを入れ替えつつ対戦を重ねる研究会のメンバーたち。
そのうち、誰となしに
「これ、ピンク強くね?」
「俺もそう思った」
「ピンクのカード、全体的に“圧”ある」
という話が出始めました。
ここで言う「ピンク」とは、ピンク色のボブカットがkawaiiメガミ「トコヨ」のこと。
相手の攻撃を打ち消したうえに反撃をする「雅打ち」、防御壁であるオーラを無視して相手のライフに直接ダメージを与える「梳流し」(しかも、条件が揃えば毎ターン使用可能!)、そしてあらゆる距離のあらゆる攻撃を防ぐ切札「久遠ノ花」などなど、カードゲーマーの大好きな“相手の邪魔をする”要素が詰め込まれたキャラクターです。
※2017年8月時点で「雅打ち」に下方修正が入っていますが、今回は修正前のルールでプレイしています。
△kawaii上に強力なカード群を持つ「ピンク」こと「トコヨ」。使わない理由は「無い」。
「俺、見つけたわ“勝利への道”」
「このピンク、エラッタ案件でしょ」
「『ふるよに』、“極めた”まである」
と口々に“結論”を出す研究会メンバーたち。
そんな中、
「俺は信じたい……『ふるよに』というゲームの可能性を!」
と、寒いカッコ良いセリフで反論する自分。
こんな風にお互いのプレイ観が激突した時、結論を出す手段はやはり対戦――否、“決闘”です!
そうして始まった、ピンク最強を唱えるS氏と、可能性を信じる私の“決闘”。
最初のメガミ選択では、S氏が当然の如くピンクこと「トコヨ」を選択。
続く私は(トコヨ対策と信じる)「ユリナ」「サイネ」を選択。
最後にS氏が選んだのは、伏せた状態のカードが「トラップカード発動!」とばかりに牙を剥く、忍者系メガネッ子メガミ「オボロ」。
使用するメガミが決まり、お互いのデッキ構築が終了したら、いよいよ“決闘”の始まりです。
序盤、罠っぽいカードを伏せつつ、トコヨの技を強化するために「集中力」の値を高めるS氏。対する私は、あらゆるリソースを払っての前進につぐ前進で、ひたすら間合を詰めていきます。その途中で、「対抗(カウンター)」カードを使う度に相手のライフを奪う効果を持つ「トコヨ」の強力カード『審美眼』が展開されたり、「オボロ」の手裏剣が飛んできてダメージを受けたりしましたが、それでもなお前進する私。
ついに「ユリナ」の得意とする近距離まで間合が詰まったら、こちらの逆襲開始です!
私「喰らえ、ユリナの『一閃』!」
S氏「そのユリナの攻撃は、トコヨの『雅打ち』で反撃ね」
私「おっと、今の間合は『2』! 『雅打ち』の間合は『3-4』だからその攻撃は届かないぜ!」
S氏「こっちの『集中力』は『2』だから、『雅打ち』の『境地』発動により間合が『2-4』に拡大されてるよ」
私「……あ」
S氏「そして攻撃できたので、『雅打ち』の攻撃後の効果が発動。そっちの攻撃は打ち消しね」
私「……」
という私のウッカリなプレイはあったものの、相手の苦手とする近距離戦に持ち込んだ後は、ひたすら攻撃を繰り返して相手のライフをガシガシ削っていきます。時折相手の攻撃が来たりはしますが、ダメージレースはユリナを擁するこちらが有利な状態が続きます。そんな風に相手の攻撃をものともせず、それ以上のダメージを相手に与え続けるユリナの姿に私は、「スペックにマウントを取って殴り続ける花山薫」のような格好良さすら感じました。
そして最後はユリナの握撃『斬』でS氏のライフを0にし、完・全・決・着! これで「ピンク最強説」は崩れ去った……ように見えましたが、実はルールを勘違いしたままデッキを組んでいたことがプレイ中に発覚したりして、まだまだ練習の域を出てない対戦でした。この次こそ“本気”の戦いで決着を付けたいですね!
△接近戦で無類の強さを発揮したユリナの攻撃カードたち。近づいてからの猛攻はまさに「ふるよに界の花山薫」。
さらに、腕組みをして強キャラっぽいオーラを出しながら観戦してたA氏が
「『トコヨ』はやっぱ“あのカード”を入れないとダメ、なんだよなァ……」
と、分かってる人っぽい発言をしたりして、まだまだ一波乱ありそうな研究会でしたが、残念ながらここで会場の使用終了時間に。
メンバーは口々に「『ふるよに』、深えな……」と呟きつつ、夜の街に消えていきました。
こうして「第1回406系『ふるよに』研究会」は様々な知見と気付きを参加メンバーにもたらしつつ、無事終了しました。
プレイ時間としては数時間ほどで、まだまだ入門レベルだと思いますが、それでも「『間合』と『オーラ』、『フレア』といったリソースが有機的に絡みあう基本システム」「相手の選択したキャラクターを見て、お互い対策を考えながらカードを選ぶデッキ構築」「相手の捨て札から手札を予想して行動する駆け引き」などなど、私のような“対戦ゲームが好きなユーザー”が「面白い!」と感じる要素がたっぷり詰まった、「ふるよに」の魅力を存分に堪能することができました。
すでに第2回「ふるよに」研究会の開催も決定していますので、それまで情報収集や“トレモ”などをして、他のメンバーに“差”を付けていきたいと思います。第2回研究会で無双する(であろう)私・イナガキの次回レポートにご期待ください!
イナガキ
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