浅葉さんが思いつきで始めたEVO2016特集、第二回となる今回は『GUILTY GEAR Xrd Revelator』の見どころを、かつて闘神と呼ばれた男、ナカジマよりお届けします。
『GUILTY GEAR Xrd Revelator』とは
2015年8月25日にアーケード版が稼働し、2016年5月26日ついに家庭用として発売された『GUILTY GEAR』シリーズの最新作。洗練されたグラフィックと奥深いシステムを引っさげて発売した前作『GGXrd』の続編でもある今作は、ソル、カイ、ミリアといった旧キャラに加え、ジョニーや紗夢といった格闘ゲーマーであればかつて一度は触ったことのあるであろう懐かしい顔もちらほら。さらに家庭用からの追加キャラクターとして、滑空による移動手段を持つ”不死の男”こと『レイヴン』、見た目はおっさん中身は女の子『クム・ヘヒョン』の2キャラが参戦。今後予定しているアップデートでは、キャラ人気投票1位に輝いた『ディズィー』の参戦も決まっており、より華やかなバトルが繰り広げられる超美麗グラフィック2D格闘ゲームだ。誰だおれは。
『GUILTY GEAR Xrd Revelator』の見どころ
ギルティの一番の見どころはXrdから大きく仕様が変わった“ロマンキャンセル”(※1)による攻防。特にテンションゲージが25%ある時に出せる黄色ロマンキャンセルの使い方に注目です。技が空振りしてしまった時の硬直を咄嗟に消すための黄キャンや、相手の起き上がりに飛び道具を黄キャンしてより強力な起き攻めを仕掛ける使い方など、様々な使い方ができるためプレイヤーの個性が強く出るポイントです。
※1…ロマンキャンセル:Dボタン以外のボタンを3つ同時押しすることで出すことができるギルティ特有のシステム。主な効果として相手の時間をスローにする効果+自身の攻撃モーションをキャンセルすることができる。3種類のロマンキャンセルが存在し、テンションゲージを25%消費して出せる黄色ロマンキャンセルは飛び道具などと相性が良く、50%消費の赤色ロマンキャンセルは主にコンボ用として、同じく50%消費の紫ロマンキャンセルは硬直を晒してしまった時のスキ消しとして利用される。
そしてギルティと言えばやはり『起き攻め』ですね。一度ダウンを奪ってしまえば人類皆平等の起き攻めが待っているので、一度こかせて起き攻めで読み勝ち続ければ一瞬で相手の体力を溶かすこともあります。大逆転が頻繁に起こるので決着が着く最後の最後まで目を離さないように!
『GUILTY GEAR Xrd Revelator』の注目キャラクター
本作の上位陣によるとジョニー、シン、エルフェルトの3強時代、もしくはミリアを含めた4強という情勢らしいですが、個人的にはシンジョニーの2トップに感じます。この2キャラの共通点はとにかく「火力」が高い点。2キャラともガードを崩す能力は高くないものの、一度こじ開けてしまえばワンコンボで体力を半分、ということも少なくありません。ブリッツシールドチャージアタック(※2)やバースト覚醒必殺技(※3)などの新システムもキャラ性能と噛み合っており、最も結果を出してきそうなキャラクターです。
※2…ブリッツシールド:テンションゲージが25%以上ある時にS+HSボタンで出せる当身技。エフェクト中に相手の攻撃を受け取ると攻撃を弾いて無防備な状態にすることができる。またボタンをホールドすることでチャージアタックへと変化し、当身時間延長効果+攻撃判定の広い追加攻撃を出すことが可能。
※3…バースト覚醒必殺技:本来サイクバーストで使っていたバーストゲージを消費して出すことができる覚醒必殺技。通常の覚醒必殺技と異なる点として、無敵時間が付与される、最低保証ダメージが増える、演出がカッコいいなどがある
その他では家庭用からの新キャラであるレイヴンとクムをやりこんだ海外プレイヤーがどれだけいるのかが気になるところですね。国内では決して強くはないと言われていますが、リリースされてからまだあまり時間も経っていないため、ポテンシャルを計れない恐ろしさがあります。個人的には絶対に当たりたくないキャラクターです。
EVO2016注目プレイヤー!
まちゃぼー・・・優勝候補筆頭の一人。出る大会のほとんどで結果を出しているシン、カイ使い。膨大な対戦経験で培ったセオリーとリスクを抑えながらも時に大胆な読みを混じえてくるプレイスタイルは大会の安定度抜群。どんな状況でも冷静に対処する様から「Mr.最適解」と呼ばれている。
小川・・・EVO2015覇者。奇抜な見た目だが彼の扱うザトーは堅実そのもの。特に立ち回りでエディ召喚を使って2vs1を仕掛ける通称「常時エディ」は精度、読み、ともに芸術的な動きを見せる。今年もベガスオガニー炸裂なるか。
おみと・・・関西最強ジョニーがついにEVOに参戦。プレイヤー性能が非常に高く、するどい反応と大胆な読みが持ち味。長らく大きな大会から退いていたもののKSB2016ではまちゃぼーに次ぐ準優勝という結果を出しており今大会でも注目が集まる。
LostSoul・・・アメリカの強豪エルフェルト使い。記憶に新しいのは「FinalRound19 GGXrd部門」前夜祭でのvsどぐら戦。パッドコントローラーから繰り出される素晴らしいアドリブからの一撃発動コンボは日本ギルティプレイヤーに衝撃を与えた。台風の目となるか。
知っておきたい『GUILTY GEAR Xrd Revelator』のスラング
霧ハメ:ジョニーの霧を出す技”バッカスサイ”を起き上がりに重ねて”ミストファイナー”を出すとガード不能のコンボ始動技となってしまう最強の起き攻め。コンボ次第ではさらにその後霧ハメを仕掛けることができ、何もできないまま倒されてしまう凶悪な連携となっている。
儀式:おなじみ赤ポチョ使い「FAB」氏の超難易度コンボ。“前K→ハンマーフォールブレーキ→前K”というわずか数フレームしか猶予のないコンボパーツをいとも簡単に組み込んでくる。CPU相手に延々と練習していたことからいつしか”儀式”と呼ばれるようになった。
リバサブリッツ:とりあえずブリッツシールドをリバサで出してみる行為。今作からブリッツシールドを溜めることで当身可能時間を伸ばしつつチャージアタックで切り返すことができるようになったため、リバサ溜めブリッツを連発してくる輩が増えた。単なる読み合い放棄にも見えるが攻撃を重ねる自体にリスクを与えられるため非常に強力。
ドミーバースト:「ドミー」氏が生み出した当たる要素のない高さで放たれれるサイクバースト。闘劇シーズンに良く見られたため、夏の風物詩となっている。驚くべきなのは海外でもその名前が通じる点。サイクバーストが高空で空振りしたらみんなで「Domiiiiiiiii!!!!!」と叫ぶのがアメリカ式。
神ガッツポーズ:昨年EVO2015でミリア使いの「ヲシゲ」氏が魅せた勝利ポーズ。小川氏を倒して席を立ちあがりアピールするも、まだ3ラウンド目が残っていた。慌てて戻るも時すでにオガニー。その光景はアメリカのニュースにも取り上げられ伝説となった。
ということで、『GUILTY GEAR Xrd Revelator』のEVO2016見どころでした。ギルティはゲーム性が激しくあっという間に勝負が決まるので観戦だけでも楽しめるはず。昨年のヲシゲ氏を始め、小川氏やFAB氏など、アクの強いプレイヤーもたくさんいるのでゲーム外の動きにも要注目です。
また、ナカジマもイノでひっそりと参戦しますので応援よろしくお願いします。海外ジョニーにハメ殺されるのだけは勘弁して欲しいです。
ナカジマ(コイチ)
あらゆる格闘ゲームを雑然と遊ぶ浅葉の悪友。
『ギルティギア』シリーズ等、アークシステムワークスの作品では有名プレイヤーとして名を馳せる。密かに、第三回TOPANGAチャリティーカップ『スーパーストリートファイター4』で優勝という実績も。
ソニーコンピューターエンターテイメント主催のイベント”闘神激突”では、格闘ゲームの強いおっさん”闘神”として、『ギルティギアイグザードサイン』で鮮やかなネタ殺しを披露した。
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