ゲームを最大限に楽しむコミュニティ・ゴジライン。我々普段はインターネット弁慶的にチャラチャラしているが、実は格闘ゲーム歴も長く、知る人ぞ知るアーケード専門雑誌の記事とかを書いていたやつがいたりする。つまり我々の自己評価は、最近ではロートル扱いされることが増えたが、やればできる子だと思っている。そんなわけで『DOA6』をやりはじめて1週間が過ぎ、なんか謎の自信がついてきた。
主力技はわかってきたし、コンボも覚えたし、このゲーム独特の仕組みであるホールドも覚えてきた。
あーこれ完全に仕上がってきてるわ。私、浅葉39歳。若かりし頃の格ゲー力(ちから)が蘇りつつあるのを感じています。
浅葉「かつてない速度でゲームがうまくなっているのを感じる」
がちょ「あなたそれほかのゲームでもいつも言ってますね……。その”かつてない”本当に合ってますか」
浅葉「うるさいうるさいうるーさーい。とにかくコンボも覚えてきたし、なんかやれる気がするんだよな。ちょっと強い人呼んでみるか」
がちょ「確かに、勝ち越しとかは無理だけど、ちょっと”引ける”かもしれん」
すぐ調子に乗るおれたちは、いつも俺たちにDOA6を教えてくれる「梅さん」にコンタクトをとった。「今夜DOA6やってるんで一緒に遊びましょう^0^」みたいな感じだ。おれの脳内にあるスマホの顔文字が2015年くらいからアップデートされていないような気がして今絶望している。
そしてその夜、配信をしつつ始めた「上級者をお招きする部屋」には、ゲストとしてDOA6に復帰したというたまき使いのNONAKAさん、梅さん、そして配信中にアドバイスをくれていた「べりしさん」という方が来てくれた。その模様は以下の動画に収録されている。前半30分くらいは、ゴジラインのおっさんたちによる浅パチャメドレーなのだが、途中からNONAKAさんにボコられ、そのあと梅さんにわからされ、そしてべりしさんには……
みんなあわせて40連敗以上した。
ここがこの世の地獄か。
最初に使ってくれたフェーズ4に連敗したとき、「まままま、このキャラ強キャラらしいし、おれたちも対戦したことないからね……」みたいな空気だったのだが、そのあと出てきたクーラ・ダイヤモンドに40連敗したときは震えた。
キャラランクとか語ろうとして誠に申し訳ありませんでした。
最初の方に「手加減なしでお願いします」と軽くいったところ、本当に全力で”処理”された形だ。おれたちは1試合だけでも勝って連勝を止めようという側なので、実力差をひっくり返すためのハイリスクハイリターンないわゆる”クソプレイ”を繰り出すのだが、それをグラップラー刃牙の郭海皇の消力のようにいなされてしまう。普段頼りまくっている技にも鋭い確定反撃が入り、「これが……DOA6の深淵……」みたいな感じになった。そのうえなんか梅さんは”ミラ”という対戦したことのない凄まじくパワフルなキャラで我々をなぎ倒していく。最後の最後に、どりでんさんが1試合とって連勝を止めたのだが、この日の猛者vsゴジラインは10:0で完敗と言っていいだろう。
ただ、この結果を受けて、差がありすぎる、もうやめようとはならなかったし、なんか楽しいなと思えてしまった。
こう前向きになるのは、たぶんこのゲームが猛者相手でもワンチャンスありそうな面白さを持っており、そのうえ再戦とかが爆速で気が付けば数時間ぶっ通しで対戦できるからというのもあるだろう。そしてそれに加えて、我々、ゲーセンで育ったこともあり、猛者に負けまくることにあまり抵抗がないし、それに今回は初心者何人かで団子のようになって猛者に挑んでいるので「みんな負けてるししゃーないな」みたいな感覚になる。これはほかの記事でも書いたことがあるのだが、伝説のアーケードゲーム雑誌であるゲーメストの編集長であった石井ぜんじさんが「かつてゲーセンで格闘ゲームが流行り始めた頃は、周りもみんな負けてたらから気にならなかった」とおっしゃっていた感覚に似ている。つまり我々は徒党を組んでいることで、負けの孤独感というべきものが薄れており、さらにゲーセンで負けに慣れているので、勝てねー、やめようとはなかなかならない。これが人として誇れる要素かどうかは不明だが、格闘ゲームをやるうえではときどき役に立つ。もし、格ゲーを今から始めたいという方がいたら、同じようなレベルの仲間と始めてみるといいかもしれない。
『DOA6』のプレイヤーマッチは最大16人、一つの部屋に8組の対戦を組むことができる。シンプルなインターフェースだが、この仕様はわかりやすくて神である。
そのうえ、今回は対戦してくれた猛者の方もめちゃ優しい。ちゃんと負けている原因や、実戦で使ってきたネタについて快く教えてくれる。
インターネット上にある情報は「どれから覚えていいかわからない」と身構えてしまうのだが、ボコボコにされた人から聞く情報はなんだか正解のような気もする。
思えばゲーセンで格闘ゲームに夢中だった時、こうやってうまくなっていったんだよな。
NONAKAさん、梅さん、べりしさんなんとも贅沢な体験をありがとうございました。
またやりましょう。