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【餓狼伝説CotW】『ストリートファイター』から参戦する春麗はいろいろな“らしさ”の詰まった良キャラの予感

格闘ゲームのコラボキャラは原作のオタクみたいな熟知勢に作って欲しい。そして「うお……こんなマニアックなことを再現している」みたいな感動に酔いしれたいタイプのオタクがわたしです。

『餓狼伝説 City of the Wolves』に、カプコンの『ストリートファイター』から参戦した春麗はこれ確実にオタクが作ってます。

既にコラボキャラクターとして参戦しているケンは『ストリートファイター』シリーズの動きをベースにしつつも、SNK流の激しい攻めがブレンドされた独特のプレイフィールを持つキャラクターとなってました。春麗も同じく、原作の動きを取り入れつつ『餓狼伝説CotW』ならではの戦い方を楽しめる良キャラクターに仕上がっています。

本記事では、配信前に春麗を試遊する機会を得たので、キャラクターの特徴や攻略のポイントとなりそうな部分をいち早く紹介します。

多彩な通常技&特殊技

春麗は6ボタンの通常攻撃が用意されている近年の『ストリートファイター』シリーズをベースにしているため、通常攻撃だけでなくレバー入れ入力で繰り出す特殊技も多彩に用意されている。リーチこそ短いが近距離での攻めに使える発勁は4+強P、下段攻撃などを飛び越えつつ攻撃できる翼旋脚は6+強Kといった形で、一部の特殊技はそのままの操作感覚で繰り出せるが、原作の立ち強Pにあたる顎狙突拳は6+強P、しゃがみ強Kにあたる元伝暗殺蹴は3+強Kといった形でコマンドが割り当てられている。

▲春麗もケンと同じく特殊技の数が多い。まずは基本操作から覚えよう。

通常技には使いやすく強力なものが揃っており、原作の春麗の強みを感じられるポイントにもなっている。立ち強Pは原作の立ち中Pを繰り出す技だが、ガードさせた場合に有利がとれるうえ、ヒット時は6+弱Pで追撃をかけられるため見返りが大きい。近距離戦ではこの技と投げを使い分けてシンプルにガードを揺さぶるのも良さそうだ。

下段のしゃがみ強Kは原作のしゃがみ中Kに該当する技で、リーチが長くキャンセル可能という破格の性能になっている。この技の先端を当てるように繰り出して、必殺技につなげるコンボを狙うという動きも強力そうだ。

▲立ち強Pはガードされても春麗側が先に動き出せる。ヒット時は6+弱Pで追撃可能なんで、近距離はこの技を起点に攻めるのもおすすめ。

特殊技では小さく飛び上がりつつ攻撃する翼旋脚(6+強K)がわかりやすく強力だ。この技は小さく飛び上がるため、打点の低い攻撃に打ち勝ちやすく、しゃがみヒット時は鳳翼扇で追撃も可能だ。

必殺技はスタンダードだが、種類は超豊富

春麗の必殺技は個々の性能はスタンダードだが、種類が多いため「使い分け」によってさまざまな状況に対応にできそうだ。

気功拳は前方に飛び道具を打ち出す必殺技で、けん制技として重宝する。隙は意外と小さく、弱版は遠距離の様子見行動として、強版は相手のけん制を潰すような使い方が可能。
百裂脚はコンボのパーツとして使いやすい技で、弱版はガードされても隙が小さいので、ジャストディフェンスやハイパーディフェンスを狙いにくい状況では通常技から入れ込むのも良さそうだ。空中版はジャンプの軌道変更として使うほか、一部の状況でコンボパーツとしても活用できそうだ。

▲けん制はもちろん、通常技キャンセルから繰り出す技としても使いやすい気功拳。

▲ジャストディフェンスやパーフェクトディフェンスを狙ってこない相手にはどんどん使っていきたい百裂脚。ガードされたあとに無敵時間のある気功掌拳をぶっぱなすのも吉だ。

天昇脚”なぜか”623+Kと22+Kという2つのコマンドに対応しており、わかっている感がスゴイ。この攻めの激しい『餓狼伝説CotW』で22コマンドだけだと厳しそうですからね……。弱版が出かかりに無敵があり、強版は出かかりに対空中技無敵があるので状況に応じて使い分けていこう。強版とREV版はブレーキング対応技となっているため、コンボパーツとして重宝するが、技のリーチはそれほどないので空振りには要注意。
覇山蹴は小さく飛び上がりつつ攻撃する技。飛び道具無敵はないが、相手の飛び道具とタイミング次第では飛び越えるように攻撃を仕掛けられる。単発では使用頻度の多い技ではなさそうだが、ガードされても反撃をうけないうえ、ブレーキング対応技でもあるので、立ち回りに変化をつけたいシーンで使うこともできそうだ。REV版は空中ヒット時に追撃が可能になるので、コンボのパーツとして使えるだろう。

▲対空はしっかりと天昇脚で迎撃したい。22コマンドでも623コマンドでも発動するため、入力しやすいほうを使おう。

▲覇山蹴のREVev版は中段攻撃かつ、攻撃判定発生前をブレーキングできる。主力になる技ではなさそうだが、ここぞというときのわからん殺しネタとして覚えておこう。

超必殺技の気功掌はコンボの締めにも使えるほか、無敵時間を活かした切り返しにも使える。天昇脚よりも若干リーチも長いため、やや離れた位置の技にもひっかけやすいのも強みだ。鳳翼扇はコンボパーツとして有用な技で、ヒット時の蹴り上げからジャンプキャンセルをかけて追撃をかけられる。潜在超必殺技版はヒット時に何も入力しなければフィニッシュへと自動移行するが、ブレーキングをかけることで超必殺技版と同じくジャンプキャンセル可能な蹴り上げで技を止められる。

▲鳳翼扇はヒット後にジャンプキャンセルから追撃をかけられる。ガードされた場合の隙は大きいため、確実にヒットする状況で使おう。

基本的な戦い方

春麗はケンと同じく、66入力で「ステップ」が出るタイプのキャラクターなので、近距離での攻めの起点を作るには一工夫いりそうだ。

地上では多彩な通常技・特殊技と気功拳を使い分けて、相手に攻めの起点を作らせないように立ち回りたい。通常技・特殊技の中では、リーチの長いしゃがみ中Kや6+強Pが使いやすいので、これらの技の先端を当てるように繰り出すと良さそうだ。しゃがみ中Kからは気功拳をキャンセルで繰り出すほか、反撃を受けにくい弱百裂脚を入れ込んでおくのもおすすめ。弱百裂脚をハイパーディフェンスで対策しようとしてくる相手以外には強気に使ってもいいだろう。
こうした動きで相手を委縮させたら、ステップや小ジャンプで近づいて攻めのチャンスを作ってきたい。投げと打撃の二択が可能な間合いまで近づけたら、ガードされても春麗側が有利となる近距離強Pを使って攻めるといい。近距離強Pからは6+弱Pがコンボになり、ここからはREV版百裂脚を叩きこみたいが、コマンド入力に要注意。6+弱を出した時点で6方向が入っているため、普通に入力するとREV版天昇脚が暴発しやすい。61239+弱K+強Kと、9方向まで入れることで、暴発を防止しつつ623コマンドを出すというテクニックを活用しよう。

▲6+強Pはリーチが長いのでけん制技として活用できる。空振り時の隙は大きいので、相手の小ジャンプなどとかみ合わないよう注意して使おう。

相手のジャンプに対しては対空中技無敵のある強天昇脚での迎撃を狙いたい。基本的には相手のジャンプをひきつけてから強天昇脚~ブレーキングで迎撃するが、空中ジャストディフェンスを一点読みしたときは空中投げを狙うのも手だ。

『3rd』リスペクトのヒット確認も活用してみる?

春麗のしゃがみ強Kは『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』のしゃがみ中K風の性能となっており、ヒット確認の猶予がやや長めに設定されている。そのうえ超必殺技の鳳翼扇ならキャンセル猶予がやや伸びるという性質になっているため、しゃがみ強Kがヒットしたのを確認して鳳翼扇の入力を完成させれば、“中足確認鳳翼扇”がローリスクで狙える。

また、猶予は短くなるがREV版スピニングバードキックでも状況確認は可能なため、反応に自信がある人はこちらも意識するといいだろう。このしゃがみ強Kのヒット確認ができるようになれば、けん制がより強力になるため、是非とも習得しておきたい。

『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』で春麗の強さを支えた中足鳳翼旋が本作でも可能!

崩し方あれこれ

相手をダウンさせたときは打撃と投げの二択以外にも、春麗ならではのユニークな攻めが用意されている。3+弱Pの水蓮掌はノーマルヒットでもしゃがみ弱Pがつながる見返りの大きい中段攻撃となっているため、ダウンを奪ったあとや、相手が割り込んできそうにない状況で狙うのがよさそうだ。ヒット時はしゃがみ弱P【C】REV版スピニングバードキックがコンボになるため見返りも大きい。

▲『スト6』で春麗の強さを支える中段も健在。ヒット時は追撃が可能だ。

小ジャンプ鷹爪脚も起き攻めの選択肢として面白い。鷹爪脚はヒットorガード時に小さく跳ねる性質があり、低めにガードさせることでジャンプ強Kを中段攻撃として活用できるのだ。ダウンを奪ったあとなどに小ジャンプから仕掛ければ安定して鷹爪脚を低めでガードさせられるので、空ジャンプ下段や投げと使い分ければ相手のガードを揺さぶることができそうだ。

『餓狼伝説CotW』には小ジャンプがあるため、鷹爪脚で相手を踏みつけやすい。詐欺飛びで重ねられる状況もあるので、崩しのアクセントとして使ってみよう。

春麗の作りこみに開発陣のこだわりを感じる

ここ数年の『ストリートファイター』シリーズの春麗というと一見スタンダードだが、やりこんでいくといろいろな戦術がとれる奥深いキャラクターとなっている。本作の春麗も実に奥深いキャラクターとなっていて、簡単なコンボを覚えるだけでも楽しくプレイできるし、さらにヒット確認や詐欺飛び(安全飛びとは言いたくない)などのマニアックな要素を詰めていくとさらに面白さが広がるという設計になっているようだ。

また『スト6』と『餓狼伝説CotW』ではゲームの性質が大きく異なるため、小ジャンプやREVブロウといったシステムを活かしてどんどん前に出ていくプレイスタイルでも楽しめるというのはかなり新鮮である。原作のイメージで「春麗のジャンプってふんわりしていたよな……」などと考えていると驚く人も多いのではないだろうか。

▲小ジャンプで近づいてくる春麗に面食らう人もいるのでは。

また、キャラクターの動きや性能の奥深さもさることながら、表現の作りこみにもまたしても驚かされた。見知った技であっても『餓狼伝説』ならではのエフェクトやスピード感が加えられたことで新鮮に感じることすらあった。気功掌とか出かかりからフィニッシュまであまりにも格好良すぎる……。ちなみに、コスチュームは『スト6』ライクなもののほかにも、『スト2』時代を彷彿とさせるようなものも用意されていて抜け目がない。

▲『餓狼伝説CotW』の春麗は目元がキリっとしていて、これはこれでアリですね。

▲『餓狼伝説CotW』のメニューのパネルのイラストが今回コラボで大幅に変わっていることにも感動してしまった。春麗とほたるが向き合っているこの画像は……『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』のオマージュっちゅうやつじゃないの!すっごくいい!

あとあと!このゲームの最大の技である“ヒドゥンギア”の“七星閃煌脚”ってなんですか!春麗は一部作品で“七星閃空脚”っていうマニアックな格好いい技があったんですが、それの強化版ってことですかね、これは。
『ストリートファイター6』にテリーと舞が参戦したときもマニアックなとこから技を拾ってくるなあと思っていましたが、SNKも大概にマニアックなところから拾っていてオタクとしてめちゃくちゃ好感が持てます。春麗をコラボで出すで!『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』のヒット確認入れようぜ!ヒドゥンギアは七星閃空脚持ってきたいなあ……とか考えた方がいたんでしょうか。だとしたら最高すぎます。

▲ヒドゥンギアの“七星閃煌脚”。オタクの考えし技のような気がしますが真相はいかに

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