【プレイレポート】『四女神オンライン. CYBER DIMENSION NEPTUNE』にマジレスする

ねぷねぷあるところに浅葉あり。『四女神オンライン. CYBER DIMENSION NEPTUNE』を一通り遊び終えたので、本作のプレイレポートをお届けします。いやあ、今作もみんな可愛かったなあ!

△これほどキャラクターがかわいい作品が他にあるだろうか。いや、ない。

『ネプテューヌ』シリーズは、キャラクターが凄まじく可愛いことが最大の魅力です。今回もキャラクターたちはウルトラ可愛いです。イベント絵が出てきた時点で高まりますし、立ち絵の時点でやっぱりねぷねぷなんだよなあと満足する筋金入りのファンも多いはず。それに加えて、今作では着せ替え機能や撮影機能なども充実しており、自分の好きなキャラクターをカスタマイズするという楽しみもあります。プレイステーション4の性能を活かしたモデリングも、味わい深い可愛らしさを見せてくれます。

△カスタマイズでは、衣装やアクセサリ変更が可能です。アクセサリをつける位置は、かなり自由に調整が効くため、自由度が極めて高いです。

△キャラクターを鑑賞する機能も充実しています。これがアンリアルエンジンの力なのか!

ネプテューヌたちの可愛らしい姿が見られればそれでいいんだという人は、もうこの記事を読むまでもなく購入しているでしょうし、そろそろクリアーして今回もいいねぷねぷだったと浸っている方もいるでしょう。しかし、その一方で、本作の「オンライン」という単語や、和製アクションRPGに惹かれた方が、今回この作品を初めてのねぷねぷとするならば、若干不安というか、大きな不安が出てくる部分も多数あります。
ワンパターンな敵の挙動、全く役に立たないAI、ハクスラ要素の乏しさ、オンラインを売りにしているのにバグだらけで部屋を選択することもままならないマッチング、そもそもオンラインモードの仕様そのものが不親切であること。オンラインを売りにしたハクスラRPGとしてマジレスすると、手抜きと言わざるを得ない部分が目立ちます。予算が足りなかったのだろう、いつものことだから仕方がないという声や、「オンラインゲームのβテスターとしてねぷ子たちが参加してるって設定なんだから、バグがあるのは仕方がない」というネプテューヌコミュニティの暖かい声援もありますが、そうとは知らず購入した方には、この言葉を送ります。

「この作品はゲームであっても、ハクスラRPGではない」

△キャラクターの魅力を引き出すというところに制作ステータスを全振りした結果、このゲームが産まれたのかもしれません。

マジレスすると、本作のRPG面に関しては、予算とか制作期間とかそういう問題ではなく、こう言ったゲームを企画し、販売する際になければならないものがもの凄い勢いで欠如しております。
まず、一人用モードに関しては、ハクスラ的レアドロップをもう少し拡張し、スキル使用時のスキルポイント消費量を固定でなく%に変更したり、ボスをゴリ押せないようにストレスにならない程度の行動リキャスト(主に回復周り)を持たせるといった仕組みにするだけで、全然違ったものになったはずです。某ゲームで、レベルを上げて物理で殴れという攻略が話題になりましたが、本作は回復をがぶ飲みしながら殴るだけで全てのボスを倒せます。

△本作の戦闘は、どんなボスであろうと、回復をがぶ飲みしながら火力スキルを連打しているとそのうち沈みます。勝てないという方は、敵の攻撃で即死しない程度にレベルを上げてみてください。ボスの行動パターンも変化に乏しいため、歯ごたえは全くありません。

△ハクスラ要素だけでなく、育成もかなり緩めです。筆者の場合、15時間くらいでレベルがMAXになっていました。ここからさらに突き詰めていくと、ステータスアップアイテムを掘る作業があるのですが、そこまでしないと勝てない敵は今のところこのゲームに存在していません。

オンラインモードに関しては、現状ではマルチプレイ部屋の検索機能がバグで機能しておらず、検索で部屋一覧が表示された場合でも、部屋を選択するカーソルが動かせないという致命的なバグがあります。このバグに関しては、今後のアップデートで改善されると予想していますが、解消されたとしても部屋にレベル制限などを設けられないせいで、レベルの圧倒的に違うプレイヤーが、意図せずマッチングしてしまう可能性が高いです。そして、オンラインモードには、レベル差やダメージ効率によって経験値の配分が変わる仕様がないため、意図せずプレイヤーのレベルが上がりすぎることが多々あります。
さらに、マップ上の雑魚に旨みがなく、倒さなければならないようなギミックもないため高レベル部屋では、当然ボスまで雑魚も何もかも無視して走りきる「ボス直」スタイルが基本になっています。これは非常に味気ないうえに、同じパーティでクエストを繰り返すという仕様もなくいきなり解散になるため、オンラインの体験が非常に淡白です。
タイトルにオンラインという単語を入れ、マルチプレイを少なからずウリにしたのであれば、もう少し遊びごたえのあるオンラインモードを実装してほしいです。使用キャラクターのボイスが再生されるなりきりチャットなど、オンラインモード中でもキャラを愛でることにこだわった作りは素晴らしいと思いますが、これではあまりにも寂しすぎます。

△マルチ、シングルともに、雑魚を倒さなくても全てのエリアに移動できるため、「ボス直」が最大効率になるのも大きな問題点の一つ。敵の討伐数でクリアーランクを設けたり、出現した雑魚を倒さないと先に進めないような突発イベントなどを入れれば、バトルにメリハリが出るのではないでしょうか。

△クエストは数がそこそこ多いものの、そのほとんどが同じようなボスを倒すというものになっています。ただただ作業になる素材集め系のものが多いよりはいいのですが、もう一捻り欲しいところ。ボスが複数種同時に出てくるタイプのものを一人用、オンラインモードともに増やして欲しいですね。

と、RPGとオンライン部分には、「惜しい」と言った言葉では生ぬるいほどに、いろいろなものが足りていません。アイディアファクトリーの作品では、昨年発売された『神獄塔メアリスケルター』が”テストプレイをしたのか”という出来栄えでしたが、発売後のアップデートで別の作品のように生まれ変わりました。この作品も同じように、アップデートでさまざまな問題点が解消されてほしいですね。コンパイルハート、アイディアファクトリーの作品には、やり込み要素のとても充実した素晴らしい作品もたくさんあるんですよ。『アガレスト戦記』も面白かったし、『ブレイジングソウルズ』なんかは、凄まじく練りこまれた作品だと思います。これらの作品に負けない、遊びごたえのあるものを、いつかまた出して欲しい。

以上、ネプテューヌシリーズにマジレスしてどうするんだと思いつつも、いろいろ書いてみました。
可愛い!を楽しむだけなら、買って損のない作品だと思います。
これはRPGではない、萌えゲーなのだ。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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