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【プレイレポート】『かまいたちの夜 輪廻彩声』、伝説のアドベンチャーゲームはどう生まれ変わったのか

      2017/02/21

自称・アドベンチャーゲームにうるさい男、浅葉です。
伝説というフレーズがあまりにも安易なことに今気づきましたが、このまま行こうと思います。
プレイステーションVita『かまいたちの夜 輪廻彩声』を徹夜でクリアーしたので、そのプレイレポートを投下したいと思います。(本記事には、決定的なネタバレは含みませんが、作中の画像が多く使われています。まっさらな気持ちで本作を楽しみたいという方は、プレイ後にお読みください。)

『かまいたちの夜 輪廻彩声』
名作サスペンスアドベンチャー『かまいたちの夜』に、キャラクター絵とボイスを与えたリメイク作品。本編シナリオはオリジナル版を忠実に再現している。『ひぐらしのなく頃に』のシナリオライター・竜騎士07氏が手がけた長編新シナリオは、本編とは全く異なる方向に着地する物語でありつつも、本編では語られなかったとある要素に紐付けたものとなっている。

△多彩な分岐がさまざまな物語を生む伝説のアドベンチャーゲーム『かまいたちの夜』が、2017年に異色の形でリメイク。オリジナル版では、シルエット表示されていたキャラクターたちに、イラストと声が付与されている。

プラットフォーム:プレイステーション Vita
ジャンル:テキストアドベンチャー
発売日:2017年2月16日
価格:パッケージ版 6800円+税  ダウンロード版 6000円+税
発売元:MAGES. 5pb.
(C)Spike Chunsoft / 我孫子武丸 / Estuarium / MAGES.

名作アドベンチャーゲームの中でも、特に知名度が高い『かまいたちの夜』を、イラストと音声をつけてリメイクすると発表があったときは、若干ざわつきました。作品に特別な思い入れがある方からすると、「シルエット描写こそ『かまいたちの夜』」というイメージも強かったのでしょう。正直、自分も、最初にイラストと音声をつけたものという情報だけを見た時は、大丈夫なのかよと思いましたが、イラストを担当したのが有葉先生、新シナリオを担当したのが竜騎士07先生ということで、もしかしたら奇跡のコラボが起こるのかもしれないと考えて購入することにしました。有葉先生は、『G線上の魔王』や『車輪の国、向日葵の少女』といった、18禁美少女ゲームでありながら、シリアスなシナリオの絵を手がけていますし、竜騎士07先生といえば『ひぐらしのなく頃に』。アドベンチャーゲームファンとしては、奇跡的なコラボなのです。

△ゲーム開始直後に表示されるイベント絵。一味違う『かまいたちの夜』の始まりを実感するシーンです。

△シナリオについてはオリジナル版に忠実です。最初にプレイヤーが直面する物語は、この意味深な言葉をきっかけに一気に加速していきます。

△死体の描写はかなりハードで、オリジナル版にはない破壊力があるシーンもあります。所々、やりすぎなシーンもありますが、 Z指定は伊達ではありません。ちなみに、作中の背景画は実写を採用したところが多く、そこにイラストが入ることで不思議なコントラストが生まれています。

いきなり最初に出てきた真理の絵が完全に萌えゲーのそれで驚きましたが、気がつけば朝になり、すべてのエンディングを見終えてしまいました。イラストや音声については、追加されたことで盛り上がるシーンもあれば、やや大げさに感じるところもありますが、全体で見れば「これはこれでアリ」と思える作品でした。どちらを選べと言われると、オリジナル版に思い入れのある自分としてはオリジナル版をとりますが、絵と音声がついたことで良いと感じるシーンも少なくありませんでした。一部の死体描写なんかは初見のインパクトがすごいですし、サスペンス色の薄いシナリオについては、絵が入ることでよりコミカルになっています。女性キャラクターがあまりにも可愛くて、不覚にも真理以外に萌えられてしまう!

△OL三人組の一人、可奈子がこんなに可愛かっただなんて!好きだ!

こういった感想は、きっと人によってさまざまです。最初に本作で『かまいたちの夜』に触れる方は、オリジナル版を古臭く感じるかもしれません。この作品から『かまいたちの夜』に入ったって、夢中になる人はいるはずです。プレイステーション版で追加されたリトライを快適にしてくれるフローチャート機能は本作でも快適ですし、UI部分などは現在の技術で作られているなど、単純な内容の比較以外でも、いいところはたくさんあります。この作品を遊んだ後に、オリジナル版を遊んだって良いのです。贅沢な話をすれば、オリジナル版もこの作品の中に入っていれば、最高の形だったかもしれません。シルエットを基調にしたゲームモードが収録されていれば、すべてのファンが喜ぶ作品になっていたとおもいます。

△自分がどういう物語のルートを通っているかが一目瞭然なフローチャート機能。この機能があることで、選択肢のところでセーブを取らなくても物語を網羅できます。このシステム、すべてのアドベンチャーゲームにつけてもいいと思います。

△ショートカット機能も充実しているので、非常に遊びやすい作品です。フローチャートが便利なので、セーブ系の機能をほとんど使わなくて良いのも嬉しいところです。

そして、竜騎士07先生の新シナリオについては、制作サイドの意図はわかりませんが、自分を含めた多くの『かまいたちの夜』プレイヤーが驚くものになっています。オリジナル版のメインとも言えるサスペンス色を期待したプレイヤーからは批判の声が上がるかもしれません。しかし、個人的には、『かまいたちの夜』の素晴らしいところは、さまざまな物語が広がるところにあると思っています。今回の作品で、サスペンスあり、超常現状あり、作者が登場するメタな要素もあり、テーブルトークRPGのようなシナリオすら含んだ『かまいたちの夜』に、一つ新しい仲間が増えたのです。追加シナリオは非常に今風であり竜騎士07先生らしい力強いもので、今までの『かまいたちの夜』になかった新しい遊びなので、柔軟に見てみると見どころも多く出てくるかと思います。個人的には、このシナリオで、真理がなぜ主人公を旅行に誘ったのかという、オリジナル版ではプレイヤーの想像に委ねられていた考察要素に、一つの可能性を提示してくれたのは好感が持てました。恋人とはいえない存在の主人公を、どうして真理が旅行に誘ったのかって、皆さん、気になりませんか?

△竜騎士07先生による新シナリオは、かなり挑戦的な構成となっています。

△オリジナル版にもあった隠しシナリオ・不思議のペンション編などもバッチリ収録されています。多彩な物語を楽しめるのが、『かまいたちの夜』の魅力です。

自分はオリジナル版の『かまいたちの夜』が未だ素晴らしい作品だと確信していますが、やはりこの作品もそろそろ過去の作品です。2011年には『真かまいたちの夜 11人目の訪問者』も発売されましたが、オリジナル版にスポットが当たる機会は減りつつありました。そんなタイミングで、こうしたリメイク作品が発売されたことは、個人的には非常に嬉しいことです。プレイヤーによる合う、合わないは別にして、『かまいたちの夜』のことを思い出すきっかけになった方も多いはずです。これをきっかけに、また『かまいたちの夜』の話が盛り上がって、シリーズの続編である2や3にもまたスポットが当たって欲しいですね。2も3も、かなり賛否が分かれた作品ですが、ぐっとくるシナリオもたくさんあったので、いまのゲーム環境でもう一度遊んでみたいです。
あ、最後に一つだけ、オリジナル版の隠し要素として有名なチュンソフ党の陰謀シナリオですが、本作ではそれにたどり着くためのギミックが少し変わっています。ここでつまづいたという方は、オリジナル版と同じシーンの”ログ”に注目してみてくださいね。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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