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【厳選ホラーゲーム】極限状態の恐怖に立ち向かう2本のRPG『スウィートホーム』&『コープスパーティー』

   

夏だ!ホラーゲーム特集だ!と勢いよく言ったものの8月が残りわずかという事実に気付き、窓を打つ雨音を聞きながら夏が終わるんやなあ、と感慨にふけりながら、月末の締め切りに追われる末端メンバーのさいとうです。
さて、今回紹介したいのは、とても狭い市場であるホラーゲームの中でも、さらに限られたジャンルである2DRPG風ホラーゲームになります。

と、方向性を決めたはいいものの、紹介タイトルの選択には頭を抱えました。このジャンルには名作、良作と呼ぶべきタイトルが複数あったのです。
金字塔となった古いゲームの記事を書いてドヤるか、今でも気軽に手に取れる面白い作品を書くべきか…。両方とも好きなんだよなあ、と悩んだ末に、どっちも取ることにしました

▲面白いゲームがそこにあるなら、欲張りになっていいんだ。そんな精神で今回の記事はお送りしていきます。ちょっと長くなるかも?

▲面白いゲームがそこにあるなら、欲張りになっていいんだ。そんな精神で今回の記事はお送りしていきます。

というわけで、今回の記事では一気に2本のタイトルを同時紹介してしまいます。発売された順番でいきましょう、まずはレトロフリークでも遊べるFC用ソフト『スウィートホーム』です!

閉鎖された館での極限状態を生きぬくRPG

本作は同名の和製ホラー映画『スウィートホーム』のゲーム化作品であり、登場人物や敵となる悪霊“間宮夫人”、舞台の館など多くの共通項があります。が、映画を見ないと楽しめないというわけではなく、展開やシチュエーションが異なっている部分も多いため、別の作品としてゲーム版を堪能することができます。

本作の開発はカプコン。カプコンでホラーゲームと言えばもちろん『バイオハザード』ですが、本作と同じ開発スタッフがいることもあって、雰囲気はかなり似ています。というか、RPG版『バイオハザード』と言っても過言ではないような内容になっているのです。

主人公たちはテレビ番組の撮影スタッフ。有名な画家だった間宮一郎の未公開の遺作であるフレスコ画が残る屋敷へやってきて、館に憑りついた悪霊“間宮夫人”によって閉じ込められ、屋敷から脱出するために間宮夫人の霊を鎮めようとする形でゲームは始まります。

▲突然地震が起こって館の入り口が塞がり、戸惑う主人公たちの前に間宮夫人の霊が姿を現します。

▲突然地震が起こって館の入り口が塞がり、戸惑う主人公たちの前に間宮夫人の霊が姿を現します。

仲間キャラクターは全部で5人、かつパーティーを組めるのは最大で3人まで。キャラクターにそれぞれ専用の道具があることと、操作キャラクターやパーティの人数をその場で切り替えて探索できるシステムによって、その都度必要なメンバーにパーティを組み替え、謎解きをしていくことがゲームを進めるうえで重要になってきます。例えば、行く手を阻むロープはかずおの持つライターで焼き、床に散乱したガラスの破片はあすかの掃除機で吸い込んで取り除く、といった具合です。

1人のキャラクターが持てる道具は、固有のものと武器を除けばたったの2つ。回復アイテムは館の中に落ちている薬瓶とクッキーのみで、数には限りがあります。魔法の類はなく、無償で体力を回復する手段はありません。ここまで書くと、『バイオハザード』をプレイしている方には伝わるかもしれませんが、限られたアイテムをやりくりして、何が起こるとも知れない屋敷の中を奥深くへと探索しながら真相に迫っていくというプレイフィールは、本作のそれとかなり近いものになっています。最大の違いは本作がRPGであるという点でしょう。また、アイテムは捨てるのではなく、落ちているアイテムと交換してその場所に置いていくというシステムになっていて、攻略の最中に交換した重要アイテムを別パーティーで拾って活用する、といった計画性のあるプレイもできるため、試行錯誤の幅がとても広くなっています。

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▲RPGなので、館を歩いていると幽霊やゾンビなどの敵と遭遇します。敵のグラフィックがまた凝っていて、不気味なものからグロテスクなものまで、ホラーっぽさ満載です。

キャラクターは体力がゼロになると文字通り死亡し、二度と復活することはありません。専用の演出があったり、死体がその場に残されたままになるのも生々しさを後押ししています。(ちなみにキャラクター固有アイテムは代用品が館の中に落ちているので、積みの状況は発生しにくいです)

広大な屋敷には数々のトラップやポルターガイストがプレイヤーを襲うべく待ち構えているため、限られたリソースの中で戦術を組み立て、生き残る方法を探すという、閉鎖空間での極限状態に立ち向かうRPGとしての面白さが、ホラーゲームにおける緊張感を後押ししてくれ、唯一無二と言っても過言ではない体験を得られるのです。

▲屋敷は広く、地下室や中庭、池、バルコニーなどさまざまなシチュエーションが用意されているため、ボリュームもたっぷりです。

▲屋敷は広く、地下室や中庭、池、バルコニーなどさまざまなシチュエーションが用意されているため、ボリュームもたっぷりです。

屋敷の中には過去に館に迷い込んだ人々が書き残したメモが置かれています。これらを調べたり、フレスコ画の中に隠されたメッセージを読み解いていくことで、プレイヤーはヒントを得て謎を解いていくことになります。

ここが本作の面白さでもありもどかしさでもあるのですが、これまで面白さとして語ってきた数々の要素によって一般的なRPGに比べて、攻略情報がない状態でのプレイは難易度が高めになっています。仲間が何人も死んでしまった場合は攻略が難しくなるため、メニューバーの中に“ギブアップ”ボタンが設けられているくらいです。ただ、ゲームの操作キャラが死んだからといってプレイヤーにペナルティはありません。もしあったら、それは闇のゲームです。

むしろ館を探索した記憶と経験は、プレイヤーの中に確実に蓄積されていきます。僕は本作の醍醐味は、トライ&エラーを繰り返し、正しいクリアルートを自分自身の手で切り拓いていくことにあると思っています。大切なのは原作映画と同様に“心の力”ですね(ドヤァ。

▲オブジェクトを調べると、アドベンチャーゲームのような画面になって、対象を詳しく調べたり、道具を使用して隠された道を見つけることになります。頭脳をフル活用して解決策を切り拓きましょう。

▲オブジェクトを調べると、アドベンチャーゲームのような画面になって、対象を詳しく調べたり、道具を使用して隠された道を見つけることになります。頭脳をフル活用して解決策を切り拓きましょう。

▲ちなみに、謎解き用のアイテムは戦闘でも使用可能です。敵によって効果があるアイテムが異なっていて、これらの情報を収集していくこともクリアへの近道になっています。戦闘は敵が必ず最後に動くようになっているので、効率的に戦えばノーダメージで勝利することも可能です。

▲ちなみに、謎解き用のアイテムは戦闘でも使用可能です。敵によって効果があるアイテムが異なっていて、これらの情報を収集していくこともクリアへの近道になっています。戦闘は敵が必ず最後に動くようになっているので、効率的に戦えばノーダメージで勝利することも可能です。

残念ながら、原作つきゲームにはつきものの、権利的な関係とかのアレでリメイクやVC配信は行われていない本作。そもそも原作映画もDVDにすらなっていなかったりします。ですが、もしプレイできる環境をお持ちで興味を持っていただいた方には、是非(余程でもない限りは)攻略情報には目を通さず、閉鎖空間という極限状態に立ち向かって遊んでみてほしい、時代を経ても色あせない、歯ごたえのあるプレイを味わえる一本となっています!

なお、戦闘のある館探索系ホラーRPGがやりたいけどファミコンを持ってない!という方は、初代PSで発売された『クーデルカ』もおすすめです。あちらは戦闘のテンポなどやや荒削りな面はあるものの、陰惨な雰囲気は本作にも負けていません。オカルト寄りの表現が多いので、クトゥルフ神話TRPGとか好きなら気に入るのではないでしょうか。

とことんまで悪趣味にこだわったRPG風アドベンチャーゲーム

さて、2本目は2DRPGではあるものの戦闘のないアドベンチャー寄りのホラーゲーム『コープスパーティー』です。戦闘が無いのにRPG?と思われる方もいるかもしれませんが、本作は元々RPGツクールで制作されていたオリジナル版をリメイクしたものであるため、今回の記事ではRPG枠として紹介させて頂きます。

本シリーズは結構たくさんのバリエーションがあるのですが、今回の記事では僕がプレイした家庭用移植版『コープスパーティー ブラッドカバー リピーテッドフィアー』(通称BR)について書いていきたいと思います。こちらは比較的新しいタイトルで、ダウンロード版も配信されているのでPSPPSVita3DSを持っていれば遊べる敷居の低さも魅力です。だからといって万人にお勧めできる内容じゃないのがホラーゲーって感じですね!

本作は学園祭の後に残っていた少年少女たちが、転校してしまう友達のために“幸せのサチコさん”というおまじないを行ったことが原因で、かつて取り壊され現在は異空間に存在する廃校“天神小学校”に閉じ込められてしまう。そんなストーリーです。プレイヤーは物語の進行に伴って操作キャラクターを変えながら、閉鎖された学校から脱出する方法を探すことになります。天神小学校にはこれまでも迷い込んだ人々が大勢いて、変わり果てた姿となった彼らや、さまよい続ける魂として主人公たちの前に現れます。

▲仲が良かった主人公たち。とあるおまじないをしてしまったことにより、彼らの運命の輪が狂い始めます。

▲仲が良かった主人公たち。とあるおまじないをしてしまったことにより、彼らの運命の輪が狂い始めます。

本作の魅力を語るうえで外せないのが、精緻なドット絵で描かれたグラフィック。そして徹底的にこだわって作られた立体的かつ雰囲気たっぷりの音響です。

木造の廃校舎という、その筋の人なら垂涎もののシチュエーションに加えて、とにかく音楽がすごい。先に紹介した『スウィートホーム』もおどろおどろしいBGMが超ハイクオリティですが、『コープスパーティー』は心の奥底に響いてくるような重厚な低音から、いかにも怨霊が徘徊しているような寂しげなもの、疾走感が焦燥をかき立てるようなものまで、実に多彩な楽曲でプレイの雰囲気を盛り上げてくれるのです。こればっかりはもう「聴いてください」と言うしかないのですが、ゲームを気に入ればサウンドも気に入ること間違いなしです!

▲人によって雰囲気の感想はさまざまだと思うのですが、ホラー好きな僕はとにかくワクワクが止まりませんでした。旧校舎とか最高です。

▲人によって雰囲気の感想はさまざまだと思うのですが、ホラー好きな僕はとにかくワクワクが止まりませんでした。旧校舎とか最高です。

このゲーム、ドット絵なんだけど怖い、というより、ドット絵だからこそ好き放題やっているかのような、とにかくはっちゃけたグロ表現が多彩で、死体はあちこちにごろごろ転がっているわ、調べると腐敗状況が細かくテキストに表示されるわ、迷い込んだ先人達がどうやって狂い最期を迎えていったのかが記された“犠牲者の手記”なるものがあちこちに落ちているわで、なんかもう最先端のグラフィックだったら逆に規制をくらって表現できないんじゃないかっていうところまで攻めています。そこに痺れて憧れる人向けのゲームです。

▲ホラーといってもグロ方面の比重が強く、そっちに耐性のない方は厳しいかな…でもドット絵だから大丈夫かな…という、まさにギリギリのライン。ガン攻めです。

▲ホラーといってもグロ方面の比重が強く、そっちに耐性のない方は厳しいかな…でもドット絵だから大丈夫かな…という、まさにギリギリのライン。ガン攻めです。

ゲーム性としては戦闘を抜いた『スウィートホーム』といった感じで、2DRPGの画面で学校を探索して鍵となるアイテムや封印を解くカギを見つけ、先へ進んでいくタイプのものとなっています。とはいえ単調なものではなく、なかなか先へ進めない息苦しさが恐怖と言う形になってプレイヤーを襲います。さらに各場面で選択や行動を間違えると発生するゲームオーバー的なものも多種用意されていて、これまたいい感じに後味が悪く、コンプリート厨冥利に尽きる内容になっています。

 

▲探索の謎解きでは、崩れた廊下に板をかけて橋の代わりにするといった、『スウィートホーム』で見たことのある仕掛けも。

▲探索の謎解きでは、崩れた廊下に板をかけて橋の代わりにするといった、『スウィートホーム』で見たことのある仕掛けも。

本作がどれだけ悪趣味であるかは、あまり具体例を出すとネタバレになってしまうので(序盤から結構本気なのです)書きにくいのですが、先にもさんざん書いた通り、幽霊の徘徊する廃校舎といったシチュエーションにピンときた方、加えてホラーに耐性のある方なら、楽しくプレイできるのではないかと思います。ストーリーも、過去に起こった事件やら因縁やら癖のあり過ぎる登場人物やらで二転三転四転じゃ足りないくらい色々起こります。果たして少年少女たちは無事に異空間の小学校から脱出できるのか。是非、その手でプレイして見届けて欲しいと思います。ホラーゲームでは定番といってもいい装備ではあるのですが、音響にこだわって作られている本作は、特にヘッドホン装備でのプレイを強くオススメします!

 

▲ちなみに今回のスクリーンショットは3DS版で撮影しています。続編が出ていたり、アニメ化や映画化もされているので、幅広い角度から入っていけるのも本作の強みのひとつですね。

▲ちなみに今回のスクリーンショットは3DS版で撮影しています。続編が出ていたり、アニメ化や映画化もされているので、幅広い角度から入っていけるのも本作の強みのひとつですね。

ちょっと長く駆け足になってしまいましたが、いかがだったでしょうか?完全に自分が好きなものを布教する宣伝になっていますがお金は貰っていません

『スウィートホーム』は古いゲームをプレイできて、かつちょっとお高いソフトを買えるリッチな方々に。『コープスパーティー』は最新機種を持っていてホラーというジャンルに興味がある皆さんに、それぞれ楽しんでいただきたいと思っています。ちなみに、これ全く偶然なのですが、2016年8月いっぱい、5pbの配信ゲームが超特大セール中で、その対象に『コープスパーティー』も含まれています。かなりお手頃な価格で本作を手に入れるチャンスなので、気になった方はいまのうちにポチっておくのもアリかもしれませんよ!

残りわずかとなったこの夏。せっかくですからこの季節に是非、ステキなホラーライフで度胸を試してみませんか。これまで気付かなかった自分の趣向に目覚めてしまうかもしれません。ちなみに今はホラーゲーム大好きな僕ですが、昔は超ビビリでホラー系はさっぱりでした。耐性ができるきっかけになったのは、『ひぐらしのなく頃に』というゲームに出てきた竜宮レナという女の子のおかげでした。あのゲームをやって、幽霊とかより、やっぱ人間が一番怖いと思ったものです。けど、そのおかげで、数々の素晴らしいコンテンツに出会えました。怖さを乗り越えれば、ホラーって面白いんですよ。さあ、ちょっと度胸を出して、新しい扉を開いてみましょう!

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さいとう

時折浅葉氏から電話を受けては無茶振りに奔走するゴジラインの座布団運び。
ゲームはあまりやり込みが得意なタイプではなく、かつ一人用ゲームの好みが浅葉氏とだだかぶりしている。
『ギルティギア』永遠の初中級者勢。

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