【厳選ホラーゲーム】友達の友達から聞いた話なんだけど、『真 流行り神2』がマジ怖いんだって

「夏だし、ゴジラインでホラーゲームでも特集しよう」という雑な提案をしたものの、書いた原稿をそのまま放置する荒業を敢行していたら、もう夏が終わりそうで焦り気味の34歳・浅葉です。

今回の記事で紹介するのは、『真 流行り神2』。
日本一ソフトウェアからPS3、PS4、PSvita用タイトルとして発売されたばかりの、『流行り神』シリーズ最新作です。アドベンチャーゲームならではの、”じわじわくる恐怖”が味わえる傑作です。

『流行り神』シリーズとは
2004年に発売された『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』から続く、ホラーアドベンチャーゲームシリーズ。ナンバリングタイトルとなる、『流行り神 警視庁怪異事件ファイル2』、『流行り神 警視庁怪異事件ファイル3』でシリーズは一旦完結したが、2014年7月に新作となる『真 流行り神』がリリースされた。

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△サスペンス性の高いシナリオと、迫力あるグラフィックがシリーズの醍醐味。『真 流行り神2』はZ指定で、手加減なしのホラーゲームとなっています。

前作『真 流行り神』とのリンクについて

主人公は、前作『真 流行り神』からの続投となる、刑事の北條紗希。前作で起きたとある事件の記憶に苦しみながら、相棒の愛染刹那(あいぜんせな)とともに、G県で起きる怪事件の解決に向けて奔走します。主人公が前作から続投となると、前作を遊んでいないと楽しめないのではと思う方がいるかもしれませんが、独立した作品として楽しめるように作られており、前作からリンクする部分については、丁寧に説明されているので、今作だけでも十分に楽しめます。

△主人公の北条紗希’(右)と、相棒の愛染刹那(左)。二人の刑事が、都市伝説をモチーフにした事件の解決に挑みます。

△主人公の北條紗希(右)と、相棒の愛染刹那(左)。二人の刑事が、都市伝説をモチーフにした事件の解決に挑みます。

バラエティ豊かなストーリーが
”オカルト”と”科学ルート”に分岐する

本作は、全5話(+α)からなるオムニバス形式となっています。どの話も”都市伝説”をテーマにしていて、謎の女や人体損壊といったサイコホラー的な物語もあれば、都庁ロボのようなコメディ色の強いものも用意されていて、一本でさまざまな”怪異”が楽しめる作品です。
「友達の友達が」という出だしで語られることの多い都市伝説というと、馴染みのあるものも多く、聞き飽きたものも多いのですが、本作ではその馴染みのある都市伝説を、凄惨な「事件」に盛り込むことで、斬新でスリルある物語を生み出しています。特に第二話の「半分こ」は、夜遊ぶといろいろな意味でぐっとくるシナリオになっていて、グラフィックなどもかなり強烈です。

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△第二話「半分こ」の1シーン。CERO Z指定まで踏み込んだグラフィックとテキストの表現は、”ホラー”としての迫力を感じさせてくれます。

△凄惨な事件ばかり続くと思いきや、「都庁ロボ」のようなユニークな都市伝説を扱うエピソードも。

△凄惨な事件ばかり続くと思いきや、「都庁ロボ」のようなユニークな都市伝説を扱うエピソードも。一見ギャグ回に見えますが、『真 流行り神2』の大きな物語の中では、重要な役割を担うパートになっています。

そして、このバリエーション豊かな物語の全てに、”オカルト的な見地”か”科学的な見地”か、どちらのスタンスで捜査を進めるかという分岐が用意されており、1本のストーリーが全く異なる2つの話に分岐していきます。オカルトルート、科学ルートともに、全く別の物語として進んでいくものの、両方のル―トを体験したプレイヤーだけがたどり着ける真実なども用意されているので、考察を楽しみたいアドベンチャーゲームファンにもオススメの作品となっています。
そして、全5話を通じて徐々に語られていく大きな物語も、本作の見どころのひとつです。なぜ、主人公がこの部署に配属されたのか。なぜ、舞台となるG県では怪奇事件が頻発するのか。物語が進むにつれて明らかになっていく大きな謎は、意外な方向へと主人公たちを引っ張っていきます。

多くのアドベンチャーゲームと同じように、本作の物語分岐は”選択肢”によって決定されます。最も大きな分岐となる科学、オカルトルートへの分岐は、物語中に得た情報を整理する”セルフ・クエスチョン”モードの選択で決定されます。

△多くのアドベンチャーゲームと同じように、本作の物語分岐は”選択肢”によって決定されます。最も大きな分岐となる科学、オカルトルートへの分岐は、物語中に得た情報を整理する”セルフ・クエスチョン”モードの選択で決定されます。

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△物語を一度クリアーすると、自分の辿ってきたルートを再確認することができます。どの選択肢をきっかけに分岐が行われているのかを視覚的に知ることができるうえ、指定した場所からやり直しが可能。アドベンチャーゲームにありがちな、セーブ&ロードを繰り返す必要はありません。

プレイにメリハリを生む2つのモード

本作は、選択肢による分岐をとるアドベンチャーゲームですが、物語の結末に大きく関わってくる”ライアーズ・アート”と”推理ロジック”という独特のシステムがプレイフィールにほどよいメリハリをつけてくれます。
ライアーズ・アートとは、主人公の得意とする”嘘を操り、真実を暴く心理戦のテクニック”で、このパートでは、制限時間内に相手との対話を進め「真実を導き出す」ことが目的です。制限時間はかなり短めに設定されており、かつ、このパートでのやりとりに失敗してしまうと、事件解決の糸口をつかめないまま物語が進んでしまうこともあるので、素早く思考を巡らしながら、回答を選択していく必要があります。

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△こちらがライアーズアートの画面。右にあるオレンジ色の丸は、重要な決断や質問を選択する際に消費するカリッジポイントをあらわします。ライアーズアートの成否によってこのポイントが増減するため、誤った選択を重ねると、事件解決に必須の選択肢を選ぶだけのカリッジポイントを残せずに進行してしまうことも。

物語の後半で発生する”推理ロジック”は、物語中で得た情報をもとに、事件の概要を整理するパートとなっています。登場人物の置かれた状況や人間関係を正確に指摘することができれば、その事件を解決に導くことができますが、正答率が低い場合は、バッドエンドに向かうこともあります。

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△推理ロジックは選択肢がやや多いため、初回のプレイで完全正解するのは至難の業。とはいえ、失敗したとしても、簡単にリトライできるのでご安心を。

この2つのパートは、プレイヤー側がしっかりと事件に関する情報を抑えているかというテストのようなものになっており、物語の中だるみを防ぐような形で配置されているため、アドベンチャーゲームとしては珍しい緊張感を与えてくれる。一見煩雑そうに見えるシステムですが、トライ&エラーをしやすい”ルート選択”モードなどもあるため、ゲームとしての難度は低めです。従来のアドベンチャーゲームのように、ストレスなく全ての物語を読むことができます。

極めて丁寧に作られたアドベンチャーゲーム

前作『真 流行り神』は、『流行り神』シリーズで好評だった”都市伝説”の要素が希薄になり、”オカルト、科学のルート”分岐という要素を排除したため、シリーズファンからの評価が大きく割れた作品でした。対して『真 流行り神2』は、都市伝説の要素を色濃くし、オカルト、科学のルート分岐を復活させた作品となっています。登場人物の雰囲気や、シナリオの雰囲気は旧シリーズとは異なるものの、どのシナリオも非常に読み応えのあるものになっています。ホラーゲームとしての恐怖感を煽る演出なども、絶妙な塩梅なので、是非、遊ぶ際は、夜に一人で遊んでみてください。特にオススメなのは、先にも少し紹介した第二話です。
筆者もプレイしたあとは大満足の作品だったのですが、全ての話を通じて語られる大きな謎が、あえて本作だけでは解決しない形で残されたので、ここに関してはめちゃくちゃ気になります。続編があれば必ず面白い伏線として機能してくるはずなので、この作品がバカ売れして、続編の企画が早急に立ち上がることを祈るばかりです。

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△尖りまくったサブキャラクターも、本シリーズのみどころのひとつです。

△次回作でも、紗希と刹那の名コンビを是非観たい!

△次回作があるなら、紗希と刹那の名コンビをまだまだ見たい!

『真 流行り神2』はアドベンチャーゲームとして、物語を楽しむうえでストレスにならない程度の独自システムを盛り込みつつ、本編の伏線を埋める物語”隙間録”や、前作で起きた事件なども詳細に説明してくれる”データベース”など、補完要素も充実しているため、遊びやすく、物語に没入しやすい作品となっています。このジャンルは、物語の波長が合う、合わないといった、プレイヤーの好みによって評価が大きく分かれますが、公式サイトなどを観て「面白そう」と思った方なら、間違いなく有意義な時間を過ごせるはず。筆者が続編を遊ぶ未来のためにも、みなさま奮ってお買い上げください。

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△本編では語られないエピソードを観ることができる「隙間録」。本編を遊んだうえでこちらを観ると、意外な事実や人間関係が明らかになることも。

また、余談になりますが、本作の舞台であるG県は、本作の販売元である日本一ソフトウェアの所在地・岐阜県をモチーフにしています。岐阜県に行きたくなるような、ご当地グルメネタや、ローカルアイドルネタなども多数盛り込まれているので、舞台探訪も楽しめる作品になっています。ゴジラインのほうでも、舞台探訪を記事にできればと思っています。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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