昔を懐かしみつつちょっとだけやってみるかあと思いつつ始めたHDリマスター版『ロマンシング サガ3』なのに、気が付いたらすげえ時間が経っていた浅葉です。
やっぱりこの時代のコマンド選択式RPGは最高だぜ。
ゲーム内容はあんまり変わっていないという前情報を聞いていたので、レアアイテムの竜槍スマウグを1本くらいとってクリアするかと思ったら、新ダンジョンの”暗闇の迷宮”がアカン。だってこのダンジョン、『ロマサガ3』のレアアイテムを落とす敵がウロウロしてて、ここだけでもうハクスラ的な面白さが完結しているんですもん。そのうえ途中に何体か配置されているボスは、スーパーファミコン版の攻略本などに載りながら設定ミスで製品版では未実装となったレアモンスターたち。スフィンクスに蒼天女、ヤマなんかが拝めるわけです。エモい。
今遊ぶとかなりシンプルなコマンド選択式RPGなのに、根本にある面白さは全く色褪せているようには感じません。魅力的な主人公たちに、個性豊かという括りではおさまらない色物だらけの仲間たち。エビとかゆきだるまとかゾウを連れて戦えるRPGってなかなかないような気がします。ドラゴンルーラーという敵をこれでもかというほど倒し、竜槍スマウグというレアな槍を複数本揃えたのに、大事な戦闘では結局分身剣とかいうスゴ技を振り回していた若かりし頃。レアアイテム中毒はもちろん、閃き中毒も多発したことでしょう。強い技を一時でも早く閃きたくて、強い敵のもとに通ってちょっと攻撃しては逃げる”道場”も随分とやりましたよね。ありがとう、グウェイン先生、アスラ先生。大人になった俺も分身剣頼みで、先生方の元に通い技を教わって、使いもしないスマウグが欲しいとか思い始めているので、きっと生まれ変わっても同じプレイをするのでしょう。好きなルートはモニカルートです。可愛いじゃないですか。
今やプレミア価格で取引される素晴らしき攻略本である”練磨の書”を読みながら、ゆったりとプレイを楽しみました。『サガ』シリーズの攻略本にはゲームの中ではあまり語られない設定とかもがっつり載っていたりするものがあってとても楽しいんですよね。データ的な間違いとかはありましたけど読み応えは十分あって、ただ”攻略”のためだけの本ではなかったんです。最近の攻略本は価格ばかりあがって寂しいものも増えてきたので、プレイステーション2時代くらいまでの良くできた攻略本やファンブックがより価値のあるものに感じます。
スーパーファミコン版とは若干プレイフィールが異なる部分もちらほらありますが、現行機で『ロマサガ3』が遊べるというだけで感無量です。画面比率が違うことで慣れるまで若干的避けが難しく感じること、強武器増加バグとしてお世話になった”七星剣バグ”が使えなくなっていることや、一部術の挙動が違うことなど、タイムアタックなどを遊ぶ人には大きな変更点もちらほらありますが、ゆるゆるとプレイする分にはあまり気にならないと思います。むしろ王家の指輪売却はそのまま残してくれた開発の良心に震えます。新要素である強くてニューゲームを使った一部ステータスやアイテムの引継ぎや、冒険記というちょっとした読み物など、消えたものを補って余りある追加要素があるので、オリジナル版はオリジナル版として、リメイク版はリメイク版として楽しめば良さそうです。
今遊んでも楽しいゲームだと思うので、未プレイの方はぜひこの機会にリマスター版をプレイしてみてはいかがでしょうか。