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『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』がおれたちをスシバトルに誘う

   

回らない寿司屋は確かにうまい。しかしながらおれと同じように値札の書いていない大トロやうにに恐怖を感じてしまう人もいるだろう。会計は一万円なのか、二万円なのか、それとも三万円を超えてくるのか。それには値段の書かれている飲み物や茶わん蒸しで想像したりするしかない。油断するとお酒が寿司と同じ、いやそれ以上の値段になる可能性もある。インターネットで調べても、だいたいの価格しかでてこない。そんな状況で、寿司の真のうまみを楽しめる漢は肩で風を切りながら回らない寿司屋に足を踏み入れるといい。おれは昔、なんか財布にお札がたくさんあったので高そうな寿司屋に入ったら2人で10万円くらい使った。食っている最中はうまかったけれど、支払い終わったあとになんとも言えない苦みが残った。おれのような小童には、まだ真のまわらない寿司屋は30年早かった。

人のおごりで回らない寿司を食えばいいという人もいるだろう。たとえば接待とか。ただし、強靭なハートの持ち主でない遠慮しいは、おごりとなると、うに、うに、大トロ、うに、大トロ、といった好きなものを連打することができないまま、アンパイを切り続けることになる。おとなしく、お任せ握りとかになってしまったり、間にそれほど高そうでないネタを頼んでおごってくれる人を傷つけまいとするだろう。締めには一番好きな寿司を頼みなさいと言われても、通のふりをしてかっぱ巻きを頼むことになるかもしれない。これはこれでうまいし、おすすめの締め方だが、無茶をしたくなる心を隠している。おれはかって、おごってくれる人が席を立った瞬間にうにと大トロをばばっと連打したがこれには相当な決断力が必要だった、そしてタイミング。ふつうの人は、おごりの場において予定調和的な寿司のオーダーをするしかないのだ。つまり、多くの人が、おごりの寿司というものに憧れながらも、いざとなるとそこでは100%のパフォーマンスを発揮できない。しかもおまかせ握りで出てきた苦手なネタを無理やり食ったりしなければいけない悲劇にも見舞われたりする。おごりの焼肉ならばうやむやにできることも、寿司の前では全てあからさまとなる。寿司は人の心を映す鏡でもあるのだ。

だからおれは回転寿司にいく。回転寿司は自由だ。おれが何年か前にはま寿司にいったとき、隣に座ったスーツのおっちゃんが、カリフォルニアロールとメロンを交互に3回くらい頼んでいるのを見た。そこはもう完全にカリフォルニアで自由の風が流れていた。おれはそこで真の自由の意味を知り、これを読んでいるあなたも自由と回転寿司の魅力に気づいたはずだ。回転寿司では、最初にメロンやラーメンや唐揚げを頼んでもいいし、寿司を食べた口直しにカルピスソーダを飲んでもいい。同じネタを連打しようが構わない。締めはうにでもかっぱ巻でもなくミルクレープにしたりできる。圧倒的な選択の自由がそこにある。ただし、素人のために一つアドバイスをしておくと、150円とか180円のお皿には注意したい。これを連打しすぎると会計が一人頭2000円を超えてくるため、これはここぞというときに頼むのがスマートだ。あとは最近のはま寿司ではペッパーくんが順番待ち整理のために導入されており、これによって飛躍的劇的に順番待ち効率が高まり、ロボットが人の仕事をやるようになり、奪う未来がほのめかされていることも教えておく。

そんなわけで今日の本題に移ろう。ニンテンドーSwitchとニンテンドー3DSで発売となった『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』の話だ。このゲームは寿司を重要なテーマにしたアクションパズルで、今もっともcoolな作品の一つだ。そのタイトルの通り、回転寿司的なモチーフが随所に仕込まれているため、ここでは値札のないうにやとろを恐る必要はないし、車できていないにもかかわらず車できているふりをしたり、アルコールに弱いからというポーズをとって烏龍茶を連打することもない。5000円くらいで存分に寿司を楽しむことができる。一見バカゲーに見えるが、WiiUの全人類に遊んでほしい清々しく素晴らしいバカゲーRPGである『幻影異聞録♯FE』のスタッフが関わっていることからも、かなり信頼できる作品であることは間違いない。プレイヤーはコントローラーかタッチパネルを操作して、同じ色の皿に乗った寿司をシュバババッと食べ、空のお皿を相手に向けてシュートしてダメージを与える。流れてくる寿司のネタはさまざまで、とろやいかみたいなものから、カリフォルニアロールやカットリンゴも流れてくる。そう、この世界には回転寿司の自由が溢れている。そして、この世界はゲームの世界であるから、おれの苦手なエビも操作一つで、ひょいと食べられる。好き嫌いの克服のきっかけとして教育上もおすすめできるかもしれないが、食べ終わった後の皿を投げ飛ばしてしまいそうな強烈な爽快感もこのゲームは有している。皿を投げ飛ばしてしまった時、それは寿司ストライカーの影響ですと言っても通らないので、自制心は持て。
CPU戦はもちろん、今の時代に合わせたオンライン対戦もついている。オンライン対戦では、全国各地のスシライカーたちと戦うことができる。本作には育成要素があるが、それを抜きにして遊ぶモードも用意されているので、いろいろな遊び方が可能だ。この対戦モードが遊びたいがために、ゴジラインという胡散臭い集団内で10人くらいのプレイヤーがSwitch版を購入した。
ちなみに、オンライン対戦を解放するには、ちょっと一人用のストーリーモードを進める必要がある。年を取ってくると、ゲーム内要素の解放のためにストーリーモードをやるのが億劫になっている。スマートフォンのゲームや、原作のストーリーを紙芝居でなぞるキャラクターゲームに辟易した人も多いだろう。おれみたいな怠惰なおっさんになってくると、キャラゲーのキャラ解放はもはやDLCで全部売ってくれてもいいとすら考えている。しかし『寿司スト』にそんな心配は無用だ。ストーリーは寿司へのリスペクトに満ちた、熱血ポップなものとなっており、ところどころで恐ろしいことにアニメーションが入る。ストーリーの内容は子供向けながら意外とぶっとんでいて、魚のいない世界で、地上に存在するあらゆる資源の中でもっともすごい価値を持つ「スシ」をめぐる壮大なバトルが描かれる。スシをめぐって人々が争う「第一次世界スシ大戦」なる物騒なものも起こっていて、主人公のムサシはその苛烈な戦いで両親と生き別れている。そんなムサシが、スシの美味しさに目覚め、誰でも平等にスシを食べられる世界を目指して冒険に出るのだ。冒険の途中、スシガミというポケモン的な何かが仲間になったりと、道中はとても賑やかだが、シリアスな展開の部分は36歳のおれもちょっと緊張する良さがあった。ただのネタ作品かと思いきや、本気で面白さとヒットを追求した作品であることがすぐにわかるだろう。ちなみに本作ではゲームを始めた時点で、主人公の性別を選ぶことになるのだが、性別ごとにイベントシーンのアニメーションが変わるのも密かに凄いところだ。俺は硬派かつ熱血な人間である故、kawaii女主人公を選んだ。

アクションとはいえパズルというと、小難しいゲームを想像してしまい、じゃあいいやとなるタフガイもいるかもしれないが、本作はわりとテキトーな操作でも爽快な寿司早食いを披露することができる。現におれなんかはぷよぷよで4連鎖以上になるとどう組んでいいかもよくわからず、昔連鎖のボイスを聞きたいときは、とりあえず端に同じ色がなんとなく2つ3つ集まるようにして積み上げ、そろそろ何か起きないかなというところで下の方に火をつけるというプレイをしていた。そんなおれでも、本作は今のところとても楽い。もりもり寿司を食って、ぶんぶんと皿を投げる、それだけでもなかなか戦っている気分が味わえる。とはいえ、ただ簡単なゲームというわけではなくやりこんでいくにつれてプレイヤースキルが上達していくというパズルゲームの醍醐味はもちろん用意されていて、寿司の流れてくるレーンを高速化させるレーンドライブギアとか、皿を相手に投げつけるタイミングとかを図るのとかを意識し始めれば、プロゲーマー、いやスシライカーへの階段を登り始めることになるだろう。あとは、冒険の途中で仲間になる「スシガミ」というポケモンみたいな生き物たちが持っている「スキル」もバトルの肝になる。スキルの効果は、目の前のお皿を全て同じ色にしたり、回復アイテムを出現させたり、格闘ゲーム的に言うと超必殺技的な役割と性能のものが多い。スシガミは3体までセットすることが可能なので、カードゲームのデッキ構築的な楽しさも得られる。寿司を愛する者、パズルに興味のある者、e-sports的な戦いを好む者。『寿司ストライカー』は来る者を拒みはしない。ゲームは一見子供向けだか、大人でも知的興奮を掻き立てられる奥の深さを感じるから、興味があるなら今すぐゲオでもおもちゃ屋でもダウンロード販売でも、どこでもいいから本作を手にとってほしい。ニンテンドーSwitchとニンテンドー3DS版どちらを買うべきかというのはよくわからないが、おれはミーハーなのでSwitch版を買った。Switchは気軽に画面写真や動画を取れるところが素晴らしいし、大画面で寿司を楽しめるのもいい。ニンテンドー3DSは、カジュアルに遊べるのが良さそうだ。miiverseのサービスが終わって思い出は残しにくくなったのは少し残念だが、まだまだ現役のハードと言えるだろう。どちらで買うかは、ライフスタイルや友達がどのハードで遊ぶかなどと相談しつつ、考えてみるといい。

ちなみにゴジラインの多くのメンバーは今、本作のスシローコラボと向き合っている。いくらとろサーモンというのを食べると、ゲーム内で入力できるコードが手に入る。全25ステージあるスシロー島を回るためにこのコードで使えるチケットがいるらしい。つまり、リアル寿司を楽しみながらスシライカーとしても成長できるわけだ。ただし、クリアーし損ねるとチケットだけが減るので、パズルが苦手なおれとしてはいくらトロサーモンを100皿くらい食べなければいけなくなるかもしれない。その時は誰か助けてほしい。

『超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido』
ハード:ニンテンドーSwitch、ニンテンドー3DS
発売日:2018年6月8日
ジャンル:アクションパズル
価格:4980円
公式サイト
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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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