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【プレイレポート】名作脱出アドベンチャー『慟哭そして…』が、リマスターで鮮やかに蘇る

   

ゴジラインのおっさんたちとアホほど格闘ゲームをしていたGWが過ぎ去り、まったりと一人用ゲームを遊んでいる浅葉です。
そんなわけで、昨日まではリマスター版PS4『慟哭そして…』をコツコツとプレイしていました。

『慟哭そして…』
ジャンル:脱出(トラップ)アドベンチャー
価格:
【PS4】
通常盤7,800円、限定版8,800円、ダウンロード版6,800円
【PS Vita】
通常盤6,800円、限定版7,800円、ダウンロード版5,800円
※限定版にはリマスター版イラスト集付属
キャラクターデザイン/原画:横田守
発売元:EL Dia

△1998年に発売された名作アドベンチャーゲームがリマスターされて登場。

この作品は1998年にデータイーストから発売されたセガサターン用ソフトをオリジナル版としており、グラフィックの高解像度化、未使用イベントCGの追加、原作シナリオライターによる加筆などが施されています。脱出ゲーム風のテイストをとっており、プレイヤーは主人公となって、ヒロインたちとともに密室である「館」からことになります。主人公たちが乗っていたバスが事故に遭って、謎の館に閉じ込められ、その中で罠に満ちた事件が続出するという流れは、古き良きサスペンスアドベンチャーの気配を感じさせてくれます。セガサターン版発売当時は「18歳以上推奨」として発売されただけあって、ほんのりエロスな展開も満載。
懐かしさをスリルとエロスが溶け合うアドベンチャーゲームって、やっぱり良いものですね。

脱出のギミックは、今遊んでも歯ごたえのあるものばかり。初見のプレイでは、グッドエンディングを見ることすら難しい作品となっていました。そういえば昔、攻略を見ずにいろいろなルートを埋めているとき、めちゃくちゃ時間がかかったなあとか思いながらコントローラーをカチャカチャしていたら、今回もめちゃくちゃ時間がかかりました。シナリオの輪郭は覚えていたものの、脱出アドベンチャーとしてのギミックについては記憶が曖昧で、さらにそのギミックを解く手順で小さな分岐があったりするので、途中からはメモを取りつつプレイを進めていました。ちなみに本作には、リマスター版ならではの要素として攻略をサポートしてくれる「ヒントモード」が用意されています。行き詰まった方はもちろん、本作をゆるっとプレイしてみたいという方は、是非このモードを活用してみてください。

1990年代の作品ということで、今風ではない部分も多いですが、かえってそれが新鮮に感じてしまうのは本作のもともとのクオリティゆえでしょう。脱出ゲームパートはプレイヤーの頭を悩ませ、試行錯誤の末にその謎を解いたらご褒美シーンが訪れるという構成は、素晴らしき飴と鞭となっています。
本作の物語には、意図的に設けられたような「空白」がいくつか存在します。惨劇が行った館で、一人で行動するヒロインたち、仲間の死からの切り替えの早さ、恐ろしく短い時間で起きる殺人事件などは、物語としてだけ見ると「隙」のように感じますが、これらの要素が脱出パートと合わさることで、プレイヤーの頭を悩ませる「ゲーム」となるのです。脱出しなければならないという信号をシナリオが力強く発信し、プレイヤーがそれを受け取ることで、何度もリトライして謎を解いていくモチベーションが維持される。言葉にすると簡単ですが、この流れをしっかりと作り出しているからこそ、本作は「名作」と呼ばれるのでしょう。

本作をリマスターしたEl Dia社は、『EVE burst error R』、『DESIRE remaster ver.』などを世に送り出しています。これらの作品でも高いリマスター技術を見せてくれたのですが、最新作である本作はさらに上のレベルを目指したものとなっています。当時の体験を崩さないようにオリジナルをリスペクトしつつも、違和感のない範囲で主張しすぎない調整を加えることで、今のプレイヤーにも刺さる作品に古き良きアドベンチャーゲームをリマスターしているのです。セーブは爆速ですし、スキップや移動スピードの調整により繰り返し遊ぶことへの配慮もあり。素晴らしい!
古き良きアドベンチャーゲームも、遊ぶ環境を作るのがだんだん難しくなってきたので、こういった形で最新の環境で遊べるリマスター版は是非いろいろ見てみたい。ただのベタ移植ではないので、作る側は大変だと思いますが、これはとても意義あることだと思います。当時の思い出に浸りながらプレイするというのも良いですし、これから遊ぶプレイヤーにも名作として紹介しやすくなるのも嬉しいですね。

△ヒロインの髪や顔が細かく変化するオープニングには、おれの目がおかしくなったのか!?と驚かされました。

当時のセガサターンでもギリギリを攻めていたコンシューマー表現の限界に挑むエロスも見どころの一つ。90年代ゲームのパンツ描写に異常な情熱を感じるのは俺だけだろうか。ハイクオリティなCGよりもエロス!

本作を初めて遊ぶという方には、すべてのルートを見ることを目標にプレイを進流と良いかもしれません。一つのルートをクリアーしただけでは、全容が解明できない作りになっているからというのもあるのですが、ルート分岐の細かなトリガーに注目してもらいたいのです。「こういう行動を取らなければ、違う結果があった」という後悔や疑問を抱きながらのプレイは、本作ならではの体験となってくれるはず。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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