【SAOHR】浅葉のプレイ日記.06、この世界は、”人”なんて求めていなかった

『ソードアート・オンライン ホロウ・リアリゼーション』のアップデートが適用されたとの情報を、最高に頼れるインターネットツール・twitterで見かけた。今回のアップデートは、新しいコンテンツが追加される大型のものなので、非常に楽しみにしていた。

早速、アップデート情報の詳細をチェックする。公式サイトのものを見る限りでは、新コンテンツの追加や、システム的に便利になったところが目立つ。ゲームをよりよくしようという開発陣の心意気が伝わってくる。ゲームは、アップデートによるアフターサポートが充実しているかどうかも、評価の対象になる時代なのだ。
公式サイトのアップデート項目を一通り眺めて、概ね満足したが、その中に、どうしても気になるものが一つある。”戦闘バランスが調整されました”と書かれた部分だ。
具体的な変更点が書かれていないこの項目が、現状では強化スキルを複数発動することで、ほぼすべての敵を瞬殺できてしまうことへの対処であるとするならば、何らかの”下方修正”か、敵の”強化”が行なわれている可能性があるのだ。そして、もし下方修正だとすると、穏やかではない。

数々のゲームのアップデートを眺めてきた、おれの中の直感が、このアップデートをいますぐ適用するのは危険だと告げる。
まずは、既にアップデートを適用しているビーターや友人たちの感想を集めてみよう。適用するかどうかは、それから決める。
その結果、公式サイトに書かれていない変更点がかなりの数あることがわかった。その中でも、気になったのは以下の変更だ。

・敵への与ダメージが大幅に下がった
・STRのステータスが反映されていないように感じる
・一部強化スキルの対象が”範囲”に変更
・一部強化スキルが”敵”にもかかるように
・投擲のダメージが0に変更
・デート会話を連打でごり押すことができなくなった

これらのほとんどは、”戦闘バランスが調整されました”に集約されていると考えて良いだろう。現状では、育成をほぼ終えた状態だと、武器の一振りでほとんどの敵が弾け飛んでしまうが、これらのアップデートにより、そのバランスは改善されるのかもしれない。
しかし同時に、これらの変更によって、本作のゲームとしてのプレイ時間、作業時間が増えたことも間違いない”オンラインゲーム風”RPGにおいて、この時期にこれらの変更点を入れることは、非常にリスクが高い。
アップデートを適用すると、キャラクター育成やトロフィーコンプリートにかかる時間が大幅に増加してしまう。通常、一撃で倒せていた敵に、複数回攻撃する必要が出てくるうえ、ボス戦では繊細な立ち回りを求められることになった。そして、投擲のダメージが0になったことで、自動連打機能付きコントローラーを使った武器の熟練度上げが不可能になった。デート会話による好感度上昇も、連打法が通用しなくなったことで、手間だけが増えた。アップデート適用前の仕様でも、ただただ時間のかかるコンテンツが多いため、アップデートを適用すると明らかに”損をする”感が強いのだ。

これでは、まだ本編をクリアーしていない人と、すでにエンドコンテンツに取り掛かっている人との間に、かなりの差ができてしまうのではないか。おれも、連付きコントローラーにはかなりお世話になったし、好感度もごり押しで上げてきた。今から同じところまでやれと言われたなら、なかなか辛いだろう。
しかも、最近のオンラインゲームではかなりデリケートな扱いがされている”下方修正”部分が、公式サイトに明記されておらず、その理由についても書かれていないのは、まずい対応であると言わざるをえない。先行組と後発組の差が開くことは間違いないので、余計なヘイトが生まれてしまう。

このゲームはまさか、敢えて、アップデートにより先行組との差を広げるという、ダメなオンラインゲームあるあるを再現しようというのだろうか。それとも、おれたちのことを、ビーターと呼ぶ環境を作ろうとしているのか。

いろいろと考えさせられている最中、ある言葉が光の矢のように頭に突き刺さった。

この世界は、”人”なんて求めていなかった。

本作のキャッチコピーだ。

答えは、最初からあったのだ。

△答えはここにあった。

△答えはここにあった。

おれは。

買ったばかりのPS4ProからLANケーブルを抜き去り。

このゲームを、アップデートが自動適用されてしまうオンラインから遮断し。

ソード・アート オフラインとして。

人なんかいない世界で遊ぶことを決意した。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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