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【プレイレポート】今すぐ遊んでほしい、神RPG『ペルソナ5』

      2016/10/19

今回の記事の本文は、公式サイトで与えられている以上のネタバレをしないという形をとっていますが、使っている画像などは本編のものなので、一切ネタバレ拒否という方は、クリアー後にお立ち寄りください。
9月20日時点でのプレイ時間80時間オーバー、クリアー済みの浅葉が、『ペルソナ5』のプレイインプレッションをお届けします!

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△ついに発売された『ペルソナ5』のプレイインプレッションをお届けします!

『ペルソナ5』への期待

本作が最初に発表されたのは2013年の秋。それから約3年の間に、プラットフォームがPS4&PS3両対応に変更され、親会社がインデックスからセガに変わるなど、作品として決して小さくはない動きがありました。筆者は自分では、なかなかのアトラスのファンと思っているのですが、正直セガ傘下になる前の作品は、どこか物足りないものもあったので『ペルソナ5』発表時は期待よりも不安のほうが勝っていました。

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△主人公たちに覚醒する謎の力”ペルソナ”。この能力を使って、主人公たちは自らの”正義”のために闘います。

しかし、セガ傘下になってからのアトラス作品が、その不安を期待へと変えてくれました。『幻影異聞録♯FE』はもう『ペルソナ』の新作でもいいと思うほどの出来栄えで、素晴らしいドラマとエンターテイメントを魅せてくれました。『真・女神転生4 FINAL』は、今一つ評判のよくなかった”4″と硬派に向き合い、おれたちの待っていた『女神転生』をもう一度打ち出してくれました。これらの作品の制作自体は親会社が変わる前から取り組んでいたことだろうと想像できるのですが、受け手としては、やはり何かしら、環境の変化が作品に良い影響を与えたのではと想像してしまうのです。
そしてついに迎えた発売日、深夜0時に入手した『ペルソナ5』を遊び始めて、最初に主人公を操作できるようになった瞬間、この作品への期待は間違いではないだろうと確信しました。戦闘すらしていないのに、ただ最初のマップを歩いただけで、そう感じたのです。プレイヤーを引き込んでくれる立体感のあるダンジョンを横だけでなく、縦の動きをアクセントとして盛り込んだ軽快な動きで走り抜ける。本作の主人公たちが”怪盗”であることが、設定だけでなく、ゲームそのものからひしひしと伝わってくる最高のオープニングです。

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△一番最初に主人公を操作することになるマップがこちら。ジャンプを駆使して、人々の上を駆け抜けていきます。ジャンプなどのアクションは、○を押すだけなので、RPG的な選択肢として落とし込まれていますが、その動作のひとつひとつがとにかく格好いい!

その最初のシーンから、エンディングを迎えるまで、一切退屈を感じることがなかったというのは衝撃的なゲーム体験です。そして、その体験は、決して偶然やフィーリングが合ったからというわけではなく、本作が恐ろしく丁寧に研ぎ澄まされた”作品”だからこそ味わえたものなのです。今回の記事では、そんな『ペルソナ5』の魅力や見どころをご紹介します。

伏線に満ちた
強度の高い物語

今作の主人公はある出来事をきっかけに、”法の目を盗んではびこる悪”を”改心”させる怪盗として活動を開始することになります。学園生活と冒険を絡ませた本作の物語は、ところどころに現在の日本の状況をほのめかす設定や描写が散りばめられており、時折強烈なリアリティを感じさせてくれます。サスペンスものとしてのクオリティも高く、伏線に満ちた、読み応えのあるストーリーは、本作の一番の魅力でもあります。本作のネタバレが許されない世間の空気は、本作の面白さの多くがこのサスペンス性にあるからと周知されているからでしょう。今作も、本当に驚けます!

△学園生活ならではのeventも盛りだくさん。おれもこんな青春を送りたかったという人が続出するはずです。

△学園生活ならではのeventも盛りだくさん。おれもこんな青春を送りたかったという人が続出するはずです。

△とある出来事をきっかけに、”怪盗”となる主人公たち。怪盗時は、お互いをコードネームで呼びあう。

△とある出来事をきっかけに、”怪盗”となる主人公たち。怪盗時は、お互いをコードネームで呼びあう。

そして、その本筋となるサスペンスストーリーを盛り上げる、出会った人たちとの”絆”を描く”コープ”も本作の見どころにひとつです。主人公とともに冒険する学生たちはもちろん、政治家や医者、ゲーム少年など、さまざまな登場人物たちと絆を紡ぐことで、主人公はさまざまな力を手に入れていきます。この登場人物たちとのコープは、アドベンチャーゲームのような”選択肢式”で進行していきます。

△浅葉のお気に入り、武見妙先生。

△浅葉のお気に入り、武見妙先生。”死神”のコープを持つキャラクターです。

この、絆が力になるという設定は、エンタメ作品で多用されがちですが、『ペルソナ』のものはその過程の描写が非常に丁寧です。たとえば、政治家とのコープを紡げば敵との交渉が楽になり、医者とのコープを紡げば戦闘で役立つ回復アイテムを販売してもらえたり。キャラクターが持っている物語と設定をしっかり活かしたものが具体的な”力”となっていくのです。こうした物語や設定の強度が非常に高いため、突拍子もない話でも真面目に読み込みたくなるのも、アトラスRPGの魅力でしょう。

△コープごとに、レべルを上げることで得られる恩恵は変化します。

△コープごとに、レべルを上げることで得られる恩恵は変化します。武見先生とのコープは、レベルをあげることで冒険に役立つ便利な回復アイテムを販売してくれるようになります。

△渋谷駅前のハチ公前はこのとおり。

△物語の舞台は東京都。実際の風景と一致するところも多々あるため、プレイ後に是非舞台探訪を!

作業感のない
傑作ダンジョンギミック

『ペルソナ4』では、ダンジョンはランダム生成されるタイプのものでしたが、今作のストーリーで挑むことになるダンジョンは、固定マップとなっています。固定マップになったことで、ダンジョンごとの個性分けがより顕著になり、多彩な”ダンジョンギミック”が盛り込まれています。

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△多彩なダンジョンギミックが用意されている本作ですが、解き方さえわかればスルリと抜けられるものばかり。一度ギミックを抜けてしまうと、ショートカットが開通するため、何度も解きなおす必要はありません。

ダンジョンギミックというと、手間がかかると身構える人も多いと思いますが、今作のものは、過去のRPGでも類を見ないほどユニークで、閃きの気持ちよさをもたらしてくれるものとなっています。一度閃いてしまえば、サクサクと先に進む道がわかるその作りはどこか『世界樹の迷宮』や『キャサリン』のような心地よい刺激をもたらしてくれます。(どうしてもダンジョンギミックが苦手という人は、そろそろネットに出てくるであろう攻略情報を見ればスッと解けるものばかりなので、安心してください。)

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△物語中で訪れるダンジョンのアートにも要注目。一切手抜きを感じない演出にシビれます。

ランダム生成型のダンジョンは、ストーリーの進行とともに解放されていく”メメントス”というダンジョンに引き継がれています。このメメントスは、『ペルソナ3』、『ペルソナ4』のランダムダンジョンのような感覚で探索することができます。メメントスでは、とある”車”を使って移動をすることになるのですが、疾走しながらアイテムを回収したり、敵にバトルを仕掛けたりする爽快感は、軽いレースゲームのような感覚をもたらしてくれます。

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△”車”関連のサービスシーンを一枚。アニメーションによる演出も多数盛り込まれています。

心地よいテンポと戦略性を併せ持つ
コマンド選択式バトルの完成形

今作のバトルに採用されている”ダイレクトコマンド”システムは、よくあるコマンド選択式バトルをよりスピーディにボタン入力で行わせるものになっています。通常攻撃や銃撃、スキルを繰り出すのにかかる手間が減ったことで、過去作の『ペルソナ』シリーズよりも格段にテンポが良くなりました。
そして、多彩な演出を楽しませてくれるスキルのひとつひとつが、バトルのテンポを乱さないように、最適な尺で納められています。格闘ゲーム制作の現場などでは、演出過剰な技はバトルのテンポを乱すという考え方が浸透しつつありますが、RPGではいまだ、一度見たらお腹いっぱいという技が平気で組み込まれているゲームがたくさんあります。こういった部分への配慮が行き届いているのも、本作のスゴイところですね。初代『ペルソナ』の長すぎる演出にキレていた若い頃を思い出しました。

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△下手なアクションRPGの一億倍は爽快な本作のバトル。連戦していても飽きが来ません。

この爽快感のあるバトルに、戦略をもたらす要素として、弱点属性を突くことで、再行動の権利がもらえる”プレスターン”システムが盛り込まれています。敵の弱点を狙い、自分の弱点を狙われないようにするというシンプルな”ルール”が、多種多様な敵との戦闘を奥深いものにしてくれます。
ただ、おれのような老害アトラスファンは、この歴史の長いプレスターンにそろそろ飽きるのではという心配がありました。特に、『真・女神転生』、『ペルソナ』シリーズにおいては、敵の悪魔やスキルが大きく変化することがなかったため、「こいつにはこの属性」という答えが直感的にわかってしまい、このシステムの醍醐味である弱点にまぐれ当たりしたときの気持ちよさというのが薄くなってきていたんです。

△敵全員の弱点を突いて、ダウン状態にしたあとは”総攻撃”のチャンス。総攻撃でフィニッシュすると、画像のような一枚絵が表示されます

△敵全員の弱点を突いて、ダウン状態にしたあとは”総攻撃”のチャンス。総攻撃で戦闘を締めると、キャラクターに応じて迫力ある一枚絵が表示されます。

しかし今作では、”新しい属性の追加”、”敵の弱点属性の見直し”が入っているため、初見でのプレイに緊張感がありました。あれ、この属性が弱点だったっけという敵の悪魔が大量にいるので、今までのシリーズをプレイした人も新規プレイヤーのような感覚で楽しめるはずです。今作が初めてという人は、”物理反射”耐性の敵を全力で殴ってしまった結果訪れる突然の死を体験してみてください。

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△シリーズ恒例のペルソナの育成など、バトル面のやりこみ要素も豊富です。

(中盤くらいまでのプレイ時点では、戦闘終了後のリザルト表示が若干長く感じていました。他のローディングなどは軒並み快適なので、これは演出上の尺だと思うのですが、これは今でも少し短縮してほしいと思っています。ただし、このリザルトに関しては”総攻撃”フィニッシュをとれば短い専用演出に変わるので、戦い方を意識すればストレスはなくなるはずです。)

最初から最後まで
飽きることなく遊べる

ここ最近の『ペルソナ』シリーズというと、学園パートと冒険パートが分かれているため、クリアーまでのプレイ時間がかなり長めになっていますが、本作ではプレイヤーを飽きさせない工夫が随所にされています。学園パートでは、その洗練された背景や演出に驚かされます。作中の時間や季節による変化も細かく捉えた描写は、凄まじい作り込みの産物でしょう。過去作を遊んでいるプレイヤーをひきつけるふとしたオブジェクトや、ちょっとしたクイズ形式の授業、バッティングセンターなどで遊べるミニゲーム。数か月に渡る学生生活を楽しませてくれる要素が盛りだくさんです。

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△『ペルソナ4』のりせちーが掲載されている看板。渋谷駅で見ることができます。微かではありますが、世界の繋がりを感じられます。

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△バッティングセンターで遊べるミニゲーム。シンプルな操作で遊べます。

いますぐに遊んでほしい
超・格好いいRPG

『ペルソナ5』は超・格好いいゲームです。見せ場となるところはもちろん、物語中の些細な描写や、細かいミニゲーム、果てはステータス画面まで。本編とは関係のないところも一切手抜きせず、鋭く作りこまれた作品です。決して硬派なわけではなく、美少女キャラクターに寄ったものでもなく、時には仄暗かったり、尖りすぎたテーマに踏み込む作品ですが、日本のRPGとしてこれほど、いろいろな人に遊んでほしい作品はいまほかにありません。JRPGの代表を決めろと言われたら、今俺は『ペルソナ5』に全力で投票するでしょう。

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△あらゆるところが格好いいRPG!RPG好きならこれを遊ばないのは”ありえない”!

『ペルソナ5』はアトラスの集大成的な作品です。悪魔会話や悪魔ベースの武器などは『真・女神転生』のようで、仕掛けに飛んだダンジョンと親切なショートカットは『キャサリン』や『世界樹の迷宮』、キャラクターに溢れる魅力やポップな戦闘は『幻影異聞録♯FE』を感じさせてくれます。要素を詰め込み過ぎたことで煩雑なゲームになるわけではなく、すぐに馴染むこのフィット感。
もう『メガテン』派とか『ペルソナ』派とかで喧嘩するのはやめましょう。
今すぐ、絶対に遊んでほしい一本です。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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