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【格ゲーポエム】『GUILTY GEAR XX ΛCORE』を遊んだ人にしかわからない呪文のような思い出話を書く

   

『GUILTY GEAR XX ΛCORE』はシビれるゲームだ。10年以上前、ゲームセンターでプレイしていた頃、そして家庭用に出てきたとき、その面白さと激しさに夢中だった。
たとえば、金色サイクバーストをあてたとする。おれはそれで得た100%のゲージを、だいたい5カウントくらいで空にするようなプレイが好きだった。だからまるでうまくなる気配がない。でも猛烈に面白かった。
FB百歩沁鐘!百歩沁鐘ッ!百歩沁鐘ッ!百歩沁鐘ッ!とか、デッドオンタイムを適当にぶっぱなして青キャンに失敗して100%のゲージを失うとかは日常のこと。勝っても負けてもなんかテンションは異常に高く、なんかの気まぐれで「紗夢にキャラ変え」するとか宣言したあとは、柏にいた遠藤という友達のメイに一晩で1万円くらい吸われた。100連敗は優にしたけれど、プレイを始めた朝から夜の12時を過ぎても、いわゆる夜ゲー営業と呼ばれる風営法的に大丈夫だったのかわからんゲームセンターで朝を迎えてもまだテンションは高かった。(店のおっちゃんにどうたらこうたらだから大丈夫と言われたことがあるから大丈夫なことにしておく。)めちゃくちゃうまい100回に1回しか勝てないようなやつと対戦しても、50円で宝くじを買っているような興奮が得られるゲーム、今思うと異常だ。

家庭用が出てきた頃、おれの家にはいろんなプレイヤーが遊びにきていた。いわゆるハンドルネーム的なやつしかしらないやつもしょっちゅう遊びに来ていたし、住んでる勢いのやつもいたけどそいつの本名とかは名字くらいしか知らなかった。今友達でいる多くの格闘ゲーマーはこの時代に出会った。SNSには当時の知り合いも散らばっている。SNSですら見ない人は、今元気にしているだろうか。みんなでアニメイトに買い物にいったよな。

一刻も早く遊びたくてWii版を買ったら、エディ召喚がバグっていたのもいい思い出だ。最強キャラであるエディのキャラランクがWii版だけは下がった。ほかにもなんかバグがあったけど、当時は確かアップデートとかいう文化がなかったので治らなかった。でも、そんなこと気にならないほど毎晩のようにガチャガチャしてた。Wiiのアケコンはガチャガチャやりすぎて何台おしゃかにしたかわからない。そしてそのときおれたちは今のようにアーケードスティックのメンテナンスなんてものはできず、壊れたら24時間営業のゲームショップに買いに行くというような有様だった。
わけのわからないコンボをたくさん練習した。デッドオンタイムを青キャンしてすぐにバーストするとものすごい慣性がついて金バーストが出ることにげらげら笑った。その時の生活をほぼ誇張することなく説明するとしたら、GUILTY GEAR XX ΛCをする、違うゲームをする、GUILTY GEAR XX ΛCをする、歩いて飯を食いに行くのがだるいから、アパートの前の自販機でプリンシェイクを買ってご飯代わりにする、みたいな感じだ。

そしてつい最近Steam版の『GUILTY GEAR XX ACCENT CORE PLUS R』で、対戦時の遅延を軽減する超絶技術「GGPO」を導入するアップデートの実施が決定したおかげで、ちょくちょくSNSで懐かしい動画を見るようになった。このゲームの青キャンはなかなかシビアな目押しが求められる要素なのでオンライン対戦に不向きとされてきたんだけれど、なんかそれが超技術によってだいぶ軽減され、古のギルティおじさんたちも、うむ、とかいって納得できるものが出てきたというわけだ。しかも今なら値段が鬼のように安い。

さらに驚いたのはこのSteam版のメインはGUILTY GEAR XX ΛCOREのバージョンアップ版であるGUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS Rなのだが、おれのフォローしているおじさんゲーマーたちは旧作のGUILTY GEAR XX ΛCOREの動画を挙げまくって、昔話を繰り返している。なんとこのゲーム、おれたちのような”おじ”への配慮もされており、古いバージョンを遊ぶことができるのだ。魂に刻まれたゲームからは逃れられないのかもしれない。誰かが思い出に触れたとたん、自分もまた何かを語ったりしたくなるのだ。

▲オプションでこの項目を”AC”に変えるとおれたちの『GUILTY GEAR XX ΛCORE』が幕を開ける。

▲当たればお前が死ぬ、ガードされたら俺が死ぬという漢気に溢れたビックバンアッパーは今でも最高の必殺技。

闘劇というアーケードゲーマーが熱狂する格闘ゲーム大会があった。闘劇実行委員会に選ばれた種目で毎年のようにでかい大会があったのだ。その種目に毎年のように入っていた『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』の文字を見て、いわゆる当時の若いギルティギア勢からは「もう3rdはいいだろうよ」みたいな声もちらほら聞こえていた。おれは熱心に3rdをやっている時期があったが、そういう意見になんとなく共感する瞬間もあった。自分の好きなタイトル、やりこんでるタイトルが選ばれるかどうかはプレイヤーとしてとても気になる部分で、他人のプレイしているゲームなんか知ったことかというのも情熱の行き着く先としては間違ってはいない。そしてだいたい、古いタイトルが選ばれていると新作タイトルを熱心に遊んでいるプレイヤーは思うわけだ「古いゲームにこだわってなくて、新しいゲームを遊べよ」と。『GUILTY GEAR XX ΛCORE』が流行っていた頃はそういうことを考えていたプレイヤーも多かったように思うし、おれも少なくともそういう考えをもっていた。ただあれから10年して、今そこらへんの新作よりも『GUILTY GEAR XX ΛCORE』が愛おしい存在のように感じているから、少なくともおれはあの頃若かっただけなのだろう。

(ちなみに『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』が闘劇の常連種目だったことについて、「実行委員会の忖度である」みたいな意見も当時はあったけれど、プレイヤーの熱気がないと運営サイドが何をしたところで熱気ある大会は生まれない。そして、闘劇の頃から10年が経っても3rdの勢いは衰えるどころか、大型大会なんかを見ているとさらに熱気を増しているようにも感じる。闘劇の時も、今も、その闘いとコミュニティを愛した人がたくさんいたのが、あの頃常連だった大きな理由なのだろう)

ギルティギアのシリーズ続編にあたるものがあれからいくつか出て、この先の新作まで発表されているのに、現時点でもおれは『GUILTY GEAR XX ΛCORE』みたいなのまたでないかなとか思っている。
ぶっ壊れている性能の技が多いから、猪突猛進にプレイすれば何かが起こせそうな期待感。命の価値か軽視されているかのようなダメージバランスがたまらない。でも実際上手い人とやると、猛攻がさらりといなされる実力差の出方もする。でもでも、たまに宝くじみたいな確率でうまいやつを事故らせて興奮できる塩梅が最高なんですよ。

波動拳コマンド+Dで何かが起こるあの世界にまた行きたいんだ。フォースブレイクが弱いキャラクターは使いたくない。

「古いゲームにこだわってなくて、新しいゲームを遊べよ」と誰かが耳元で言っているような気がするけれど、少なくとも今夜はとりあえずどんな新作よりも『GUILTY GEAR XX ΛCORE』が面白い。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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