『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』、このゲームはすごい。買ってから毎晩のように戦いが始まり、朝日が出る頃に眠る生活を続けています。プレイステーション4のブロードキャスト機能を使って、だらっと配信をしながら遊んでいるんですが、ニコニコ生放送の最大延長時間6時間を超えてなお「もう一枠やるか」とか言い始めるのが朝の3時だったりする毎日です。
発売日:2017年10月19日
プラットフォーム:プレイステーション4、プレイステーションVita
ジャンル:ボードゲーム
価格:プレイステーション4版:7,800円+税、プレイステーションVita版:5,980円+税
発売元:スクウェア・エニックス
『いたスト』のルールはめちゃ簡単で、とりあえすサイコロをゴロりとふり、運命を天に委ねるスタイルでも何かが起こったりもします。「エリア独占が狙えそうな時はとりあえず株を買って増資」、「物件が少ないときは他人の株に相乗り」という戦略などもありますが、言葉で書くよりもプレイすればすぐにわかるような単純明快な仕組みが多いので、ゲームが苦手という人でもコントローラーを握れば楽しく遊べるはず。運と知略の絶妙なバランスが本作の最大の魅力です。ダイス運が知略を破壊することもあれば、知略がダイス運をカバーすることもあるのです。我々はまだ本作を始めたばかりで、過去のシリーズもゆるっと遊んだレベルのプレイヤーですが、このバランスに感心しつつ、苦しみつつ遊んでおります。
CPUと遊ぶのも楽しいですが、対人戦はレベルが違う勢いで面白いです。マップを変えるたびに新しいプレイフィールが生まれますし、同じマップでもサイコロという「運」がセオリーを破壊するので、同じメンツで長時間遊び続けても飽きがこないのです。友人と遊ぶ際には、プレイステーション4のパーティ機能で、マイクをオンにして遊ぶと楽しさが10倍になりますが、ギスギスする可能性も1000倍くらいあがります。一試合が短いもので1時間くらい、長いもので3時間くらいかかっていますが、最初はまったり会話していたはずが、だんだんとゲームが加速するにつれて会話の内容がギスギスしてくるのも恐ろしいゲームです。1位ゴールを防止するため、10株売りを連打する時間帯になってくると、「自分の手を汚さず、人に金を払わせる」という地獄のような駆け引きが飛び交います。
負けた者は、「サイコロだけで負けた」、「運ゲーじゃねえか」、「マップがクソ」などといろいろな言い訳を始めますが、勝った側は「プレイヤー性能が出るいいマップだった」とか一人気持ちよくなれるのもこのゲームの罪な所。終始キャッキャウフフとゲームをプレイするのが理想かもしれませんが、このゲームに関してはどんな状況でも笑顔でプレイするというのはなかなかハードルが高いかもしれません。怒った時にこそユーモアを持つ大人の精神でひとつ、対人戦に挑んでみてください。キレやすい方は、CPU戦で精神を鍛えてからオンラインの海に飛び込むことをお勧めいたします。
試合終了後に、その模様をざっくりと振りかえることが可能な、「ハイライト」が保存できるのもうれしいところ。試合の見どころや転機となった場所を、ゲーム側で判断して録画にしてくれるのです。
プレイヤーキャラクターが『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』なのも良いですね。世界観はもちろん、音楽なども2つの作品に寄り添ったものになっています。ゲーマーなら誰かしら、馴染みのあるキャラクターが見つかるはず。『ドラゴンクエスト10』や『ファイナルファンタジー14』といった、オンラインタイトルもしっかり抑えられているのも嬉しいところ。ここでオンラインタイトルのキャラクターを選ぶことで、対人戦では相手に「圧」をかけられます。
ちなみにおれは、ノクティス王子を使っていたのですが、キャラクター差などないはずなのに、あまりにも勝率が悪く「都を追われた王子」の気持ちになってしまったので、最近はバルフレアを使っています。そう、なぜか『ファイナルファンタジー12』からの参戦者はヴァンではなくバルフレアです。そりゃ物語の主人公だから仕方ない!ジタンも、スコールも、クラウドもおりますのでご安心を。
ゴジラインでは、「『いたスト』うまくなりてえ」という声を毎日あげながら、試合終了後には「やっぱり運ゲーじゃないのかこれ」とか言っておりますので、『いたスト』やりこみゲーマーの方がいましたら、ぜひともお手合わせ願いたいところ。最近では、超強力カードゲーマーとして一部で名を知られるちょも○さんが、「知恵」を得て、我々ゴジラインの運ゲー野郎どもを脅かしてくるので、この男も一緒に退治してくれると助かります。