【プレイレポート】キャラクター格闘ゲームの新境地を感じる!『ドラゴンボールファイターズ』クローズドβテスト

2017年9月16日から18日にかけて『ドラゴンボールファイターズ』のクローズドβテストが行われております。
本作は、2018年に発売予定の『ドラゴンボール』を原作とする2D格闘ゲームです。発売元はバンダイナムコエンターテインメント、開発は『ギルティギア』などを手掛けるアークシステムワークスということで、キャラクターゲームでありながら、本格的な対戦格闘を予感させる作品として格闘ゲーマーたちからも熱い期待が寄せられています。
今回の記事では、クローズドβテストから見えてきた本作の「ゲーム性」と、遊んでみた感想をざっくりとお届けします。
※本記事は、2017年9月16日から18日にかけて行われた『ドラゴンボールファイターズ』のクローズドβテストを元にしており、製品版ではプレイフィールが変化する可能性があります。

『ドラゴンボールファイターズ』
発売日:2018年初頭発売予定
プラットフォーム:プレイステーション4、XboxONE
ジャンル:ドラゴンボールファイティング
価格:未定
発売元:バンダイナムコエンターテインメント

△『ドラゴンボールファイターズ』は、3vs3のチームバトル形式で戦う作品となっています。仲間のサポートなどが飛び交う画面は超ド派手。

動作のすべてか格好いい!
ハイレベル演出とスピード感の両立

本作のキャラクターの動き、演出、ステージの風合いなどはとにかく全力で『ドラゴンボール』を再現しにかかっています。ちょっとした打撃技から、アニメのような演出が見られる必殺技的なものまで、とにかく格好いいのです。こうした演出と格闘ゲーム的な面白さの両立というのはなかなか難しく、演出が長すぎると試合のスピード感が削がれてしまったりするのですが、クローズドβテストを遊んだ限りでは、非常にほどよい塩梅になっていると感じました。対戦中はわりと必死であまり意識していませんでしたが、自分の対戦リプレイを見直すと、こんなに格好いいゲームをしていたんだと驚きます。

△めちゃくちゃ派手なエフェクトが出ていますが、いつでも繰り出せる技のひとつです。

△ビーム系の必殺技は、ハチャメチャ感満載。サポートも加わるとさらにとんでもないことになります。

△気力ゲージを消費して繰り出す大技は、アニメさながらのカットインが。親子かめはめ波にうるっときてしまう!

ゲームパッドで遊べるかんたん操作!
カジュアルに遊べる『ドラゴンボール』

遊び始めて驚いたのは、本作の操作性が驚くほどゲームパッドに馴染むこと。格闘ゲーム製作に定評のあるアークシステムワークスが手掛ける作品ということで、アーケードスティックを用意していたのですが、初日のβテスト中に使うことは一度もありませんでした。

△ド派手な必殺技も、簡単なコマンドで繰り出せます。ゴジラインのメンバーは最終的に、全員パッドで遊んでいました。

必殺技を出すためにはコマンド入力が必要ですが、今回のβテストで確認できたのはいわゆる波動拳コマンドや、竜巻旋風脚コマンド、下・下と素早く入れるタイプなど、とにかく簡単なものが多く、連続技などはパッドでも十分にこなすことができます。このあたりの操作難度の塩梅は、バンダイナムコエンターテインメントのキャラクターゲームに寄せたものとなっており、少し練習すれば爽快な連続技や、強烈なラッシュを仕掛けることができます。

△相手を上空に打ち上げてからの空中連続技もボタンを順に押すだけでサクサクつながります。キャンセル必殺技などの猶予も長めです。

格闘ゲームオタクが揃うゴジラインのメンバーからは、「パッドのほうが動きやすい」という感想まで出てきました。サポートの呼び出しや、強力なシステム行動などが、L、Rに割り振られているので、パッドだと動作の組み合わせがスムーズに行えるのです。(もちろん、アーケードスティックで遊んでいるプレイヤーたちも、不自由さを感じることなく遊べていたようなのでご安心ください。)

ハチャメチャが押し寄せてくるバトル

素早い攻撃を打ち合う近距離戦、舞空術を使ったかのような変則的な空中ムーブ、かめはめ波やエネルギー弾を使った遠距離戦。本作のバトルでは、こうした『ドラゴンボール』らしさを駆使して戦術を組み立てることになります。

△ただでさえ激しい攻防に、仲間による「サポート」も加わるので、画面はとてもにぎやかです。

特にユニークなのは、相手の方向へと誘導するように飛行する「超ダッシュ」を使った攻防。クローズドβテストを遊んだ限りでは、この行動を使うことで遠距離から一気に間合いを詰めることが可能なため、常にヒリヒリとしたバトルを楽しむことができました。けん制技やエネルギー弾なども、上空からの「超ダッシュ」でかいくぐられることがあるため、相手を封殺して勝つというよりは、ハイスピードなぶつかりあいを制していくという試合展開になるのかもしれません。

△もの凄い速さで突っ込んでくる「超ダッシュ」。突進してくるまでにタメモーションがあるため、慣れてくればうまくさばけるようになるのかもしれません。

このほかにも、移動しつつ相手につかみかかり、つかみが成立するとラッシュへと派生する「ドラゴンラッシュ」や、相手の真後ろに瞬間移動して攻撃する「バニッシュムーブ」など、共通システムに強力な行動が多く用意されています。こうした行動のリスクは、普通に対戦した限りではかなり低めに設定されているように見えたので、こうした強行動のさばき合いが「やりこみ」要素になってくるのでしょうか。楽しみです!

△相手の背後に出現し、強烈な一撃を繰り出すバニッシュムーブ。コンボ中に決めると、相手を端まで吹き飛ばすようになるため、さらなる追撃をかけることができます。

また、強力な行動を使うために必要な「気力ゲージ」がもりもり溜まるのも本作の面白いところ。気力ゲージを使って繰り出す必殺技には、無敵時間があったり、ガードが難しかったりと強力なものが多いため、そんなにゲージが溜まって大丈夫かと心配になるくらいですが、必殺技を打ち合っているときのハチャメチャ感はこれぞ『ドラゴンボール』という雰囲気なので、製品版もこの調子でお願いできればと思います。

キャラクターゲームと格闘ゲーム
両ジャンルの良いとこどり!

アークシステムワークスが制作を手掛けているということで、格闘ゲーマーをターゲットにした、やや敷居の高めな格闘ゲームを想像していましたが、クローズドβテストを遊ぶ限りは、良い意味で、多くのプレイヤーが楽しめるキャラクターゲームになっていると感じました。(おおまかなプレイフィールは『ギルティギア』とも、『ブレイブルー』とも異なります。よく比較に出される某3vs3のゲームとも異なります。)
バンダイナムコのキャラクターゲームらしいお祭り感をベースにした作品で、かんたんな操作で爽快にキャラクターを動かせるうえ、ド派手な演出も次々に見られます。ゲージを使う必殺技の性能も、ぶっとんだものが多くて、繰り出しいるだけでも楽しいです。

△気力ゲージを使う行動がとにかく強い!

それでも、対戦格闘ゲームとしては「バランス」を意識して作っていることが節々から感じられ、格闘ゲーマーの方がプレイすれば、なかなか考えられているなとうなずくところもたくさんあります。強い行動に対して、ちゃんとリスクを与える方法が用意されているところなどは、アークシステムワークスらしいなと感じました。また、『ドラゴンボール』の対戦ゲームというと、設定上強いキャラクターの体力も攻撃力も高いという漢気溢れる原作再現っぷりのものもありましたが、本作はどのキャラクターにも強みを感じることができそうです。
オンライン対戦もすこぶる快適で、楽しくβテストを遊ぶことができました。バンダイナムコとアークシステムワークス、両社の良いところがうまく出てきている印象を受けたので、ここからさらにブラッシュアップされてくであろう製品版はますます期待できそうです。

△相手の攻撃をはじきとばす「Zリフレクト」。最初の数時間では有効に使うことができませんでしたが、ガードしてもリスクの小さい技が多いので、やりこんでいくにつれて使い道が出てきそうな予感!

今回のβテストは、製品版に反映する意見を募集しているので、ちょっと気になるところについても最後に書いておきます。(あくまで個人的なものなので、これがベストというわけではありません。まだ遊んだ時間も少ないので、違う形の答えが用意されている可能性もあります。)
対戦はとても楽しく遊ぶことができたのですが、繰り返し対戦していると、試合中の回復可能体力と比較すると、基本連続技のダメージがやや低く、単発のダメージも低めなところがやや気になりました。現状のクローズドβテストのダメージバランスでは、試合が少し冗長になっている気がするのです。連続技に関しては、サポートや各種システムを組み合わせることで、かなり長めのものを組み立てることもできますが、細やかなダメージを蓄積しつつ、締めに大技を持ってくるというパターンのものになりがちです。最終的な連続技ダメージが伸びたとしても、技を当て合う爽快感というのがもう少し欲しいと感じました。『ドラゴンボール』という作品のゲームを遊ぶ層を想定すると、もう少し勝敗がつくのが早くても良いような気がします。

△クローズドβテストの時点では、敵を倒したら演出が入って間合いが仕切り直しとなるため、この手のゲームにある「出現攻め」がありませんでした。出現攻めを肯定するわけではないのですが、現在のダメージバランスであれば、出現攻めがあっても良いのではと感じます。

あとは、まだ見ぬストーリーモードがどうなっているのかも気になるところです。バンダイナムコエンターテインメントのキャラクターゲームの魅力はストーリーモードにあると思っているので、ただ戦うだけではなく、キャラクターゲームとしての楽しさをこの方面でも発揮してくれると嬉しいですね。(「ストーリーモード」というのはキャラクターゲームのとても大きな評価軸になっていて、過去作品のユーザーレビューなどを参照すると、「対戦バランス」というのは意外に重視されていなかったりするのです。)公式サイトのほうを見る限り、ゲームならではの物語が楽しめるようなので、こちらにも期待しています。

△『ドラゴンボール』のキャラクターでチームを組めるというだけでワクワクします。

と、いろいろ書きましたがβテストを遊んだ限りでは、素晴らしい手ごたえを感じる作品だったので、製品版ではさらなる驚きを見せてくれはず!発売が楽しみな作品ですね。

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浅葉 たいが

浅葉 たいが

ゴジライン代表。ゲーム、アニメグッズのコレクター。格闘ゲーム、アドベンチャーゲーム、RPGをこよなく愛する。年間100本以上のゲームを自腹で買い、遊ぶ社壊人。ゲームメディア等で記事を書くこともあるが、その正体はインテリアデザイナー、家具屋。バンダイナムコエンターテインメント信者かつ、トライエース至上主義者。スマートフォン版『ストリートファイター4』日本チャンプという胡散臭い経歴を持つ。

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