2017年7月14日〜16日にかけて、アメリカで格闘ゲームの祭典EVO2017が開催されます。
今回の記事では、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』と『大乱闘スマッシュブラザーズDX』の見どころをお届け。
プラットフォーム:Wii U
発売日:2014年12月6日
価格:7200円+税
大乱闘スマッシュブラザーズDX(Melee)
プラットフォーム:ゲームキューブ
発売日:2001年11月21日
価格:6800円+税
参加人数、多ない?
Twitter等で既に公開されている情報によると、『Wii U』の参加登録者数は『ストリートファイターV』に次ぐ2位。『DX』も続いて3位となっており、『スマブラ』で合計すると2900以上の参加があるということに。
もちろん両方の『スマブラ』にエントリーする人もいるので、これが単純にプレイヤー数というわけではありません。しかし、この“両方にエントリーする人”が意外に少ないのもポイント。殴ってダメージ(%)を蓄積させて吹っ飛ばす(落とす)…という基本ルールが同じでも、ふたつの『スマブラ』はそれぞれのプレイヤーを虜にする、異なった面白さを持っています。
『Wii U』と『DX』で何が変わる?(一例)
●キャラクター情勢
『Wii U』はキャラ数が多いだけでなく、アップデートを経て対戦におけるバランスもイイ感じに調整されています。そのため、色々なキャラに活躍の可能性があると言えるでしょう。配信直後に猛威を振るった“クラウド”、“ベヨネッタ”のゲストDLC組は今でも人気ですが、彼らの下方修正で相対的に評価を上げたキャラも多いのです。
『DX』においては、最強と断言して差し支えないであろう“フォックス”が多く見られるハズ。スピードと技の判定が自由度の高さ…というより自由度を操作テクで強引に上げられるゲーム性と噛み合っており、必殺技のリフレクター(作中最速技)がコンボに暴れ、隙のフォローもこなすという神に選ばれたキャラクター。(ちなみにリフレクターは、ジャンプキャンセルとセットで出されることが多いので、フォックスが一瞬青く光ったのを見たら「あれ、最強」と教えてあげましょう。)同じリフレクター(若干の違い有)を持つ“ファルコ”や、空中前攻撃(鉈)がメチャ強な“シーク”、EVO2016での活躍が記憶に新しい“プリン”も要注目。
●“崖”で発生する攻防
攻撃を受け、ふっとばされた側が生き残るために。また、ふっとばした側が確実に相手のストック(残機)を削るためにも重要な、ステージ端の“崖”。ここでも、作品によって違った駆け引きを見ることができます。
まず『DX』では相手をステージ外へ出すことに成功した時、相手が戻ってくる前にあらかじめ崖を掴んで待つ…という場面に遭遇するはず。DXのシステム上、すでに誰かが掴んでいる崖には直接干渉できないため、ぶら下がっている側が超有利になります。
多くのキャラが持つ、ステージ復帰に適した上必殺技で攻撃しようとしても、崖のぼり動作の無敵でアッサリかわされ落ちていく…という“詰み”の状態も珍しくありません。相手の掴まりたい崖を埋めて、有利状況を取った側が冷静に対応できるか?というのが見どころ。
ちなみに『Wii U』には“誰かが掴まっている崖を横取りできる”システムがあるので、あらかじめ崖にぶら下がって待つ…というシーンを見かけることは少ないでしょう。むしろ“先に掴ませ、すかさず横取りして硬直を殴る”という光景のほうが、『Wii U』らしい崖での攻防として見る機会が多そうです。
また『Wii U』では、キャラによる部分差はあるものの、『DX』と比べて相手の崖掴まりを妨害することが難しいケースも多くなっています。そのため、ふっとばした側が崖の上で待って相手の選択肢に対応する(読み合う)、という場面にも何度か遭遇するはず。避けて通れない状況だけに、ここで主導権を握れるか?というのも重要なポイント。
●ほかほか補正(『Wii U』のみ)
『Wii U』ではダメージ(%)が増えると、キャラが“あったまった状態”になる共通システムが搭載されています。
この状態になるとふっとばす力が上昇するため、“追い詰めたと思ったら補正のかかった大技で死んだ”という逆転劇が起こることも。ダメージ(%)が増えるほど技が強力になる特性を持つ“ルカリオ”、コマンド昇龍拳(ほかほか昇龍)のワンチャンスを狙える“リュウ”は特に噛み合っており、これらのキャラがあったまった時は劣勢でも目が離せなくなること間違いなし!
観戦時に使えるかもしれない『スマブラ』知識
ずらし&ベクトル変更:『スマブラ』では攻撃をくらっている最中や直後に行われる防御テクが存在し、それが生存率に直結するといっても過言ではありません。それが“ずらし”と“ベクトル変更”です。
ずらしは“ヒットストップずらし”とも呼ばれ、攻撃を受けたヒットストップ中に(可能なら複数回)スティックを弾くことで“入力方向にキャラの位置が少しズレる”ことを利用して、連打技のダメージを抑えたり、多段技をムリヤリ抜けたりできる(こともある)テクニック。
ベクトル変更もスティック入力で行えますが、こちらは“自キャラがふっとばされる方向”をある程度制御するというもの。そのままだと浮かされ続けてしまう“お手玉”的なコンボを追撃が難しい方向へ誘導したり、真上にふっとぶ技を左右どちらかにベクトル変更してバースト(死亡)ラインを越えないようにするなど、さまざまな場面で活用されます。
どちらも観ている分にはめっちゃ地味である事は否めないものの、間違いなくやりこみ(知識)が出る大きなポイントでもあります。決めにいった昇龍拳が届かなかったり、ギリッギリのラインで死を免れるといったシーンに遭遇したら、「ミスった」という視点は捨てて「今のずらし(変更)…上手いね」とか言ってドヤるのがオススメ。
着地キャンセル(『DX』のみ):『DX』では空中攻撃を出しながら着地した時の硬直を、特定のボタン(L、R等)をタイミングよく押せば減らすことができます。先述した“自由度を操作テクで強引に上げられるゲーム性”はだいたいこれによるもので、どのキャラを使うにしてもほぼ必須テクとなる。
代表的なのがフォックス・ファルコによる【空中攻撃(着地キャンセル)→リフレクター(ジャンプキャンセル)】という、割り込めないどころかムリヤリ崩しにいける鉄板の動き。もちろん他のキャラでもバンバン利用されるテクニックなので、極端な話“跳んで技振って降りるたびに目押ししてる”という認識で観戦するとおもしろいかも?
単純な入力+ボタンだけで遊べる『スマブラ』ですが、純格闘ゲームに負けずとも劣らない“熱”を感じられる2タイトルであることは間違いないと思っています。最新作の盛り上がりはもちろん、15年以上研究されてきた旧作の成熟っぷりも見逃すのはもったいないので、ぜひ観戦してみてくださいね!
ゆー
RPGやアクションゲームのやり込みに定評があるコアゲーマー。
格闘ゲームでは、器用な手先を活かして、難しいキャラクターを使用しがち。
楽をして勝とうとする人間の多いゴジラインの中では、”無駄に器用”という評価が下されている。
長年の友人である凡さんの武勇伝を知る、語り部でもある。
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