ニンテンドーSwitchを最大限に楽しむ集団・ゴジラインでは、『ウルトラストリートファイターII ザ・ファイナルチャレンジャーズ』が盛り上がっています。
この作品は、熱狂的な格闘ゲームブームを作り出した、『ストリートファイターⅡ』シリーズの集大成としてリリースされた、『スーパーストリートファイターⅡX』(1994年)をベースとしたもので、おっさんゲーマーの集うゴジラインにはクリティカルな一本です。さらに、本作ならではのSwitchならではの新モード、新機能がユニークすぎて、昨晩はアホほど笑いました。
今回の記事では、本作の魅力をサクッと紹介いたしますので、興味の湧いた方は是非お買い上げの上、ゴジラインのうるさいおっさん二人、浅葉とナカジマと対戦しましょう。
俺のようなおっさん格闘ゲーマーや、昔『ストリートファイターⅡ』を遊んでいた人からすれば、もう懐かしさだけで嬉しくなる一本ですが、本作には対戦シーンに劇的な変化をもたらしそうな、2人の強新キャラクターが参戦しています。殺意の波動に目覚めたリュウと、洗脳されたケンという、なかなか物騒な名前をしたこの二人は、ベースとなる『スーパーストリートファイターⅡX』にいたら、最強キャラクター争いに参加できていたのではと思うようなはっちゃけたキャラクターになっているので、使っていてめちゃくちゃ楽しいです。
この2人の新キャラクター以外は、『ストリートファイターⅡX』とほぼ同じ性能となっていますが、オタク的こだわりの視点で見ていくと、投げと投げがかち合った時に「投げ抜け」の挙動が変わっていたり、バイソンやブランカの持っていたつかみ投げも抜けられるようになっていたりと、キャラクターの強弱に若干影響のありそうな変更もあります。豪鬼も若干、その強さが下方修正されていたり、スペインステージのバルログはフライングバルセロナアタックの始動モーションが壁張り付きになっていたりします。
2017年5月26日現在、ニンテンドーSwitchにはアーケードコントローラーがまだ発売されていません。いやーアーケードコントローラーがないと格闘ゲームは無理っすよという方もいるかもしれませんが、本作はなんかやたらと操作性が良く、小さいJoy-Conでなかなか緻密な動きをすることが可能です。『ストリートファイターⅡ』は、弱中強のパンチ、キック、合計6ボタンで遊ぶゲームなので、強攻撃をとっさに繰り出そうとすると、L、Rの位置は若干苦しいのですが、そこはスーパーファミコン版『ストリートファイターⅡ』で通った道。キーコンフィグを活用すればやってやれないことはありません。今の時代にあわせたトレーニングモードなども用意されているので、昔遊んだという人も、初めて本作を触るという人も、ちょっと練習すれば波動拳くらいはすぐに出せるはずです。
しかも本作には、ボタンを押すだけで必殺技を繰り出せる「LITE操作」という素晴らしい仕様があります。なんと、操作形式を「LITE操作」にすると、波動拳や昇龍拳をワンボタンで繰り出すことができるようになるのです。しゃがみ中P→ヨガインフェルノのコンボなんかも、ボタンを順番に押すだけで出来ちまうんだぜ!スマートフォン版の『ストリートファイター4』シリーズにあった入力補助機能と似ていますが、タメ系必殺技は、タメを完成させた状態で必殺技ボタンを押す必要があるなど、バランス面への配慮が垣間見えます。おのれカプコン!ソニックブームを連打できると思っていたのは俺だけではないはず。
このLITE操作を使えば、格闘ゲームの必殺技が苦手という人も、波動拳で相手のジャンプを誘い、昇龍拳で迎撃するというスタイルを簡単に取ることができるので、おっさん格闘ゲーマー諸氏は、この作品を使って”格闘ゲーム”の魅力を拡散してみてはいかがでしょうか。おれやナカジマは、このシステムを悪用し、ワンボタンで繰り出すスーパーコンボで、ハチャメチャな対戦を楽しんでいます。
『ストリートファイター』というと、対人戦がメインというイメージが強いですが、CPUを二人がかりでボコボコにする「バディファイトモード」であったり、プレイヤーが両手を前に突き出すことで波動拳を打てる「放て!波Do拳モード」は、クスッと笑えるミニゲームとして圧倒的な存在感を放っています。この2つのモードは、格闘ゲームの経験をすっ飛ばして楽しく遊べるゲームモードとなっているので、人が集まった時のお遊びにはもってこいだと思います。特に、放て!波Do拳モードは、「波動拳」という技を知っている人なら、汗をかきつつ笑えるゲームモードとなっています。難度をあげると、なかなか激しい動きを要求されるので、「体感ゲーム」っぽさが出てきます。
この2つのモードは、あくまでおまけのモードなので、がっつりと遊べるわけではないですが、パーティゲーム的な盛り上がりを発揮できるコンテンツです。バディファイトモードがオンラインで遊べればなお良かった!
また、『ストリートファイター』の歴史を感じられる「アートワーク」モードは、その分厚さと収録素材の多さで話題を読んだ書籍『ストリートファイターアートワークス 覇』をベースに、1400点以上のイラストを閲覧できるモードとなっています。ニンテンドーSwitchの画面で見る絵素材は、紙で見るのとはまた違った味わいがあります。おれのように、実写映画『ストリートファイター 暗殺拳』まで見ている『スト2』オタクになると、このモードのためだけに5000円払っても良かったという気持ちになれます。ちなみに『ストリートファイター 暗殺拳』は、全編にわたり製作陣のマニアックな『スト2』愛が感じられる作品なので、是非観て欲しい一本です。必殺技の再現度にはびっくりさせられると思います。
『ストリートファイター』に触れたことがあるプレイヤーなら、間違いなく「楽しい」瞬間がある作品です。『スト2』を知らないという若いプレイヤーも、対戦してくれる人さえいれば、きっと楽しく感じるはずです。幸い、本作にはオンライン対戦モードも実装されていますから、PCやスマートフォンのボイスチャットツールなんかを併用したりして、お友達と遊ぶこともできます。昨晩、ゴジラインでオンライン対戦をした時は、格闘ゲーマーとしてはどうなのかと思われる「無線接続」で対戦したのですが、何か謎の技術が使われているのではと思うほどに非常に快適でした。
おれはまだ未体験ですが、ニンテンドーSwitchを囲んでの、オフライン対戦は最高だと思います。ニンテンドーSwitchというハードは、誰かと一緒に遊びたいという気持ちを絶妙にくすぐってきます。コンパクトすぎて操作に不安を感じるJoy-Conでも、ちょっとしたキャンセルくらいはバリバリできてしまうので、ゆるく遊ぶだけならこれで十分なのです。発売前は、Joy-Conで遊ぶのに抵抗がありましたが、今ではその楽しさに夢中です。アーケードスティックなら出来て当然のことが再現できたとき、LITE操作を活用して、アーケードスティックでもできないことを軽々こなした時、なんだか嬉しくなってしまうのです。
そんなわけで、ファンアイテムとしてはもちろん、遊んで、戦える本作、超オススメです。
この週末は、昔の格闘ゲーム仲間と、オフライン対戦を遊んできます。