夏はアケコンを枕にしているナカジマです。3月にVictrix社から海外で発売されたアーケードコントローラー「PRO FS」。どうしても欲しい!絶対に欲しい!とゴネていたところ、ありがたすぎることにアケコン狂のシリル氏(@Shiryl-shi)から譲り受けたおがちゃんよりPRO FSをお借りすることができました。お二人とも愛してます。という訳で、1週間ほど使ってみた感想をレビューしていきましょう!
Victrix開封の儀
無事我が家にたどり着いたVictrix「ProFS」。外箱からすでにApple社の新製品を開ける時のような、只者じゃあない”オーラ”を放ってます。
△開幕から凄まじくオシャレなスケッチブック風の説明書が出てきました。写真と透かしページを組み合わせた魅せ方でVicrixの魅力がこれでもかというほど詰まってます。これはジャパンにはできない。
Victrix「ProFS」のスペック
それではさっそくVictrixの性能を見ていきましょう!
<ELECTRICAL>
応答速度 :5ms
ボタン :三和電子製アクションボタン
レバー :三和電子製JLF Square Gate
基盤 :Victrixカスタム
コネクタ :USB (入力側はUSB Type-C)
オーディオ:3.5mmヘッドフォンジャック オーディオ出力、マイクインプット
対応ハード:Xbox One, Windows10, PS4, Windows7 等
<MECHANICAL>
ケーブル長 :3m
脱着式シャフト:The Link 2 ボールトップ付き
ケース材質 :航空機用グレードアルミニウム
重量 :約3.5kg
寸法 :横41.2cm x 縦27.9cm x 高さ5.7cm
公式サイト(https://www.victrixpro.com/en/pro-fs)より引用したものを読み解いてみました。入力遅延についてはシリルさんが検証済みです。応答速度はQanbaDroneに次ぐ最強クラスの基盤とのことなので遅延厨も安心。
取り外し可能レバー「The Link2」
注目すべきはやはりレバー。このProFS、購入時点でシャフト部分が取り外し可能な「The Link2」を標準装備しています。
でですね、この「The Link2」がとにかく凄いんです。どれくらい凄いのか、百聞は一見に如かず動画でご確認ください。
△取り付けるスピードと取り外しのお手軽さが伝わりますでしょうか。片手でシャフト下部を持ち上げてぶっ刺すだけでジョイント完了です。初代「The Link」にあったシャフト部の凹凸もなくなりフラットな使用感。程よく遊びのある軽さです(三和電子製の着脱式レバーも持ってますがあちらはレバーがやや重い)。これは、神では?
一方で格闘ゲーマーが気になるのは操作精度でしょう。これについては実践あるのみなので、いつも自分が使っているHORIのファイティングエッジ+三和電子製の高反発静音レバーとVictrixPro FSのThe Link2レバーで比較してみました。普段は95%くらいでミスらない昇り鷹爪脚(ジャンプ直後に2方向+中K)をしゃがみ状態の相手に10回試すという方法でテストしてみます。
HORI ファイティングエッジ+三和電子製 高反発静音レバーの場合
全くミスる気がしねぇ。と思ったら最後ミスりました。ここぞという時はミスらないので安心して中段を仕掛けることができます。余談ですが、この三和電子製の高反発静音レバーも現存する静音では最強の神レバーです。5000円ほどするので導入には覚悟が要りますが、本当にオススメなので静音レバーは合わないんだよなぁ、という方もぜひ検討してみてください。オフ対戦で隣の相手にレバー音を聞こえずに昇竜が出せます。
Victrix The Link2の場合
1P側の成功率が低いのはレバーの持ち方や入力方法によるものかもしれませんが、明らかにジャンプ(レバー9)から2方向を認識するまでの速度が遅い気がします。というのもミスって昇りジャンプ中Kが漏れた時のインプットキーが「レバー9→ニュートラル+中K→レバー2」となっているんですよね。しかも2回も。柏で”コマテク神”と呼ばれたおれがこんなミスをするとは到底思えません(カンチ)。ただ、Xrdの低空ダッシュ(9N6)やザジィのダッキングヘルファイア(66412+KずらしP)など激しいレバー操作にもそつなく応じてくれたので一概に悪いとはいい切れません。
→後日スイッチ部分だけ三和電子製の静音スイッチにしたところただの神レバーになりました。気になる人はさっさと換装!
三和電子製新型静音ボタンに換装してみた
上の写真のProFSではすでに対応してしまっていたんですが、デフォルトのボタンは通常の三和電子製ボタンのブラックです。ただ、やはり打鍵音が響くので実践ではやはり静音ボタンで戦いたい。ということで早速静音ボタンに換装してみました。
紫色の太い配線の中にそれぞれのボタンの配線がまとめられており、さらに配線のスペースに収まる奇跡のデザインであることがわかります。換装の際はボタンと配線が色で分かれていないため、一気に全部のボタンを換装しようとすると端子とボタンの組み合わせがわからなくなるのでは?と感じました。慎重に一個一個作業することをオススメします。
美しきコントロールパネル
アケコンで重要なコントロールパネルにも注目してみましょう。美しすぎるデザイン故にタッチパッドが見当たりません。トレモでポジションリセットできないじゃんクソか?と思うかもしれませんが、安心してください。付いてますよ。
一番左のボタンから説明していきます。
<Victrix ProFSコントロールパネル>
1、PSボタン …通常のプレイステーションボタン。小さいので少し押しづらいですが誤作動しない安心感もあります。
2、SHAREボタン…PS4のシェアボタンと同様
3、LEDボタン …一度押すとLEDの点灯オン、二度押すとレインボーモードになります。三度押すと点灯オフ。多分。
4、マイクボタン …マイクのオン/オフや音量の上げ下げができると思うのですが話し相手がいないため試せてません。
5、Victri「X」ボタン…エックスなのかバツなのかわかりませんがLockボタンです。コンパネが全部効かなくなります。
ここから大切
6、PRO1ボタン …L3スティック押し込み。ストVトレモのショートカットにも対応しています。
7、PRO2ボタン …R3スティック押し込み。同じくショートカットに対応。
8、PRO3ボタン …タッチパッドボタン。タッチパッド中央ボタンに設定されておりストVで位置指定リセットはできません。
9、OPTIONボタン…PS4標準のスタートボタン。右端なのでパッと押しやすいです。
タッチパッドはPRO3ボタンで代用。Lockボタンも用意されているので試合中のPSボタンやオプションの暴発は滅多に起きないのではないでしょうか。ただし連射設定やボタンアサイン機能などの便利機能はすべて排除された漢仕様なので昨今の格ゲーでも稀に現れる”放置プレイによるポイント稼ぎ”はできません。またPS3への切り替えスイッチもないので注意しましょう。
△レインボーモードではサイドのLEDとコンパネ部のライトが黄色やら赤やら青やら緑やらに変化します。レインボーモードという名称は勝手に付けましたが、このカッコよさは異常。
PCとの相性やいかに
PS4の動きはなんら問題ありませんがPCではどうでしょうか。昨今ではPS4よりも読み込みが早くグラフィックもキレイなSteam版鉄拳7や、基本無料のDOA6、GW期間中に無料プレイを発表したストVAEなど、PCでVictrixが動くのか気になる人も多いはず。
「Nidhogg」や「バトルファンタジア」で試したところ、普通に動作しているようにも見えましたが、ストVを立ち上げてみたところ全く反応しませんでした。代わりにHORIのファイティングエッジにしてみるとすぐに反応するストV。何故?
Steamのコントローラ設定に問題があると予想し、設定を見直してみることに。
疑心暗鬼でSteam版ストVAEをを再起動したところ…う、動いたーーーー!!!
おそらく大切なポイントは、キーアサインをPS4パッドにあわせてちゃんと設定するところと、Big Picureモードで確認を行うこと、そしてストVを再起動するところっぽいです。とりあえず無事動いてよかった。
結論:Steam版ストVAEで使う時はめんどくさい
アケコン界最強のレバー
Victrix「Pro FS」レビューいかがでしたでしょうか。見た目もスペックも機能性も、これまでにない満足度が味わえる最高峰のアーケードコントローラーに仕上がってます。現在は海外販売($349.99)のみとなっており、米Amazonから取り寄せると日本円にして約48,000円(配送料込み)という、アケコンとしては狂気の価格設定となっていますが、持つ人が持てば十二分にその価値があるとわかる代物だと思います。日本での発売を待つのもいいですが、出店されるであろうEVO2019でお土産として1ついかがでしょうか。かつてないハイエンドアケコンのVictrix「Pro FS」、機会があればぜひ体感してみてください!
おまけ
国内ブランドのHORIさんも現在最新型アケコンを開発中とのこと。Victrixに引けをとらないアケコンになるか、今から完成が楽しみです。
ナカジマ(コイチ)
あらゆる格闘ゲームを雑然と遊ぶ浅葉の悪友。
『ギルティギア』シリーズ等、アークシステムワークスの作品では有名プレイヤーとして名を馳せる。密かに、第三回TOPANGAチャリティーカップ『スーパーストリートファイター4』で優勝という実績も。
ソニーコンピューターエンターテイメント主催のイベント”闘神激突”では、格闘ゲームの強いおっさん”闘神”として、『ギルティギアイグザードサイン』で鮮やかなネタ殺しを披露した。
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