どうも、社壊人ゲーマー、34歳、浅葉です。
この物語は、PS4『NARUTO-ナルト-疾風伝 ナルティメットストーム4』の対戦に備えて、キャラクター解放を兼ねて、ストーリーモードを進めていた発売日まで遡る。ゲームを最大限に楽しむ集団・ゴジラインには、発売日の夜はとにかく対戦という暗黙の掟があるが、おれはこの日、昼間からコントローラーを握りしめていた。
おれ「前回の記事にも書いたけど、ストーリーモード神ですわ」
ナカジマ「またまた。今日買うつもりだけど、さすがにあの記事”盛った”でしょ」
回転王「完結したら読もうと思ったまま放置してたから、ストーリーモードはついていけなそう」
おれ「おれは昨日から、ひたすら感動してるよ」
ナカジマ「つか、あんた今プレイしてるの?昼だけど?」
おれ「……」
ナカジマ「まさか」
おれ「YU-KYUという禁断の技を活用した」
ナカジマ「勝ちたがりすぎて完全にサイコパス」
有休を活かし、ストーリーをクリアーして、全キャラクターを登場させ、強い技を探し、トレーニングモードでやつらが使いそうな技を調べておく。漢には、一年に2回くらい、ゲームのために仕事を休まなければならないときがあるのだ。勝ちたい、ネタ殺ししたい。
ゲームをするために仕事を休むクズは、『NARUTO』の世界の英雄・火影にはなれないような気がするが、おれは目先の勝利にこだわる漢。尊敬する大蛇丸先生なら、有休をとったおれを責めることはしないはず。しかも、このシリーズをゴジラインのメンバーと対戦するのは、今回が初めて。スタートダッシュで見つけた強い技が、ネタ殺しとして機能することはまず間違いない。
大久保ゴジラ「浅葉さん。キャラ出しお疲れ様です。でもですね、Vジャンプの攻略本には、ストーリーで出てくるキャラクターを全て出現させるコードがついてくるんですよ」
がちょ「そういえば徳島は書籍の発売が一日遅いんですよね。おつかれさまです」
ナカジマ「有休のアドバンテージ、攻略本でひっくり返るか~。悪は滅びる」
大久保ゴジラ「仕事帰りに買って帰りますね。浅葉さんのところにも買って送りましょうか」
浅葉「今日届かねえだろ!」
そう、なんと、今回のVジャンプの攻略本には、本来ストーリーモードをプレイしないと出てこないキャラクターたちを一気に全開放するコードがついてくる。たしかにこのコードは滅茶苦茶便利だ。なんでほかのゲームでもやってこなかったのかと思うほど、素晴らしい。キャラクターゲームというと、キャラクターを出すためにストーリーモードを一通りクリアーしなければならないものがほとんどで、我々のような対戦ジャンキーからすると、これがつまらないストーリーだった日には、地獄のような苦しみを味わうことになる。
しかも、ストーリーのラスボスクラスのキャラクターは、だいたい設定が強いやつは性能も強いという、シンプルなキャラクターゲーム理論によってつくられていることが多い。おれたちは、『バトルスタジアムD.O.N』で、超最強キャラクターたる魔人ブウを出現させずに練習を重ね、単身デフォルトキャラクターのルフィ対戦に挑みに来て、ブウ3人にぼこされた男の悲劇を忘れないだろう。キャラクターゲームにおけるキャラ差とは、「攻撃が全く当たらないので、勝てる可能性が限りなくゼロ」という状態であることも珍しくないのだ。おれの有休は、こうした過去の悲劇と、今までの経験を活かした知恵から下された”戦術”だったのだ。
おれ「でも、ストーリー本当面白いんだって。よくあるキャラクターゲームと違って、ストーリーを遊ぶことが苦痛じゃない。むしろ、楽しいんですよ」
ナカジマ「またまた。バンナムから金もらってんのか」
回転王「原作のファンは楽しいかもしれんけど。おれはそこまで知らんからなー」
おれ「お前らが家に帰るまでに、おれはストーリーをクリアーして全キャラクター出す」
ナカジマ「サイコパスが。帰ったら攻略本の力で滅ぼすから待ってろ」
それからのおれは必死だった。
徹夜によるものと、感動による充血で、写輪眼を覚醒しそうになるほど目を真っ赤にしながらプレイを続けること10時間強。
ラストバトルまでたどり着き、全てのキャラクターとステージを解放した。
これでやつらが攻略本を使ってきたとしても、ストーリーモードで得たノウハウで、一日の長を得られるはず。
攻略本のコードに頼る大人たちを、情熱の力で粉砕する。
来るべき戦いに備えて、おれは21時から仮眠をとることにした。
やつらが家に帰って、対戦が始まるのは、23時くらいだろう。
何年も愛用している『とらドラ!』の目覚まし時計をセットし、めぐりズムの蒸気でホットアイマスクを着用すると、眠りの底へ落ちていった。
鳴り響くLINEの着弾音で、目が覚める。
戦いの時間を告げるサインだ。どうせ、攻略本のコードを使ったチンパンジーたちが吠えているのだろうと、最近機種変更したXperia Z5の液晶へと目を向ける。未読のメッセージをスクロールさせ、眺めていく。
ナカジマ「ストーリー、神」
大久保ゴジラ「やばいですね、これ」
がちょ「凄いな今回。さすがPS4に絞ってだしてきただけはある」
回転王「このゲーム買ってストーリーやらないってのは、ないね」
原作を知らないやつまでが、あたかも遥か昔からの原作ファンだったかのように語っている。
ゲームを最大限に楽しむ集団・ゴジラインには、秘剣・掌返しの伝承者たちが揃っているのだ。
ゴジラインの連中の発言には何の責任力もなく、何の信頼もない。世界のあらゆる事象を記録するといわれるアカシックレコードにも、ゴジラインで起きたことは一切載っていないだろう。
おれ「わかってくれたようでうれしいよ。それじゃあ、一区切りしたら対戦しますか」
ナカジマ「ストーリーやるんだよ」
回転王「おれも原作読みなおしつつ、ストーリーやるよ」
おれ「ふむ、じゃあ1時くらいから対戦かな」
ナカジマ「クリアーしてからかな。明日くらいまでかかりそうね」
回転王「漫画読まないといけないしな。来週とかだなぁ」
おれ「有休をとって戦いに備えてきた男のこと、忘れないで」
ナカジマ「マジ有意義な有休だったな。ストーリーネタバレしないでね。じゃあの」
おれ「ハイ」
対戦ジャンキーたちをも黙らせるストーリーモード、本当にスゴイので、是非遊んでみてください。