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【ゲームレビュー】クロスプラットフォームオンライン対戦&VRモード搭載のスゴイやつ『新世紀GPXサイバーフォーミュラ SIN VIER』を遊んでみた

   

ゲームのスタート画面で高らかに鳴り響く影山ヒロノブ氏の歌声でテンションがいきなり最高潮に達するレースゲーム『新世紀GPXサイバーフォーミュラ SIN VIER』にハマっている。
オンライン対戦をはじめるとついつい数時間が経過しているということも珍しくない。

この作品はPROJECT YNPが展開しているシリーズの最新作で、同人ゲームとして頒布されていたものが異例の版権元”公認”を受けるまでに成長した。

前作にあたる『新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN DREI』の時点で既に公認タイトルとして存在感を示していたが、最新作ではさらにレースゲームとしてのクオリティが高められ、プレイステーションとPC間のクロスプラットフォームオンライン対戦、さらにはVR対応まで行われてしまった。意外とクロスプラットフォームのオンライン対戦ができないゲームが多い中で、税別2,800円のこの作品がしっかり対応しているのはスゴイことではないだろうか。
今回の記事では本作の魅力を時速700kmくらいの勢いでお届けする。

時速700Kmの世界での高速バトル

本作は『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』のレースに焦点をあてた作品で、プレイヤーは作中に登場した超スペックのサイバーマシンを運転してレースに出場することになる。キャラクターは一切登場せず、一部機体に搭載された会話要素などもなく、ストーリーモードも存在しないが、疾走感溢れるレースと、圧倒的な作り込みを感じさせるサイバーマシンがプレイヤーを熱くさせてくれる。

▲シリーズでおなじみのサイバーマシンたちでレースを楽しめる。

▲ゲームの仕組みはレースゲームに慣れ親しんだ人ならすぐに馴染むはず。操作タイプは複数から選択可能で、2ボタン同時押しでアクセル、ブレーキをかけるものから、ワンボタンでアクセル、ブレーキをかけるものまで多彩に用意されている。

操作はシンプルで、レースゲーム経験者であれば簡単に遊ぶことができる。原作にもあったサイバーシステムはゲーム内オプションでオンとオフを切り替えることができ、オンにするとコーナーの手前で適切な減速を行ってくれる。ゲームに不慣れなうちはこちらのモードを使えば、ストレスなくプレイできるはずだ。そのほかにも、マニュアルとオートマチック操作の切り替えが存在し、こちらはオートマチックなら操作がよりシンプルになる。しかし、こうした親切な設計があるからといって、レースゲームとして”浅い”わけでは断じてない。それどころか、本作は本作ならではの異様な深みを持っており、速さを追求するやりこみをはじめてしまうと奥深さに驚くはずだ。

設定どおり、現実離れした超高速のサイバーマシンは、それぞれに操作の”癖”があり、シンプルで扱いやすいものもあれば、中にはマシンに合わせて臨機応変な操作を取らなければならないものも存在する。操作はレースゲーに慣れた方であればすぐ馴染めるだろうが、好タイムを出すためにはこの作品への理解と反復練習が必要となる。このサーキットの攻略が本作の醍醐味のひとつで、マシンごとのベストタイムなどにこだわりはじめると時間がいくらあっても足りない。このマシンごとの個性をさらに強調するのが、作中でさまざまな状況に対応するべく使われた変形機構もシステムの存在である。変形することでマシンの走行性能が変化するため、基本的なところではストレートとカーブで変形を切り替えるという戦略が発生する。さらに走行性能の変化の仕方はマシンにより異なるため、マシンごとにレースのセオリーが変化するのだ。加えて、瞬間的に凄まじい加速を得られるブーストも、変形時にのみ使用できるなどの縛りがあるため、レースで好タイムを突き詰めていくと”変形&ブースト”を使うポイントというのを絞り込んでいく必要がある。このポイントの絞り込みは本作の攻略における大きな醍醐味になっており、レースゲームに慣れているというプレイヤーでも一筋縄ではいかないはず。リアルを追求したレースゲームらしい一面もあり、ブーストや変形といったゲームやアニメ分野が追求してきたファンタジックな一面もある不思議なプレイフィールは、ちょっとプレイしたくらいでは最適解が見えてこない。

鑑賞とVRでサイバーマシンを楽しむ

サイバーマシンの鑑賞を楽しむガレージモードや、レースのリプレイモードはファンにはたまらないモードとなっている。この2つのモードではレース中とは違った視点でマシンを鑑賞することができ、特にリプレイモードでは原作のサイバーマシンのレースのような迫力ある走りを観ることができる。上達のためにレースを振り返る場合はプレイ時のレース視点で、白熱したレースのアーカイブとして鑑賞する場合はその他の視点でリプレイを楽しむといった使い分けを楽しんでみるといいだろう。

▲リプレイモードならではのレース視点は見ごたえ十分。

驚くべきことに本作はVRにも対応している。VRモードでは360度の視界でレースに参戦することが可能で、サイバーマシンに実際に登場しているかのような感覚を味わえるのがこのモードの醍醐味だ。画面揺れや視界の動きがかなり激しいため、VR慣れしていない筆者はすぐに酔ってしまったが「これが選ばれし者にしか乗れないサイバーマシンか……」とか言いながら数十分後にはまたヘッドセットを被ってしまう。最近ではだんだんと慣れも感じてきて、「サイバーマシンにふさわしい男になってきた」みたいな感覚になっているアラフォーが私である。以下はVRモードをハードの機能で動画撮影したもの。実際のVRプレイ時に見える画面とは異なるが、臨場感はなんとなく伝わるだろうか。

サイバーマシンの魅力で一点突破した快作

一部のサーキットでは、影山ヒロノブ氏の楽曲が鳴り響く中でレースを楽しめるのだが、これがもう本当に最高以外のなにものでもない。マシンの加速によってさらにテンションが上がり、ゲームには出ていないはずのキャラクターたちの姿まで浮かんできてしまう。
もちろん、キャラクターやボイス、ストーリーモードがあればもっと幸せかもしれない。しかしそこはこのソフトの価格を考えるとないものねだりというところだろう。筆者としてはそうしたない部分を残念がるよりも、この作品が切り取ったサイバーマシンを使ったレースという要素に強く惹かれている。この価格でよくもここまでと思わせてくれるところがたくさんある。勝手な想像だが、本作の制作陣の作品愛はものすごい熱量なのだろう。

▲サイバーマシンによって画面上のUIが変化するなどの細かい仕様も。

▲こちらは視点を切り替えたプレイモード。内装ももちろんサイバーマシンによって異なる。

オンライン対戦も快適に遊ぶことができるので、ボイスチャットをつなぎながら友人と楽しむのもオススメだ。レースゲームとして楽しむのはもちろん、原作のファン同士で集まるのもいいだろう。会話がはずめば原作語りまで始まるだろうから、周囲にいる友人などを誘ってプレイすることをオススメする。オンライン対戦に参戦すると、大きなロビーに入室することになるのだが、ここに日本全国どころか、アジア圏のプレイヤーも出入りしているのに驚いた。つまり本作はオンラインロビーを大きなひとつの部屋で管理しており、誰がロビーに参加したかを一目で確認することができるのだ。最近のゲームであまり見ない作りだが、古き良きオンラインゲームを遊んだ筆者にはこの作りがぐっと来た。そして意外や意外。レース参加までのアクセスもスムーズで使いやすい。凝ったロビーを採用する作品も増えてきたが”こういうのでいいんだよ”というひとつの好例のようにも感じる。

▲知人ではないプレイヤーネーム部分は伏せた形で掲載するが、本作のロビーはこのような形。大きな部屋に本作のファンが集まって、好きなレースに参加するという形だ。

原作ファンのファンアイテムとしてはもちろん、対戦ツールとしても熱く楽しめる本作。先にゲームから入って『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』ワールドに足を踏み入れるのもいいだろう。原作に触れれば、ゲームへの愛着もより増すはず。また、レースゲームのタイムアタックなどのやりこみに燃える方も是非プレイを検討してみてほしい。日本だけでなく世界の猛者たちがタイムを競っているため、挑戦し甲斐のあるレースとなるだろう。

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