今回の記事では、ゲームがアホほど好きな”浅葉”と”ニシゾノ”が、2018年の面白かったゲームをテーマに語り合った座談会の模様を掲載します。今年遊んだタイトルは二人合わせて100を超えるという、睡眠時間を削ってゲームしつづける大人たちの、ゆるふわトークをお楽しみください。
浅葉たいが:ゴジライン主宰。年間100本くらいゲームを買うコレクター&オタク。基本的に雑食系ゲーマーだが、特に好きなゲームジャンルは、ロールプレイング、格闘、アドベンチャー。今年、いろいろなゲームメディアでレビュー記事などを執筆したが、そのレビュー対象ソフトをすべて自腹で購入するという謎の活動を行っていた。
ニシゾノ:趣味はトロフィー集め。今年は『グランブルーファンタジー』にハマり、遊ぶゲーム本数が激減したことに今更気づく。好きなゲームジャンルは、ロールプレイング、シューター、格闘。
ねっこ(聞き手):『ドラゴンクエストビルダーズ2』にハマり、年末休みで引きこもっているゆるふわゲーマー。
ゲームオタクたちが選ぶ10本
――今日は2018年の12月28日。2018年のゲームが全て発売されたタイミングになります。そこで、浅葉さんとニシゾノさんに、2018年のベストゲームを語ってもらおうという企画ですね。企画したの私なんですけど、この企画をやることによって『ドラゴンクエストビルダーズ2』を一時休止しなければいけないのがつらいです。
浅葉:2018年に発売されるソフトが全部出てからじゃないと、面白いソフトを決めるなんてできないとか言っていた11月末くらいの自分を止めたい。
ニシゾノ:2018年のベストゲームとかいいながら、11月までのソフトまでしか載ってないのはダサいとかいってたのはあんたでしょうが(笑)年末には面白いゲームがたくさんあったから、このタイミングでやってよかったと思うけどね。
――ちなみに、浅葉さんとニシゾノさん、今年ゲームをどれくらい遊びましたか?
浅葉:買ったのは去年までと同じで100本くらいあるんだけど、がっつり遊んだゲームは50くらいかな。買って積むことはしないから、とりあえずどのソフトも遊んでみるけどね。
ニシゾノ:専業ゲームライターじゃないのに、結構な数やってるよね。おれは買うソフトは50くらい。だいたいプレイはするかな。
――まず、浅葉さんとニシゾノさんの選んだ、2018年の10本のリストをお見せしますね。お互いに、相手が何を選んでいるか今日はじめて知ると思うのですが、いかがでしょうか。
1.『レッド・デッド・リデンプションII』
2.『アサシンクリード オデッセイ』
3.『JUDGE EYES:死神の遺言』
4.『モンスターハンター:ワールド』
5.『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』
6.『√Letter ルートレター Last Answer』
7.『ミリオンアーサーアルカナブラッド』
8.『Marvel’s Spider-Man』
9.『GOD OF WAR』
10.『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』
ニシゾノの選ぶ2018年の10本
1.『レッド・デッド・リデンプションII』
2.『アサシンクリード オデッセイ』
3.『JUDGE EYES:死神の遺言』
4.『Detroit: Become Human』
5.『ブレードストレンジャーズ』
6.『ダーケストダンジョン』
7.『世界樹の迷宮X』
8.『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』
9.『ポケットモンスター Let’s Go!ピカチュウ(イーブイ)』
10.『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』
浅葉:おい、真似すんな(笑)
ニシゾノ:まあこうなるよね(笑)
2018年は、海外ゲームがスゴすぎた
――でも、かぶっているものは納得のセレクトですね。私も面白いと思った作品ばかりです。正直、『レッド・デッド・リデンプションⅡ』(以下『RDR2』)、『アサシンクリード オデッセイ』は、たぶん2人とも入れてくるだろうなと思ってました。発売日からしばらくの間、めちゃくちゃ騒がしくしてたゲームなので(笑)
プレイステーション4、Xbox One
浅葉:身も蓋もない話をすると、今回の2018年ベストとかいう企画もゲームレビューも、行灯記事じゃないと仮定した場合は、書いている人の好みを強く反映したものになるはずなんですよ。だから、読み物としてゆるく楽しむのがいいと思うんだよね。おれにとっての神ゲーが、誰かにとってのクソゲーであることも珍しいことではないわけだから。でも、『RDR2』は好みとか抜きにして「やっておいたほうがいいんじゃない」と思うほど凄味のあるタイトルだった。映像、サウンド、シナリオ、ボリューム、いろんな面で圧倒的すぎた。正直自分の好みじゃない要素も少しはあったんだけど、全体でみると些細なこと。こうだったらよかったのにと思うことよりも、驚かされる部分が多いというのは、素晴らしいことですよ。このゲームに異議ありって人は、今年どのゲームを推すんだろう。聞いてみたい。
ニシゾノ:最初、『RDR2』を始めたばっかりの頃は、ちょっとテンポ悪いかなとか言ってたりしたんだけど、それがやめる理由にはならなかったし、テンポにも慣れてくるんだよね。ちょっと時間のかかるアクションをやる頻度がそれほど多くなくて、普通に遊ぶ分にはあまり作業感なく進められる。そのうちに、「このひと手間あるのが渋い」とか言い始めてた(笑)おれもこのソフトは今年のベストだと思いますよ。後に追加されたオンラインモードとかも面白くて、ルール無用のギャングの世界を楽しめた。「こいつ、いきなり銃撃ってきやがった」みたいなオンラインも、良いものだなと思ったよ。
浅葉:メインストーリーを追いかけるだけでも面白いと思うんだけど、やっぱりこのゲームは思いついたことをいろいろ試すのが良いですね。こいつを撃ったらどうなるんだろうとか考えながら遊んでた。ゲームなんで、現実だとモラル的に許されないことがバンバンできるのも面白くて、ちゃんとその結果も用意されてたりするんよね。あとは、主人公の視点で写真を撮れるのなんかも良かったね。おれはギャング生活も良かったけど、後半はカメラマンとして生きていたような気がする。オープンワールドかつ、自由度の高いゲームだから、ストーリーで描かれる人物とずれた行動もとれるんだけど、それはゲームとしての魅力でもあると思うんだよね。このゲームの場合。
ニシゾノ:『アサシンクリード オデッセイ』は、海外ゲームに抵抗のある人の入門編にとても良いと思う。『RDR2』は自由度がものすごいゲームで、プレイヤーの閃いた遊び方に、ゲーム側が思わぬ形で応えてくれたりするんだけど、オープンワールドに慣れていない人は、どう楽しめばいいかわからないと感じるかもしれない。『アサシンクリード オデッセイ』は、プレイヤーにこう楽しむんですよという導線がしっかりあるから入りやすいのかなって。『アサクリ』を遊んで『RDR2』に行く、そういう流れもアリなんじゃないでしょうか。贅沢すぎる(笑)
プレイステーション4、Xbox One、ニンテンドーSwitch(クラウド版)
――海外の大型タイトルというと、浅葉さんは、『ゴッド・オブ・ウォー』 、『Marvel’s Spider-Man』も選んでいますね。
浅葉:『ゴッド・オブ・ウォー』は、グラフィックと演出に驚かされたなあ。映画見てるようなゲームだった。主人公のイメージは過去作から随分変わって、ちょっと落ち着いた雰囲気のゲームかなと思ったんだけど、ドラマティックな方向に話もバトルも振られていて最後まで楽しめた。『Marvel’s Spider-Man』は、スパイダーマンの移動やアクションを、広いフィールドの中で繰り出せるのが良いよね。映画の中のアクションを、自分の操作でやっているような感覚になるんだよね。開発のインソムニアックゲームズの傑作に『サンセットオーバードライブ』というXbox Oneで発売されたアクションゲームがあるんだけど、このゲームを遊んだときに、小気味よく斬新なアクションに驚いたんだよ。その驚きの延長線上に、『Marvel’s Spider-Man』のアクションもあるのかなと思っていたんだけど、想像を超えてた(笑)
ニシゾノ:『ゴッド・オブ・ウォー』も『Marvel’s Spider-Man』も、おれの選んだ10本に入ってないのが不安になってくるくらい傑作だなあ。『Marvel’s Spider-Man』は、映画を観たことある人に是非遊んでほしい。おれの知り合いの普段ゲームしない人に、ごり押しで本体ごと買わせたんだけど、相当気に入ったみたいだった。原作ファンも納得できるキャラクターゲームだし、ゲーム慣れしてない人にも優しい作品なんだよね。今年は海外の、S級タイトルの凄味を感じる一年だったなあ。おれ今、『Fallout76』にハマってて、凄いやってるんだよね。このゲームはもう、過去作遊んだ人は楽しんでくださいみたいなバランスのゲームで、バグなんかも目立ったから評価は半分に割れてるんだけど、このゲーム完成したらどうなっちゃうんだろうってくらい今の時点でも凄味がある。ここらへんの海外タイトルにスケールで並べそうな国産タイトルって、ちょっと思いつかない。世界を対象にしてるゲームだから、開発費とかも違うんだろうけど、遊ぶ側としては海外、すげえってのが正直な感想。スケールでいうと『モンスターハンター:ワールド』くらいじゃないのかな今年。狩りゲーって、いろいろなゲームが出てきてたけど、今回の『モンスターハンター:ワールド』は、違うステージまで一気に飛んで行ったね。他社がどういう風に追いかけるのか、それとも別路線に行くかは楽しみだね。
プレイステーション4
浅葉:『モンスターハンター』シリーズの戦闘って楽しいよね。みんなでやっても楽しいし、ソロでコツコツ上達してる感が味わえるのもいい。モンスターの動きがいいんだろうなあ。ほかの狩りゲーって、繰り返しやってるとかなり作業的になっちゃうんだけど、『モンハン』は、いろいろな武器を使いたくなるもんね。まあおれアップデート前は、無法な強さのヘヴィボウガンをパラパラ撃ってキャッキャしてたけど(笑)
ニシゾノ:凄いスピードで修正されて笑った。修正される前に乱獲するぞ!とかいって、久々に朝方までみんなでゲームして、寝るみたいなサイクルで遊んだよね。もう痕跡探しはしたくないけど、来年のアップデートには期待してる。あと、そもそも、国産のオープンワールドというのがレアなんだけど、個人的には『真・三國無双8』もチャレンジ精神にあふれてて好き。中国をオープンワールドにしようっていう発想がスゴイですよ。アップデートで改良もされているし、やる気を感じる。コーエーテクモゲームスからは、ところどころ最先端に食らいついていくハングリー精神を感じるんだよね。『仁王』とかもとても良かったし、この作品については、海外での評価も高い。次回作も頑張ってほしい。
浅葉:『ニーア オートマタ』とか『ファイナルファンタジーⅩⅤ』とかを作ってるスクウェア・エニックス、複数の海外に強いタイトルを持つカプコン、頑張ってるコエテクは、個人的に気になるし、新作でたらほぼ買ってるメーカーだねえ。あと、フロム・ソフトウェアとかもいいね。
――ニシゾノさんが選んだ『Detroit: Become Human』も話題作のひとつですよね。
プレイステーション4
ニシゾノ:プレイヤーの行動や選択でいろいろに未来が変わるアドベンチャーゲームなんだけど、その分岐の取り方がドラマティックだった。最初に遊んだときは、思うがままにプレイしたら、ちょっと後味の悪い結末になって、それから他のルートを見てみようと思っていろいろプレイスタイルを変えたんだけど、選択による変化に驚いたね。ここでこの行動をとると、こうなってしまうのかっていうのが大胆なんだよね。人間と感情を持って生まれたアンドロイドとの違いは何かというのがひとつのテーマなんだけど、なかなか考えさせられますよ。少なくとも僕らの生きてる間には生まれない悩みなのかなとも思うし、感情のあるアンドロイドが出てきたとしてもこうはドラマティックではないのかなと思うんで、リアリティが凄くあるというわけじゃないんだけど、感情の動きとかは今の時代にもしっくりくる。
浅葉:『Detroit: Become Human』、良かったよねえ。周回プレイがちょっと大変だったけど、それでも周回して他のルートを見たくなる凄味があった(笑)なんでおれ、このゲームリストに入れなかったんだろう。10本じゃ足りないよやっぱ(笑)
次ページでは、2018年の国内タイトルを語ります
goziline
様々なジャンルのゲームを大人気なく遊びます。
最新記事 by goziline (全て見る)
- 【インタビュー】8人対戦&6人同時プレイで遊べる『ファントムブレイカー:バトルグラウンド アルティメット』はどう進化した? - 2024年11月10日
- ノベルのゲーム化・コミック化100%を目指す「キマイラ文庫」が2025年にオープン予定!【蝉川夏哉さん、喜多山浪漫さんインタビュー】 - 2024年10月26日
- 【レビュー】『ロリポップチェーンソー RePOP』は素晴らしき「リミックス」版だ - 2024年10月23日