【Xbox Series X|Sでゲームする】これが格闘ゲーム新時代!?120FPSで『SAMURAI SPIRITS』シーズン3を遊んでみた

2021年3月16日に、Xbox Series X|S版の『SAMURAI SPIRITS』が発売されました。実際にはちょっと前からフライング気味に配信されていたことは忘れてください。

▲『SAMURAI SPIRITS』がシーズン3に突入!

Xbox Series X|S版の最大の特徴は120FPSという環境で対戦が楽しめること。従来の格闘ゲームの多くは60FPSであることを考えると、これはめちゃくちゃ大きな進化です。
しかも同タイミングで最新のアップデートであるシーズン3に対応し、新キャラクターであるチャムチャムも実装されました。このあとまだ3名の新キャラクターが控えており、そのうちの一人は『幕末浪漫第二幕 月華の剣士~月に咲く華、散りゆく花~』の高嶺響であることが発表されています。またシルエットではありますがもう1キャラクターはなんとアークシステムワークスの格闘ゲーム『ギルティギア』からのコラボ出演となるそうです。これは楽しみ!

▲現状発表されているシーズンパス3の追加キャラクターはチャムチャムと響。シルエットのうち1キャラはアークシステムワークスの『ギルティギア』から参戦するコラボキャラクターであることが発表されている。

令和の『SAMURAI SPIRITS』の魅力

まずは、初代『SAMURAI SPIRITS』と区別しやすいように、一部で『令サム』とか呼ばれていたりする本作の魅力をざっくりとご紹介します。
本作の醍醐味は、複雑化しつつある2D格闘ゲームの中でも、比較的操作が簡単で、駆け引きや読み合いに勝てばズバーンと大きなダメージを取れるところ。連続技もシンプルなものが多いうえに、”強斬り”と呼ばれる通常攻撃のダメージが極めて大きいので、格闘ゲームに不慣れな方も遊びやすい作品となっています。相手の攻撃を受けることで溜まる怒りゲージが満タンになると、怒り状態に突入。その状態で大技をヒットさせると4割から5割の体力を一瞬にして奪えます。爽快!

△武器を使った攻撃のダメージが極めて高いのがSAMURAI SPIRITSの特徴。

攻撃のダメージが大きい作品というと、大味な試合になるのではと思う方がいるかもしれませんがそこは心配無用です。本作の威力の高い攻撃というのはそれなりのリスクが設定されているものが多く、大ダメージを狙うためには、威力の低い弱斬りや蹴りなどの細かい動きをうまく使う必要があるのです。また、中段・下段攻撃を激しく使い分けてガードを揺さぶるというタイプのゲームではないため、相手の技を食らわずにこちらの攻撃を当てるという立ち回り力が問われる作りになっています。一部ズルのできるキャラクターもいますが、近年の2D格闘ゲームの中ではマイルドな方でしょう。

『SAMURAI SPIRITS』シーズン3で対戦模様が変化

2021年3月から『SAMURAI SPIRITS』はシーズン3に突入。システム面にテコ入れが入り、キャラクターの性能も変化しました。キャラクターの性能変化は基本的に、強すぎたキャラクターをやや下方に、弱いとされているキャラクターを微強化するという形になっています。調整リストだけをみると大きな変化はないように見えますが、一部キャラクターは戦術の幅が大きく広がっていて、現時点ではかなり楽しそうな調整になっています。

△キャラクターの性能調整とシステムの変更で対戦シーンも変化しそうな予感。

システム面の変化では”ガードクラッシュ”の追加が大きな目玉。これは攻撃をガードさせることで相手のガード耐久値が減少していき、残りわずかになると体が赤色に発光します。そこに立ち強斬りを当てるとガードがパリ―ンと割れて、この相手のガードクラッシュを発生させた強斬りにキャンセルがかかるというシステムです。アップデート直後の現状では、一部キャラクターのジャンプ強斬りがガードクラッシュ性能を有していたり、ガードクラッシュ直後の強斬りにもキャンセル判定が付与されるなどROCKな現象も確認されていますが、これらもアップデートで直るはず。直るよね?

△ガードクラッシュ寸前になると、相手の体の周囲が赤く発光します。

△ここに立ち強斬りをガードさせると、相手のガードがパリーンとクラッシュします。このガードクラッシュを発生させた強斬りには必殺技でキャンセルをかけられるので、大ダメージを与えるチャンス!

このガードクラッシュの追加は試合中の駆け引きにも大きな変化をもたらしています。中下段の崩しが軸になりにくい本作では、ガードがシンプルかつ強力な防御手段だったのですが、シーズン3からはガードばかりしているとパリ―ンといってしまうので、ガードにばかり頼ってはいられません。ちなみにガードクラッシュのリターンはめちゃくちゃ大きく、多くのキャラクターはガードクラッシュのあとに秘奥義が間に合って7割ほど体力が吹き飛びます。

武器飛ばしで相手の武器を飛ばし、それをダッシュなどで画面スクロールして拾えなくするという戦術への対抗策が増えたのも大きな変化でしょう。シーズン3からは、画面外に出てしまった武器を、画面端で拾えるようになりました。この変更により、武器飛ばしを食らった際にも逆転のチャンスを得やすくなりました。

120FPSマジパねえっす

Xbox Series X|Sならではの体験”120FPS”をプレイしてみましたが、こちらは新時代を感じます。心なしかキャラクターたちがヌルヌル動きます。これから負けた大会とかで負けた言い訳として「いやー”いつもの”120FPS環境なら対空出てたんですけどねえ」とか言いだしかねない勢いですごいです。

▲心なしかヌルヌル動く気がしますが、記事ではそれをお伝えするのが難しいです。

すごいすごいすごすぎる。と軽薄な言葉を並べてみたのですが、実際のところは120FPS環境が主流になるにはまだしばらく時間がかかりそうです。まず、Xbox Series X|Sを最高の設定である4K120FPSで出力する際、HDMI2.1での接続が必要になるのですが、この規格に対応しているモニターというのがほぼありません。筆者はLGの4Kテレビ”OLED CX”で環境を作りましたが、こちらは一番小さいサイズでも48インチ。一気にいろいろな画面情報を見たい格闘ゲームのプレイに適しているとは言えません。そのうえHDMI2.1の出力信号に対する分配器やキャプチャーボードもまだ発売されておらず、この作品がeスポーツの現場に登場する可能性も低いでしょう。そんな理由もあり、いかに美麗な画像とはいえ今のところ個人的に楽しむレベルに落ち着きそうです。

4Kはひとまず置いておいて120FPSで遊ぶことを優先する場合はHDMI2.1モニターは必要ありませんが、このケースでも現状対応しているハードはXbox Series X|Sのみ。そしてXbox Series X|S版は他のプラットフォームだけでなく、Xbox One版とのオンライン対戦にも対応していません。つまりこの場合でもXbox Series X|Sユーザー同士で対戦するしかないのです。

一応本作はスマートデリバリーに対応しており、ダウンロード版を買えばXbox Series X|S、Xbox Oneの両方で遊べます。縦マルチでのオンラインプレイはできませんが、相手によってプラットフォームを切り替えてプレイするという手はあります。

対戦相手が絞られるというのは格闘ゲームにおいては大きな弱点となりますし、これから『SAMURAI SPIRITS』を始めたいという方には、対戦相手の多いプラットフォームをお勧めします。しかし、SNKが他のプラットフォームとの互換性を切り捨ててまで挑んだ120FPSは、格闘ゲームファンであれば一度は触れてほしい華やかなプレイ体験になっています。しばらく時間が経ったときに、「サムスピが格闘ゲームの進化のきっかけになった」と言われるか、「そういえばサムスピって120FPS対応したことあったよね。無茶しやがって」と言われるか現時点ではわかりませんが、いま目撃しておくべきタイトルのひとつでしょう。リアルイベントや大会などでXbox Series X|S版『SAMURAI SPIRITS』が活用されるのを期待しています!

また、Xbox Series X|Sをお持ちの方はぜひ、この環境を楽しんでみてください。格闘ゲームの中でもかなり遊びやすいタイトルなので、オンライン対戦できる友人がいれば爽快な斬り合いを楽しめるはず!

以下はXbox Series X|S版の『SAMURAI SPIRITS』を4K30FPSで録画したものです。ロード時間が知りたい場合などに活用してください。

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様々なジャンルのゲームを大人気なく遊びます。

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