今回の記事では、大阪・「日本橋アテナ」で行われた「共闘性アルブラ杯」の予選リポートをお届けする。
日本橋アテナでの予選は、ダブルエリミネーション形式で行われた。このルールでは、勝者が勝ち上がっていくウィナーズトーナメントの1位と、ウィーナーズトーナメントで敗北してしまったプレイヤーが揃うルーザーズトーナメントの1位が決勝で激突する形となる。今回の共闘性アルブラ杯では、1位、2位が予選通過チームとなるため、ウィナーズトーナメントの勝者とルーザーズトーナメントの勝者が決まった時点で、大会通過チームが確定する。
いわゆる一発勝負のトーナメントとは勝ち抜け方が異なるため、大会前のトーナメント抽選から、会場に緊張が満ちていた。
大会開始前から最も注目を集めていたのは、予選通過前ながら「最強チーム」として名高い「中伝」チーム。「アルカナカップ」の優勝者である宮本明選手と(居合アーサー)、同大会ベスト3のオワッツ選手(盗賊アーサー)のタッグということもあり、このチームとの直接対決を警戒するプレイヤーも多かったようだ。
一回戦ではこの「中伝」チームと、第一回全国大会優勝者のジャッシー選手(リース)のソロチームである「アルブラ星人」が激突。一度負けると終わりという厳しい状況ながら、ジャッシー選手は丁寧な立ち回りを披露し、会場を驚かせていた。しかし、勝負は試合中盤から、オワッツ選手のペースへと変化。リースの猛攻をいなすような形で動き、快調なスタートダッシュを見せていた。
Bブロックでは、強豪ビスクラ使いの夢守選手、第一回全国大会・血聖大戦2018の出場者であるツジイソス選手(リース)のチーム「そうだ京都へ行こう-1」が安定感のある試合運びで勝ちを積み上げていった。夢守選手、ツジイソス選手ともに、難しい状況からの「倒しきり」を意識したコンボを随所で見せながら、トーナメントを快調に勝ち上がっていった。
「そうだ京都へ行こう-1」vs「リターン オブ カラテ」試合動画(日本橋アテナ配信)
ウイナーズの決勝戦は、「中伝」チームと「そうだ京都へ行こう-1」チームの組み合わせとなった。先鋒戦のオワッツ選手(盗賊アーサー)vs夢守選手(ビスクラ)の試合では、お互いに体力を奪い合うダメージレースとなったが、勝負どころでオワッツ選手がしゃがみAや立ちAをねじ込み勝利を収めた。続く宮本明選手(居合アーサー)とツジイソス選手(リース)の試合では、居合アーサーの地上の固めを、持ち味であるガードの固さでツジイソス選手がしのぎつつ、要所の対空迎撃からダメージを与えていくという流れで勝ち星を取り返した。
「中伝」vs「そうだ京都へ行こう-1」試合動画(日本橋アテナ配信)
オワッツ選手(盗賊アーサー)vsツジイソス選手(リース)の試合は、ガードの固さに定評のあるプレイヤー同士の試合ということもあり、じりじりとした展開となった。1ラウンド目はタイムアップ寸前でリードを奪ったツジイソス選手が空対空で勝利。そして次のラウンドでは、再びタイムアップがチラつく時間まで試合が進み、リードを奪ったツジイソス選手をオワッツ選手が追いかける形に。システムを熟知した二人のかけひきは、まさに「神試合」。タイムカウントを止めるために発動した因子解放からの猛攻を、ツジイソス選手が温存しておいた覚醒でしのぎ切り、ウィナーズトーナメント優勝を決めた。
ウィナーズトーナメント優勝の「そうだ京都へ行こう-1」チームは、この時点で予選通過が確定。もう1枠を争うルーザーズトーナメントは、「中伝」チームが勝ち上がった。予選通過は決定したとはいえ、「大会の優勝チーム」を決める戦いとして、再び「そうだ京都へ行こう-1」vs「中伝」の試合が行われた。
グランドファイナル「中伝」vs「そうだ京都へ行こう-1」(日本橋アテナ配信)
2回目の対決となるこの試合では、夢守選手が、勝負どころでの空中投げなどから大ダメージコンボにつなぐなど、ビスクラの強みを見せつけるような形でオワッツ選手(盗賊アーサー)を撃破。続くツジイソス選手も、宮本明選手のラッシュを固いガードで凌ぎきり、得意の対空を軸にした立ち回りで勝利を収めた。
ーー予選通過おめでとうございます。今日の大会の感想を聞かせてください。
夢守 選手:嬉しいですね。ただ思っていた展開とはちょっと違っていて、ツジイがめちゃくちゃ強かったですね。大会前は、居合アーサーに当たったときだけは負けるから、あとはよろしくなみたいな会話もしていたんですよ。本当、正直期待していなかったんです(笑)
ツジイソス 選手:一回戦は、試合の最後のほうまでいいようにやられていたので、そこを切り抜けたところでエンジンがかかりました。そこからの試合は、普段の練習の成果を出せた場面が多かったですね。
夢守 選手:自分は、大会中、「運がよかった」って何回か言っていたと思います(笑)
ツジイソス 選手:言ってたね(笑)でも、運が良いシーンというのも確かにたくさんありました。
ーー中伝チームとの闘いはいかがでしょう。
ツジイソス 選手:リース、盗賊アーサーの組み合わせは、逃げ気味にやられると厳しい試合展開になりがちなのですが、今回は前に出てきたところを叩くような流れを作れたので良かったですね。ベイリンを使われると厳しいので、こちらもベイリンで対抗する形をとっているのですが、それがうまくハマったのも良かったです。
ーーチームメイトの強みや、いいところについてお聞かせください。
夢守 選手:いっぱいあるやろ(笑)
ツジイソス 選手:いっぱいありますね(笑)一番は、知識量ですね、いろいろなことを試して、自分一人のプレイでは気づかないことも教えてくれるんです。そのおかげで勝てた試合も、今回はありましたね。相手を倒しきるコンボがとっさにでてきたのは、チームメイトのおかげだと思います。
夢守 選手:普段の対戦を見ていても、なんでその行動をとったのかという話や、ゲージの使い方という話をよくするんです。コンボをミスしてしまったとして、余ったゲージをどうするかというような戦術の話もしました。ツジイはプレイヤー性能がめちゃくちゃ高いのに、自分が提案したことを試そうとしてくれるんですよ。プレイヤー性能が高いだけじゃなく、かたくなじゃないところがツジイの凄いところだと思います。
ーー決勝大会の意気込みを聞かせてください。
夢守 選手:『メルティブラッド』を遊んでいた頃から知っているツジイと決勝大会に出られるので、良い試合をしたいですね。あとは、運も助けてくれればなと思います(笑)
ツジイソス 選手:決勝大会まではまだ時間もあるので、より練習して、よい結果を出したいです。
――予選通過、おめでとうございます。今日の大会の感想をお聞かせください。
オワッツ 選手:準優勝という形ですが、ひとまず全国大会に出られることが決まって嬉しいです。今日は相方に頼る気満々だったのですが、自分がちょっと頑張りすぎましたね(笑)
宮本明 選手:僕、全敗ですよね(笑)本当にすみませんでした。ミニッツさんには頭が上がらないですね。決勝では役に立てるように、これから練習しておきます。
――「中伝」チームは、優勝候補の一角と予選前から言われていましたが、チームの強みについて聞かせてください。
オワッツ 選手:盗賊アーサーと居合アーサーで、いろいろな組み合わせに対抗できることですね。ちょっと苦手な組み合わせも、オーダー次第で対応できるのが強みだと思います。
宮本明 選手:キャラクターもプレイヤーも、強いのが強みですかね(笑)最強の相方だと思っています。ミニッツさんも、そう思ってくれてますよね?(笑)
オワッツ 選手:いや最強っすね、今日本当強かった(笑)
宮本明 選手:0勝4敗ですみません(笑)
――決勝大会への意気込みを聞かせてください。
オワッツ 選手:何はともあれ予選を突破できたので、決勝大会も頑張ります。SATさんと、レイさんのチームと戦いたいですね。できれば決勝で。一緒にお話ししたときに「次は決勝で会おう」って話したんです。
宮本明 選手:アルカナカップでは良い結果を残せたので、この大会も続けて勝ちたいですね。とはいえ、今日は自分が弱いなと思うところがたくさん出てしまったので、決勝大会までにもっと強くなれるよう練習します。
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様々なジャンルのゲームを大人気なく遊びます。
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