【格ゲースラング】今夜知りたい2D格ゲー用語集 『スト6』対応版【今夜勝ちたい】

「ストリートファイター6の発売をきっかけに、格ゲーを始めたい」という方もおられるのではないでしょうか。

今回の記事では、意味不明複雑怪奇、一部はあまりにもテキトーすぎるだろと評判の格ゲー用語をご紹介します。格闘ゲームをプレイするうえで、こうした用語をひとつひとつ覚える必要はありませんが、歴戦のオタクたちがインターネットに放つ攻略などにはこうした用語が空気のように含まれているのもまた事実。読み流してなんとなく雰囲気を掴んでいただけると幸いです。

なお、現在のeスポーツの風紀、コンプライアンス的に一部アウトそうな言葉もあるので、eスポーツ選手を目指す方は自己責任で使用してください。

△本記事の画面写真は、『ストリートファイターⅥ』のβテスト、体験版で撮影したものです。

「あ」行の格ゲー用語

アーマー:相手の攻撃を受け止める判定、もしくは相手の攻撃を受け止めつつ繰り出せる技を指す。重量級のキャラクターが所持することが多く、攻撃に一発のみ耐えられるものをスーパーアーマー、多段攻撃にも耐えられるものをウルトラアーマーとかハイパーアーマーとか言うことがある。(4/22追加修正。ウルトラアーマー派はかなり少数であることがわかりました……)

相打ち:技の発生が同時にぶつかった場合に、両者ともにダメージを受ける現象。ゲームによっては後述する”相殺”となるケースもある。ストリートファイターVでは同時に攻撃判定が出た場合、強>中>弱とボタンの強い方が打ち勝つシステムとなっていたが、ストリートファイターVIではどのボタンでも相打ちになるように変更されている。

足払い(あしばらい):ヒット時に相手をダウンさせる、下段の蹴り通常技を指す場合が多い。『ストリートファイター』シリーズでは、多くのキャラクターのしゃがみ強Kがこれに該当する。

▲ダウンを奪える下段の蹴り攻撃を「足払い」と呼ぶことが多い。スト6の足払いは、リーチ長く、ヒット時にダウンを奪えるが、ガードされると反撃を受けることも。

当身、当て身(あてみ):相手の攻撃を受け止め、反撃する技。相手が攻撃を出していないと成立しないため、様子見されると隙を生じる技が多い。当身技、当て身技などと表記されることも。

暴れ(あばれ):自らが不利な状況にも関わらず、しゃがみ弱Pなど発生の早い技を出して相手の次の行動に抵抗すること。初心者同士の戦いでは強力な武器となる行動だが、上級者同士の戦いでも結局暴れが勝負を決めたりするので侮れない。密度の薄い連係などに対して狙われるが、読まれると「暴れつぶし」と呼ばれる連係で手痛いしっぺ返しをくらう。「ガードを多用しない相手には、暴れつぶしが有効だ」

荒らし(あらし): 試合展開を「荒らす」こと。ハイリスクハイリターンな行動を繰り返すことを指す場合が多い。主に、火力のあるキャラクターを使うプレイヤーが得意とする戦術。また、普段は勝てないプレイヤーに大会での一発勝負で勝ちを狙う際に、荒らしを決行するプレイヤーは多い。荒らしで勝った場合は「荒らしきった」と自分を肯定していこう。

安全飛び(あんぜんとび):「詐欺飛び」と呼ばれるテクニックが、eスポーツ的社会規範により丸められた表現。相手をダウンさせた後、相手のリバーサル無敵技をガードできるようにジャンプ攻撃を仕掛けるオタクテクニック。詳細は詐欺飛びの項目を参照。

暗転(あんてん):近年の2D格闘ゲームの超必殺技は、画面を暗転させる演出が入るものが多い。この演出を暗転と呼ぶ。

暗転返し(あんてんがえし):超必殺技などの「暗転」演出を確認してから、無敵技を素早く入力し、カウンターを狙うテクニックを「暗転返し」と呼ぶことも。このテクニックを使えば、無敵時間のある暗転技に対しても、後出しの無敵技で勝てることが多いので、対戦においては極めて有効なテクニックのひとつ。ただし、かなり難度が高く、スマートに決めてもオタク扱いされる可能性が高い。

EX、EX必殺技(いーえっくす、いーえっくすひっさつわざ):カプコンの格闘ゲームでしばしば見られる強化版必殺技のこと。『ストリートファイターⅢ』以降は体が黄色く光る演出の強化版必殺技が多い。『スト6』では、ドライブゲージを使うことで、この強化必殺技を繰り出せるが、名称は「オーバードライブ」と変更されている。しかし、名称が変わったことに気づかない格闘ゲーマーも多そうなので、「黄色く光ったら全部EX技のままでええやろ」という流れになりそうな気もする。ゴジラインではOD技という表記で記事を制作して参ります。

入れ込み(いれこみ):技の後に、次の行動までセットで入力しておくこと。しゃがみ中Kからキャンセル必殺技などは、しゃがみ中Kのヒットを確認して行わない場合、必殺技部分が「入れ込み」となる。入れ込む際の技はガードされた時に隙が小さいものを選択する場合が多いが、今夜勝ちたすぎるプレイヤーは場合はガードされたら死ぬが、当たれば相手が死ぬ技を入れ込んでいくこともある。クリティカルアーツを入れ込んでくるやつはかなりの危険人物。

△スト6ではドライブダッシュの入れ込みがお手軽かつ強力。ヒット時は連続技に、ガード時も攻めを継続できる。

入れっぱ(いれっぱ):一方向に方向キーを入れっぱなしにしておくこと。主に2D格闘ゲームでは、ジャンプを入れっぱなしにしておくことを指す。打撃と投げの二択が苛烈な作品において、打撃が空中くらいになりやすく、投げをジャンプで回避できる状況では、「ジャンプ入れっぱ」が意外と有効。類義語に「立ちっぱ」、「しゃがみっぱ」なども存在する。

浮かせ技(うかせわざ):ヒットした相手を空中へと浮かせる技のこと。ここから空中に浮かせた相手に追撃を加えることを、空中連続技、空中コンボと呼ぶ。上級者の繰り出す空中連続技は、見栄えがよく、ダメージも高いものが多い。

埋め、埋める(うめ):相手をダウンさせた後、相手が起き上がる瞬間にしっかりと攻撃を繰り出しておくこと。しっかりと技を埋めることができれば、相手が起きあがりに投げや通常技を出していた場合にも打ち勝てる。ストリートファイターⅤなど、近年の格闘ゲームでは、特に重要な戦術となっている。「重ね」、「重ねる」とほぼ同義。

永久(えいきゅう)、永久コンボ: 特定の連続技の流れが何度も繰り返して繋がること。「無限コンボ」や「永久パターン(永パ)」などと呼ばれることも。見た目がよろしくないものが多いが、一度決まればKOできてしまうため、とても恐ろしいテクニック。オンラインによるアップデートが可能になった最近の格闘ゲームでは、見つかって数日で消されてしまうことが多いので、練習しても徒労に終わることが多い。

SA(えすえー):スーパーアーツの略。『スト6』では、スーパーアーツゲージを使用して、LV1からLV3までのスーパーアーツを繰り出せる。体力が25%以下の状態で繰り出すスーパーアーツは「クリティカルアーツ(CA)」と名称変更されるが、格闘ゲーマーはこまけえことはいいんだよ派も多く、SAとかCAとか気ままに呼ばれそうな予感。

F式(えふしき):ジャンプ攻撃や中段攻撃を立ちガードさせた後に、昇りジャンプ攻撃を素早く繰り出し、中段攻撃を仕掛ける連係を指す。立ちからしゃがに切り替わる際、姿勢がすぐ低くならないゲームでは、通常はしゃがみガード状態にヒットしない昇りジャンプ攻撃を中段攻撃として用いることができる。(最近のゲームでは、昇りジャンプ攻撃がしゃがみガード可能になっているゲームもある。)

FB(エフビー):Fireballの略。海外のスラングで、主に飛び道具をこう呼称する。(『GUILTY GEAR XX Λ CORE』のフォースブレイクというシステムもFBと表記したりする)

遠距離(えんきょり):相手と距離が離れた状態を指す。また、相手との距離によって自動で通常技が切り替わるゲームでは、近距離強K、遠距離強Kといった表現が使われることも。

置き(おき):通常技や必殺技を先に出しておき、相手の行動を制限すること。置きに使う技は、空振り時の隙が少なく、攻撃判定が強力な技を選ぶのがセオリー。「地上戦では置きの立ち中Kが強力」

起き攻め(おきぜめ、おきせめ): ダウンした相手の起き上がりを攻めること。圧倒的に有利な状況から繰り出されるため、起き上がる側は極めて厳しい状況になる。起き攻めでガードを揺さぶり、連続技に持ち込むのは格闘ゲームの基本的な勝利パターンのひとつである。

「か」行の格ゲー用語

開幕(かいまく):ラウンドが始まってすぐの状況を開幕という。開幕の距離は近距離からわずかに離れた距離で始まるケースが多く、リーチの長い通常技を出しておくのが一般的だが、それに対して開幕前ジャンプや下がりによる様子見など、格闘ゲームで最も読み合いの熱いポイントでもある。開幕を制するものは試合を制する、と言っていいほど開幕行動が大事なゲームも多い。

▲スト6の開幕距離は通常技が届かない間合いから始まるので飛び道具や前ジャンプ、パリィダッシュなどに意識を割り振って開幕の読み合いをしていくのが良さげです。

カウンター(かうんたー):ゲームによって「○○カウンター」などの名称やカウンターが発生する状況は異なるが、相手の技のでかかりを潰した際や、無敵技などをガードした後に反撃を叩き込んだ場合、カウンターが発生するケースが多い。この「カウンター」をヒットエフェクトやシステムアナウンスなどで素早く確認し、カウンター時限定の連続技を決める「カウンター確認」というテクニックもある。

確定(かくてい):相手の技の隙に、攻撃をヒットさせることを指す。確定反撃確反とも言われる。この技をガードしたらこの技で確反がとれる等、確定反撃ポイントを覚えることでダメージを与えるチャンスが増えるだけではなく、相手の行動を大幅に制限することができる。後述する「フレーム」の概念を理解していれば、確定を探しやすくなる。

重ね(かさね) :相手をダウンさせた後、相手が起き上がる瞬間にしっかりと攻撃を繰り出しておくこと。しっかりと技を埋めることができれば、相手が起きあがりに通常技を出していた場合に打ち勝てる。「埋め」、「埋める」とほぼ同義だが、重ねるの場合は、飛び道具系の必殺技などで使われることも多い。また、起き上がりに重ねる場合意外でも、相手のジャンプの着地に「重ねる」などという使い方もある。

被せ(被せ)、かぶせ:相手のキャラクターに対して相性の良いキャラクターで闘うこと。大会のチーム戦ではこの「被せ」あいが勝敗に大きく関わってくる。また、ジャンプ攻撃を多用して、ごり押し気味に攻める戦術も「かぶせ」と呼ばれることがある。「相手のキャラ対空弱いから、上からかぶせていこ」などといった形で使われる。

壁(かべ):3D格闘ゲームでは、リング際に壁があるゲームが多い。相手をのけぞらせ、壁に接触させることで相手のやられ時間が変化するゲームでは、壁を使ったコンボで大ダメージを狙える。「壁コンボ、壁コン」などと呼ばれることも。2D格闘ゲームでは、画面端に壁があるゲームは少ないが、ヒット時に相手を画面端に貼り付ける技、ヒット時に画面端まで相手を吹き飛ばした後、逆方向にバウンドさせる技などが存在する(壁バウンド技)。

紙(かみ):防御力の低いキャラに使われるスラング。「紙装甲」、「紙体力」という形で使われることも。ストリートファイターシリーズでは、豪鬼さんがよく紙装甲の高性能キャラクターとして現れる。「豪鬼強キャラじゃね?」とか言われたら、「いやー紙装甲だからなあ。辛いわー」と逃げるのが定石。

画面端(がめんはし):ステージの端を指す。相手を画面端に追い込んだ際に大ダメージコンボや、強力な攻めを仕掛けられるものが多い。

空ジャンプ(からじゃんぷ):ジャンプ後、技を出さずに着地すること。ジャンプ攻撃を出すと見せかけて、相手の立ちガードを誘い下段攻撃で攻めることを「空かし下段」と呼ぶ。またその他にも空ジャンプからコマンド投げを決めるという重量級ならではの戦術を「空ジャンプ投げ」などと呼ぶ。

火力(かりょく):攻撃力やダメージを、「火力」というスラングで表現する。高火力キャラ、高火力コンボ、火力がない、といった形で用いられる。

ガード:相手の攻撃を防ぐ行動。ボタンによるガードや相手と逆方向にレバーを入れることでガードが成立する。格闘ゲームには主に立ちガードとしゃがみガードの2種類のガード方法に加えて、空中ガードが存在するタイトルも多い。

ガーキャン:ガード状態をキャンセルして技を繰り出す「ガードキャンセル」システムを略したスラング。『ストV』のVリバーサルや『スト6』のドライブリバーサルもガーキャンの一種で、守りの要として重要なシステムとなっている。

ガー不(がーふ):ガード不能の略。ガード不能技を、ガー不技と呼ぶことも。

ガン :「徹底した」という意味を持つ用語。激しい攻めを仕掛けるガン攻め(ガンぜめ)、ひたすら待ち続ける「ガン待ち」(ガンまち)、下がる行動しか取らない「ガン逃げ」などが有名。ガードに徹することを、「ガンガード」とも言い、タイムアップ寸前でこの光景がよく見られる。「体力低いからガン攻めすれば勝てる」、「もう残り時間少ないからガンガードでいけ」

儀式(ぎしき):相手をダウンさせたあとなどに、技を空振りして狙った硬直を作り出すこと。「フレーム消費」とも呼ばれ、詐欺飛びや詐欺重ねなどのオタク起き攻めを仕掛ける際に使われる。オタクが謎の技空振り儀式をしてから起き攻めしてきた場合、だいたい詐欺飛びとかガード困難連係なので気を付けよう。

軌道変化、軌道変更(きどうへんか):ジャンプの軌道を変えられる技は、対空迎撃が難しい。こうした技を軌道変化技、軌道変更技と呼ぶことも。

▲軌道変更を持つキャラクターは、上方向から攻めやすい。

キャンセル:攻撃などの行動の動作途中から、動作の終わり際のモーションを省略して次の行動へ繋げるテクニックのこと。通常攻撃から必殺技へ繋ぐ場合は、多くの場合はこのキャンセルを使って繋げていく。「中足波動」もキャンセルを使っており、中足の戻り動作をキャンセルして波動拳へと繋ぐことで連続ヒットするようになる。攻略記事などでは「c」と略して表記される事が多い。

近距離(きんきょり):相手と近づいた状態を指す。基本的には、ほとんどの通常技が届くような間合いを指す。相手との距離によって自動で通常技が切り替わるゲームでは、近距離強K、遠距離強Kといった表現が使われることも。

空中コンボ、空コン(くうちゅうこんぼ、くうこん):相手を空中に浮かせてから追撃をかけるタイプのコンボ。地上の相手に「浮かせ技」をヒットさせた後に、空中コンボに持ち込むことが多い。

崩し(くずし):相手のガードを揺さぶること。たとえば、しゃがみガード可能な通常技だけで攻めた場合、しゃがみガードに徹する相手を「崩せない」ため、しゃがみガード不能の中段攻撃や投げで「崩し」にかかる。「崩し能力の高いキャラ」、「このキャラは崩しがない」といった使い方をする。主な崩しには、しゃがみガード不能の中段攻撃、ガードされない投げ、ガード方向を惑わせるめくりなどがある。

▲しゃがみガード不能攻撃を持つキャラクターは、崩しを仕掛けやすい。

くらう、食らう、喰らう(くらう):攻撃が当たってダメージを受けていること、のけぞること。「攻撃をくらった」

くらい判定(くらいはんてい):キャラクターが攻撃を受けてしまう範囲のこと。格闘ゲームのくらい判定は、体格によって変化する場合が多い。「くらい判定が小さい」、「くらい判定が薄い」は、格闘ゲームにおいては密かに重要な強さの一つ。

グラップ(ぐらっぷ)
:投げ抜けの存在するゲームにおいて、「投げ抜け」を現すスラング。『ストリートファイターⅢ』シリーズにおいて、投げ抜けに「グラップディフェンス」というシステム名がついていたことから、「グラップ」という略称が流行した。格闘ゲームによっては、グラップ(投げ抜け)と他の行動を合わせて入力するテクニックが存在し、しゃがみグラップ、しゃがグラ、ジャンプグラップ、ジャングラなどが有名。

ケズり(けずり) :2D格闘ゲームでは、必殺技をガードさせた際に生じる若干のダメージを「ケズりダメージ」と呼ぶ。3D格闘ゲームでは、残り体力の少ない相手の体力をリスクの低い攻撃で細かく減らしていく戦術のことをことを「ケズり」と呼ぶこともある。

下段(げだん):しゃがみガードでのみ防げる攻撃を指す。しゃがみ弱キック、しゃがみ中キック、しゃがみ強キックなどは基本下段であることが多い。

けん制技(けんせいわざ):言葉通り、相手の動きを封じ込める目的で使う技のこと。ローリスクで、攻撃範囲の広い技を指すことが多い。攻撃がギリギリ届くが届かないかの間合いで、相手が前に出ようとするところを押し返すように牽制技を出すことが多い。

原人狩り(げんじんがり):打撃と投げの二択が攻めの軸になるゲームで、投げ抜けを読んで、垂直ジャンプ攻撃を狙うこと。『ストリートファイターⅣ』においては、しゃがみ状態で通常技を出しつつ投げ抜けを仕込む「しゃがみグラップ」が強力だったため、「ストリートファイターⅤ」の稼働初期にこの投げ抜け方法を手癖にするプレイヤーが多く、新作に順応できないプレイヤーを煽るようなスラングとして用いられていた。「ストリートファイターⅥ」でも、投げ抜けを読んで垂直ジャンプ攻撃を叩きこむシーンは多い。健全化が進むeスポーツ界においてはもはや許されそうにない言葉だが、意外とプロシーンなどでも聞こえてくるスラング。

硬直(こうちょく):技を繰り出した後に生じる隙を指す。硬直が少ない技ほど、リスクが小さい傾向にある。スト6では硬直に攻撃を受けると「パニッシュカウンター」となってしまい大ダメージを受けるので注意が必要。

硬直差(こうちょくさ):相手に攻撃をガードさせた側には技の硬直、ガードした側にはガード硬直が発生する。この技の硬直とガード硬直の差を、「硬直差」と呼ぶことがある。「この技はガードさせても、硬直差で有利」など。

小足(こあし)、コア:しゃがみ弱キックを指すスラング。しゃがみ中キックは中足(ちゅうあし)、しゃがみ強キックは大足(だいあし)と呼ばれることも。

コパン、コパ:弱Pを指すスラング。立ち、しゃがみどちらにも使われるのでたまに空気や文脈で判断することを求められる。しゃがみ弱K→しゃがみ弱Pのつなぎを、「コアコパ」とか言ったりする。

「さ」行の格ゲー用語

最速(さいそく):動き出せるタイミングになった瞬間、技を繰り出すこと。「最速暴れ」、「このコンボの繋ぎは最速でOK」などで使う。

最大(さいだい)、最大コンボ(さいだいこんぼ):その状況下における最大ダメージを叩き出せるコンボ、連続技のことを指す。特定状況下の最大ダメージを叩き出すのは実はとても難しいので、すげえ減ってればとりあえず「最大!」とか言っておけば雰囲気が出る。

最低保証ダメージ(さいていほしょうだめーじ)、最低保証:スーパーコンボやクリティカルアーツに設定されている最低ダメージのこと。後述する補正に関係なく一定のダメージを保証してくれるため、「最低保障ダメージの高い技」を連続技の締めに使うことで効率よくダメージを稼げる。

~先(さき):3先(さんさき)、5先(ごさき)、10先(じゅっさき)などを定めて行う試合形式のこと。3先であれば3試合先取、10先であれば10先取したほうが勝ちとなる。海外ではFT3、FT10と表記されることも。FTは、First To の略。

詐欺飛び(さぎとび):相手をダウンさせた後、相手のリバーサル無敵技をガードできるようにジャンプ攻撃を仕掛けるオタクテクニック。詐欺と略されることも。発生5フレームの無敵技を詐欺飛びする場合は、5フレ詐欺、4フレームの無敵技を詐欺飛びする場合は4フレ詐欺などと呼ばれる。eスポーツ社会で詐欺詐欺言っていると危険なので、最近は「安全飛び」とも言われる。地上の技を起き上がりに重ねつつ、無敵技をガードするテクニックは詐欺重ね(さぎがさね)、安全重ね(あんぜんがさね)と呼ばれることも。

差し合い(さしあい):地上で技を打ち合う様や地上での技の駆け引きを指す。格闘ゲームの醍醐味、基礎みたいな雰囲気で語られたりするが、「差し合い」をきっちりやれるのはかなりのオタク。まずは強そうな技を振り回すことから覚えよう。

差し返し(さしかえし):相手の牽制技などの攻撃が空振りしたところに、こちらの攻撃を当てるテクニックのこと。猶予が短く難しいため上級者向けのテクニックとなる。

サマー(コマンド):ガイルのサマーソルトキックコマンドの2ため8を指す。下要素をためて上要素で成立するため1ため7や3ため9でも出すことができる。

CA(シーエー):『ストリートファイターⅤ』や『ストリートファイターⅥ』でいうクリティカルアーツの略称。なお、『ストリートファイターⅥ』のクリティカルアーツは、体力25%以下でLV3スーパーアーツを繰り出した時に発生する、ヒット時演出変化を伴う技となっている。

▲とにかくド派手なクリティカルアーツ。スト6でもたびたび見ることになりそうだ。

仕込み(しこみ):特定の状況下でのみ技が発動するように仕込んでおくこと。ヒットかガード時のみキャンセル可能な技を相手に当たらない間合いで繰り出す際、必殺技入力までこなしておくことで、相手に触れた場合のみ発動する「仕込み」などが一般的。

持続(じぞく):技の攻撃判定が出ている時間を指す。「持続の長い技は起き攻めに使いやすい」

持続あて(じぞくあて):攻撃判定の後半部分をヒットさせるテクニック。こうすることで、ヒット時やガード時に、有利フレームを得られる時間が長くなる場合がある。

死体蹴り(したいげり):ラウンド勝利後に、倒した相手に攻撃すること。一部のゲームでは、ラウンド終了時に動けるため、KOしたあとに容易に死体蹴りを行える。パンチ攻撃で殴る場合、「死体殴り」とも言われることもある。格闘ゲームのモラルを問う学級会でよく議題に上がるが、eスポーツシーンでも意外とカジュアルに行われているのを見かける。どうするかは自分自身で決めてほしい。

~してるだけで勝てる:格闘ゲーマーは大げさなので、「この組み合わせは飛び道具だけで勝てる」などと言いがちだが、これらはほとんど嘘です。ごくまれに破滅的なゲームバランスのゲームで、本当にひとつの技で詰むケースもあるが、すぐアップデートされる令和の時代においては、いかに有利な組み合わせでもそこそこ頑張って戦う必要がある。この発言を正しく修正すると、「飛び道具を軸にして、ミスなくやればまず負けない」という形になるだろう。

シミー(しみー):主に、相手の目の前まで前進して、すぐに後退してから打撃を繰り出し、相手の投げ抜けを誘う戦術のこと。こうすると、投げ抜けを入力した相手は、投げが暴発するため、隙に攻撃を決めることができる。元ネタのshimmyは英語でジャズダンスを指し、投げ抜けを誘うこの動きがダンスっぽいことが由来とか。

ジャンキャン:ジャンプキャンセルのこと。通常技や必殺技の中には、ジャンプでキャンセルできるものがある。攻略記事などで「jc」と表記されている場合はジャンプキャンセルを指す。

柔道(じゅうどう):投げ技を決めてから、起き上がった相手に対して再び投げを連続で決めるテクニックのこと。ストVではあまりに強すぎたためすぐに調整されてしまったが、スト6になって一部キャラで奇跡の復活を遂げている。

▲通常投げ後に有利フレームが多いキャラクターは、起き上がった相手に再び投げを狙うことができる。一生起き上がれない様から、”柔道”と呼ばれる。

上段(じょうだん):2Dゲームにおいては、立ち、しゃがみどちらのガードでも防げる攻撃のこと。3Dゲームにおいては、しゃがみにヒットしない攻撃を指す。

昇龍 (しょうりゅう):『ストリートファイター』シリーズの昇龍拳のことを指すが、昇龍拳のコマンドである623+P自体を指すことも多い。また、このコマンドで繰り出される無敵技を「昇龍」と表現するプレイヤーは多く、キャラクター名をつけて、「●●●昇龍」といった表現が使われることもある。格闘ゲーマーは技名を覚えるのが苦手なのかもしれない。

▲上昇しつつ攻撃を繰り出す無敵技は、だいたい「昇龍」で通じる。

垂直(すいちょく):垂直ジャンプの略。ゲーム内で真上にジャンプすること。意外と意味がわかりにくい用語の代表格。飛び道具の回避や、様子見などに重宝する。

スクリュー:ザンギエフのコマンド投げであるスクリューパイルドライバーの略。1回転コマンドを指すことも多い。

スーパーコンボ、スパコン:『ストリートファイターⅡX』のシステムであったスーパーコンボは、最近の作品ではスーパーアーツやクリティカルアーツとシステム名が変更された。にも関わらず、口癖が抜けない格闘ゲーマーたちは、スーパーコンボ、とかスパコンとか呼称したりする。

スタン:気絶のこと。連続して攻撃を受けると気絶状態になり相手に大きなチャンスを与えてしまうこと。ストVIではバーンアウト中の相手に対して画面端でドライブインパクトをガードさせるとスタンさせることが可能。

スパキャン:必殺技キャンセルスーパーアーツの流れを「スーパーキャンセル(スパキャン)」と呼ぶことがある。必殺技→クリティカルアーツの場合も、「スーパーキャンセル(スパキャン)」と呼ばれることが多い。攻略記事などで「sc」などと表記されていたら、だいたいはこれのこと。

スラ:滑りながら攻撃するスライディング攻撃の略称。格闘ゲームが1つあれば、1キャラくらいは「スラ」を持つキャラクターがいる。

スライド(入力):ボタンをずらして押すこと。弱パンチ→スライド中パンチなら、弱パンチ後に中パンチをずらすように押すことを指す。

セットプレイ:相手を浮かせたあとやダウンを奪ったあとに、パターン化して攻めを構築すること。二択や三択になるセットプレイを組むことも多く、一度決まれば起き攻めがループするのも強力。1連のセットプレイだけで試合を決定づけることもできる。

▲キンバリーの細工手裏剣設置→通常技or通常投げ(爆破)の二択もセットプレイの一種。ガード困難なセットプレイも多く、相手にぶっぱなしを誘発させることもできる。

全一(ぜんいち):全国一位の略称。アーケードのシューティングスコアのランキングなどで使われる。格闘ゲームでは、キャラ名と合わせて使用されることが多く、全一リュウ、全一ガイルなどといった形をよく見かける。全一の根拠はさまざまで、大規模トーナメントで優勝した、ランクマッチのポイント、勝率などをもとに呼称されるが、基準が曖昧なので話半分で聞いてOK。煽り全一、クソプレイ全一など、不名誉な全一も多数ある。

先端当て(せんたんあて):リーチの長い攻撃の先端部分を当てること。こうすることで、ガードされた場合に反撃を受けにくくなるなどの恩恵が得られる。

相殺(そうさい):技と技がぶつかり合うことを相殺と呼ぶことがある。一部の格闘ゲームには、相殺演出の用意されているものも存在する。飛び道具同士がぶつかり合うことを相殺と呼ぶ場合もあり、ぶつかり合っても残る回数のことを「相殺判定」などと呼ぶことも。(ノーマル版の波動拳の相殺判定は1、OD版の波動拳の相殺判定は2)

属性(ぞくせい):攻撃がもつ属性のこと。飛び道具属性、打撃属性、ジャンプ攻撃属性など。飛び道具判定といった形で、「判定」という言葉が使われることも。一部の技には、こうした属性に対して無敵となる攻撃が存在する。飛び道具(属性)無敵など。

ソニック(コマンド):ガイルのソニックブームの4ため6を指す。後ろ要素をためて6方向でも成立するため1ため6でも出すことができる。

「た」行の格ゲー用語

対空(たいくう)、対空技(たいくうわざ):相手のジャンプを迎撃すること、またはそれに適した技のこと。無敵時間のある技や、上方向に攻撃範囲の広い技が使われることが多い。

▲格闘ゲームで基礎にして最重要テクニックとも言える”対空技”。上方向に強い技であれば対空技として使うことができるが、ジャンプに対する反射神経が求められるため苦手とするプレイヤーも多い。

タイラン:『ギルティギア』シリーズの主人公ソルの覚醒必殺技であるタイランレイヴ(632146)の略だが、このコマンド自体をタイランコマンドと呼んだりする。『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズに登場する大門の技から、「天地返しコマンド」と呼ばれることもある。

大パン:大パンチのこと。

台パン(だいぱん):相手のクソプレイや、敗北に心乱されたときに、無意識のうちに繰り出される筐体やアーケードコントローラーに対するやつあたり攻撃のこと。古のアーケードプレイヤーのスカした武勇伝として語られたりするが、ゲームセンターではやらないように。5万円くらいの高額コントローラーを買うと意外と台パン癖は直るという都市伝説もある。

タゲコン、TC:ターゲットコンボの略。『ストリートファイターⅢ』などで登場した、ボタンを指定された順番で押すことで、特殊なコンビネーションが出る。作品によっては、こうしたボタンを指定された順番に押す攻撃が特殊技の枠に分類されるが、古きオタクはタゲコン、TCという表記を好む。

立ち回り(たちまわり):大きなダメージを与えるチャンスを得るまでの動き全般を指して使用することが多い。「格闘ゲームは立ち回りが大事」などという形で使われる。または、キャラクター別の個性ある動きを示す場合もある。「ガイルはザンギエフに立ち回り(面)で有利」など。さも格闘ゲームの真理のように使われる言葉だが、意味は曖昧。とりあえず強い技を振り回して立ち回っている感を醸し出そう。

竜巻(たつまき):『ストリートファイター』シリーズの必殺技・竜巻旋風脚のことを指すが、竜巻旋風脚のコマンドである214を指すことが多い。

ダッシュ:66入力で接近する手段のこと。前ステップと同じだが人によって前ダッシュと呼ぶ人もいる。空中でダッシュする”空中ダッシュ”もゲームによって存在する。

弾(たま):飛び道具のことを指すスラング。弾を通り抜ける行動のことを、「弾抜け」ということもある。

△波動拳などは「弾」と呼ばれることも。

タメ技、溜め技(ためわざ):レバーをいれっぱなしにして溜めを作ってから発動する技のこと。ガイルのソニックブーム(後ろタメ前+P)やなどが代表例。後述するホールド技はボタンの長押しや押しっぱなしを指す。

中足(ちゅうあし):しゃがみ中Kのこと。おじさん格闘ゲーマーは中足キャンセル波動拳が大好き。この流れのコンボは中足波動と略される。

中段(ちゅうだん):立ちガードでのみ防げる攻撃のこと。

中距離(ちゅうきょり):近距離と遠距離の間を示す。厳密な定義はないので、ジャンプがぎりぎり届くくらいの距離を「中距離」とイメージしておくといいだろう。

超必、超技(ちょうひつ、ちょうわざ):超必殺技の略称。SNK系のゲームなどで使われる。

直ガー(ちょくがー)、直ガ:2D格闘ゲーム『ギルティギア』の直前ガードの略称を発祥とする言葉だが、相手の攻撃を直前でガードするシステム全般を示すスラングとして使われることが多い。ゲームによって成功時の効果は違うが、ガードの硬直時間が軽減するという恩恵を受けられる場合が多い。

通常技(つうじょうわざ):ボタンを押すことで発生する技を「通常技」とする格闘ゲームは多い。

辻式(つじしき):ボタンをずらし押しすることで、シビアな目押し入力を簡易化するテクニック。『ストリートファイター4』などの作品では、最初に押したボタンよりも、優先順位の低いボタンを押すことで、最初に押したボタンを連続で認識させるというテクニックが重用された。

低姿勢技(ていしせいわざ)、低姿勢(ていしせい):繰り出している最中に、やられ判定が極端に低くなる技をこう呼称する場合がある。「あの技は低姿勢技でかわされるよ」など。飛び道具やジャンプ攻撃を回避するような低姿勢技も存在する。

DP:DRAGON PUNCH(ドラゴンパンチ)の略。海外では、昇龍拳、またはそれに類する無敵技をDPと表記する場合がある。

ディレイ(をかける):遅らせること。主に連続入力で発生する技などで使われる。技を意図的に送らせて繰り出すこと。連続入力によって派生する技との相性が良く、1段目をガードさせて、2段目をディレイで繰り出すことで、1段目のあとに反撃しようとした相手にヒットさせるという戦術なども存在する。

テンキー表記:方向キーの入力をパソコンのテンキーで示したもの。236(波動コマンド)や623(昇竜コマンド)など数字でコマンドを表現できるため攻略サイトで多用される。

△テンキー表記では、真下は2、斜め前は3、前は6と表記される。よって、テンキー表記では、波動拳コマンドは236+Pとなる。

胴着(どうぎ)、胴着キャラ(どうぎきゃら);ストリートファイターにおいて、リュウ、ケン、豪鬼のような胴着を着用しているキャラクターたちを指す。が、ただ胴着を着ているだけでは胴着キャラ扱いはされないこともある。どちらかというと性能面で胴着キャラ扱いされることが多く、胴着の三種の神器である、波動拳(飛び道具)、昇龍拳’(無敵対空)、竜巻旋風脚(突進技)を持っているキャラクターは「胴着」と呼ばれる資格を持つ。ルークは胴着キャラなのかどうかというのは、『スト5』でも議論のネタになった。

同時押し(どうじおし):複数ボタンを同時に押すこと。数フレームであればずらし押しになっても同時押し技が出るようになっているが、最近のゲームでは同時押しボタンが設定できることが多い。

特殊技(とくしゅわざ):『ストリートファイター』シリーズなどで存在する、レバー入力1方向+ボタンで比較的簡単に繰り出せる技の総称。

飛び(とび):ジャンプのこと。

飛び道具(とびどうぐ):遠距離から相手を攻撃できる技のこと。波動拳、ソニックブームなどは飛び道具。

鳥カゴ(とりかご): 相手を画面端に追い込み、飛び道具や通常技でけん制しつつ、ジャンプで逃れようとする相手を対空迎撃する戦術のこと。発祥は『ストリートファイターⅡ』。けん制技を出すと見せかけて相手のジャンプを誘うという、高度なフェイントも混ぜた鳥カゴは脱出が非常に困難。

「な」行の格ゲー用語

投げ(なげ):近距離で仕掛けることで、相手のガードを崩せる「投げ」は、2D格闘ゲームの多くに基本システムとして搭載されている。

投げ抜け(なげぬけ):投げを回避するシステム。多くのゲームでは、投げられた直後に投げ入力を完成させることで、投げ抜けが成立。投げを見てから投げ抜けすることは難しく、投げ抜けの入力は先読み気味になるため、ここに投げ抜け狩り(シミー、原人狩り)が刺さる。

逃げ(にげ) :相手の攻撃が当たりにくい位置をキープし、極力リスクを抑えながら逃げ気味に闘うこと。多彩な飛び道具を持つキャラクターや、機動力の高いキャラクターに適した戦術だ。リードを守りつつ、タイムアップに持ち込んで体力差で勝利を目指すという戦術も存在する。

二択(にたく): 相手の起き上がり時など、自分が有利な状況から、相手の防御を揺さぶる選択肢を仕掛けること。打撃と投げの二択、中段と下段の二択などといった使い方が一般的。自分が不利な状況から仕掛ける二択を「逆二択」(ぎゃくにたく)というが、この場合は、無敵技による切り返しを意識させた通常技や投げによる暴れを繰り出す場合が多い。

ノックバック:攻撃をヒットorガードした際に、相手が後ろに後退すること。

「は」行の格ゲー用語

ハイジャン、HJ:ハイジャンプの略。ジャンプよりも高さや飛距離が出るジャンプのこと。基本システムとして搭載されている格闘ゲームもあれば、一部キャラクターの固有システムとして搭載されているゲームもある。

バクステ:バックステップの略。バックダッシュもバクステと呼ばれることが多い。

発生(はっせい):攻撃の「攻撃判定」が出るまでの速度を指す場合が多い。投げは発生5フレーム、このキャラの足払いガード後は発生10フレームまでの技で反撃確定、などと使われる。

波動(はどう):『ストリートファイター』シリーズの必殺技・波動拳のことを指すが、波動拳のコマンド236+P自体を指すことも多い。

バッタ:ジャンプを中心とした戦術のこと。「相手対空弱いから、バッタしてれば勝てる」

ハメ(はめ) :相手が脱出できない状況を意図的に作り出すこと。ガード不能の連係や、永続的にガードになる連係に対して使われるスラング。また、脱出が極めて難しい連係を指すこともあり。なお、日常会話において、陥れられたことを表現する際に、「ハメられた」といった使い方をするゲーマーも多い。

反撃確定(はんげきかくてい)、反確(はんかく):相手の技の隙に、攻撃をヒットさせる「確定反撃、確反」とほぼ同義。「その技、反確だから弱いよ」、「その技、反確あるよ」等。

判定(はんてい):攻撃のヒットする範囲のことを指す。攻撃判定、やられ判定といった使われ方をすることもある。「判定が強い」技は格闘ゲームにおいて強力な技となる。また、技の性質を表す場合も判定という言葉が使われることも。打撃判定は打撃属性の、飛び道具判定は飛び道具属性と表記される。「この技、打撃に見えるけど、飛び道具判定なんだ」

ヒット確認(ひっとかくにん): 攻撃がヒットしたことを確認して、連続技になる次の行動を入力すること。上級者達が多用するテクニック。これと似たものに、「ヒット確信」があるが、これは当たるか当たらないかわからないものに、連続技になる行動をあらかじめ入力しておくというリスクの高い行動で、エスパーと呼ばれる先読み能力の高いプレイヤーにしか使いこなせない。

ヒットストップ:技をヒットorガードさせた際に生じる、一瞬の時間停止のこと。ヒットストップが短い技は、ヒットとガードの状況確認をすることが難しい。

ヒットボックス(Hit BOX):キャラクターの当たり判定のことを指すが、最近では方向キーをボタン化したレバーレスコントローラーを指すことも多い。文脈を読み取って使い分けよう。Hit BOXと表記される場合は、ヒットボックスを開発、発売したメーカーで、プロゲーマーらをスポンサーする企業を指す場合がある。

△こちらはHitBOX社のヒットボックス。このコントローラーが格闘ゲームの操作に革命をもたらした。

一人用(ひとりよう) :一般的には一人用のゲームモードのことを指すが、よりオタクな格闘ゲーマーの間では、「自分のやりたいことを相手に押しつけるプレイスタイル」を指すことがある。一人用で練習をしているかのようなわがままな行動を押しつけることからこう呼ばれる。

ピヨり、ピヨる:気絶のこと。

ぶっ放し(ぶっぱなし)・ぶっぱ:相手の行動を確認せずに、凌がれた際のリスクが大きい技を繰り出すこと。相手の攻めから抜け出す際に、無敵技を繰り出すこともぶっ放しと言われ、度が過ぎると「ぶっ放し野郎」などの不名誉な称号が与えられる。

フルコン、フルコンボ:その状況下で想定できる、最大ダメージのコンボ、または大ダメージコンボを指す。「波動拳を飛ばれたらフルコンだからあんま打ちたくない」などで使う。

フレーム(ふれーむ):格闘ゲームは、1秒間あたり60枚のコマ割、60fpsで処理されているものが多い。この仕組みから、攻撃の発生速度を、フレームという単位で表現する文化がある。「弱攻撃の発生は4フレーム」、「無敵時間は5フレーム」といった形で使われる。

フレーム消費:先に紹介した「儀式」と同義。技を空ぶって、特定の状況を作り出すこと。ダウンをとったあとによく用いられる。

ブロッキング、ブロ:『ストリートファイターⅢ』シリーズで多くのプレイヤーを虜にした、相手の攻撃を受け止め、反撃に転じるシステムのこと。この頃の幻影を求めてか、相手の攻撃を受け止めるシステムを見ると何でもかんでも「ブロ」呼ばわりするプレイヤーも存在する。スト6ではドライブパリィという、相手の攻撃を受け止めるシステムが追加されているが、これを「ブロ」と呼ぶプレイヤーもきっと現れるはず。ゴジラインでは、ソウルライク好きの若者にも通じるよう「パリィ」の略称を推しています。

△ルークのドライブダッシュからの攻撃をドライブパリィで受け止めるリュウ。

暴発(ぼうはつ): 意図していない技が出てしまうこと。コマンド入力のミスで起こることが多い。繊細な操作を要求される格闘ゲームでは、上級者であっても暴発は日常茶飯事。大会の緊張が暴発に影響することもあり暴発したプレイヤーは大体の場合「出してない!」という。

補正(ほせい):技に応じて設定されているダメージにかかる係数のこと。しゃがみ弱Kなどのヒットしやすい技は補正が低く設定されており、始動技として使っても補正値の関係でダメージが伸びないケースがある。またジャストパリィ後などの一部の状況でも補正が設けられている。近年のゲームには、「連続技補正」と呼ばれる、連続技が長引くにつれて技の威力やのけぞり時間が減少していくというシステムが採用されていることが多い。

補正切り(ほせいぎり): 継続中の連続技をあえて途中で中断して、再度ガードを揺さぶって連続技を狙うこと。「ダブルアップ」などと呼ばれることもある。前述した補正値の都合上、補正切りで一気に勝負をかける光景も見られる。ただし、連続技をミスしてそのあと運よく再び連続技に持ち込んだ場合でも、「今の補正切り」と自分のミスを認めない発言をするプレイヤーも少数ではあるが存在する。

ホールド:ボタンを押しっぱなしにして出す攻撃や、一定時間押してから離しで出すコマンドのことを指す。ストVの場合、ユリアンのホールド立ち強Pやコーディのゾンクナックル(P溜め離し)などがホールド技に該当する。

「ま」行の格ゲー用語

前ステ(まえすて):前ステップの略。前ダッシュも前ステと呼ばれることがある。また、格闘ゲーム外で使用される場合、「積極的にいく」、「図々しくいく」というニュアンスで用いられることもある。

密着(みっちゃく):投げ技が届く至近距離のことを指す。

△密着状態では、打撃と投げが二択として成立することが多い。

無敵技(むてきわざ):昇龍拳を代表とする技の出始めに相手の攻撃を受け付けない「無敵時間」がある技の俗称。無敵技は相手の攻撃を切り返す際に優秀だが、ガードされたりかわされたりした場合の隙が大きいものがほとんど。出した瞬間に無敵時間が付与される完全無敵以外にも、打撃に対して無敵となる打撃無敵、投げを無効化する投げ無敵、対空技に使いやすい上段無敵、下段攻撃を空振らせる下段無敵なども存在する。

目押し(めおし): ボタンをタイミング良く押し、技を一定のタイミングで繰り出すこと。目押しを使うことで成立するシビアな連続技や連係も存在する。

めくり:相手の背中付近に向けて攻撃し、ガード方向を惑わせるテクニックのこと。2D格闘ゲームでは、相手を飛び越すようにジャンプし、攻撃範囲の広い技で相手の背中を攻撃することで発生する場合が多い。由来は、背中の皮をめくるように攻撃することと言われている。突進技や移動技で相手の後ろに回って攻撃を仕掛ける場合も「めくり」と呼ばれることが多い。

「や」行の格ゲー用語

有利(ゆうり):キャラクター同士の相性を語る際に用いられる。戦いやすい相手に対しては有利、負けやすい相手には不利となる。

有利フレーム:攻撃をヒット、ガードさせた時に、先に動き出せることを有利や有利フレームと言う。反対に、攻撃をヒット、ガードされた場合に、相手が先に動き出せる状況のことを不利フレームと言う。不利が大きいと、前述の確定反撃を受けてしまうことに注意。

ヨガ、ヨガフレ:ストリートファイターシリーズの登場人物のダルシムが用いる「ヨガ」を指すことも多いが、コマンドを示す使い方をされる場合はかなり読み解き力がいるので要注意。この派生として「逆ヨガ(ぎゃくよが)」も存在する。かつてのヨガフレイムコマンドが41236+Pだったことから、ヨガ(フレ)コマンドは41236、逆ヨガ(フレ)コマンドは63214を示す場合が多い。近年のヨガフレコマンドは暴発を避けるべく63214(逆ヨガ)になったので、最近ストリートファイターを始めた形には混乱しかない表現で誠に申し訳ありません。「そのコマンドなに?」「逆ヨガKだね」とかいう会話が、おじゲーマーの間では平然と行われる。

読み合い(よみあい):試合中の相手との心理的かけひきを指す。起き上がりにガードをするか、無敵技をぶっぱなすか、ジャンプをいれっぱなしにするかといった駆け引きも読み合いである。読み合いに正解はないが、「リスクとリターンを把握したうえで、状況に応じた行動を読まれにくいように使い分ける」のが理想なのかもしれない。

「ら」行の格ゲー用語

乱入(らんにゅう):対戦したい相手に対戦を申し込むこと。

▲ストリートファイターVIのバトルハブでは昔のゲームセンター時代と同じように乱入する相手を見てから対戦を申し込むことができる。

乱舞、乱舞技(らんぶ、らんぶわざ):ヒットすると自動で連続攻撃が繰り出される技を、乱舞技と呼ぶ。主に、スーパーコンボ、クリティカルアーツ、超必殺技など、なんらかのコストを使って発動する技に対して使われる。

リーチ:射程距離、主に攻撃の射程距離を指す。リーチの長い攻撃、リーチが短い、など。

リバーサル(りばーさる) :ダウン状態やガード状態から復帰すると同時に技を繰り出すこと。主に必殺技を繰り出すことを指す。リバサと略す場合もあり、「リバサ昇龍」といった風にリバサ+技名の形で使われることが多い。

レバーレス:最近流行中のヒットボックスタイプのコントローラーのこと。レバーがないことから「レバーレスコントローラー」と呼ばれる。

連ガー(れんがー)、連続ガード(れんぞくがーど):最初の攻撃をガードしてから、ガード状態が継続することをさす。連ガーの技は、割り込まれないという強みがある。

連コイン(れんこいん):相手に負けた時に、席を立たずに再度再戦を挑む様で連コとも言う。「勝つまで連コイン」は格上の相手によく使われる戦術の一つ。

連打キャンセル(れんだきゃんせる)、連キャン(れんきゃん):一部の弱攻撃は、弱攻撃でのみ連打キャンセルがかかる。

連係(れんけい):技をつづけざまに出すことで、攻めを継続すること。連携という表記の場合、2人1組のキャラクターが同時攻撃を行う場合に用いられるが、細かく使い分けなくても格闘ゲームの世界では意味が通じる。

「わ」行の格ゲー用語

わからん殺し(わからんごろし):よくわからない戦術、よくわからないキャラで勝つことをわからん殺しと呼ぶことがある。単に対策の甘えだろという声も聞かれるが、格闘ゲームはキャラクターが多く、全キャラの対策を済ませておくというのは極めて難しいという一面もある。とりあえず負けた時に「わからん殺されたー」とか言っておくと、いい感じのダメな格闘ゲーマー感が出る。

割り込み(わりこみ)
:相手の攻撃に割り込むこと。弱攻撃のような攻撃発生の早い技や、でかかりに無敵時間のある技で割り込みを狙うことが多い。不利な状況で割り込みを狙う”暴れ”とは違い、有利な状況で的確に割り込むことを指す。

以上、スト6の攻略や実況などで見られそうな言葉をざっくりとご紹介してみました。冒頭にも書きましたが、全部覚える必要はありません。

 

よりeスポーツ精神から遠のいた、おれたちの身内用語集はこちら

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