週刊少年ジャンプを買い続ける、少年の心を失わない36歳浅葉です。
これぶっちゃけ無●シリーズだろうと思って購入した『銀魂乱舞』ですが、斜め上方向に予想をぶっちぎって面白く、大変楽しく遊ばせてもらいました。
今回の記事では、この素晴らしきお祭りゲーのプレイレポートをお届けします。
※筆者が遊んでいるのは、プレイステーション4版のAV EDITIONになります。
発売日:2018年1月18日
プラットフォーム:プレイステーション4、プレイステーションVita
ジャンル:アクション
プレイ人数:一人
価格:
●初回限定生産版(AV EDITION)
プレイステーション4版10,600円、プレイステーションVita版9800円
●通常版
プレイステーション4版7,600円、プレイステーションVita版6,800円
『銀魂』らしさが溢れるアクションパート
アクションパートは、●双シリーズにかなり近いことは確かですが、「『銀魂』らしい賑やかさ」は本作だけのものです。わらわらと群がる敵をバタバタ倒している間も、サポートキャラクターやオリジナル要素である「銀玉パチンコ」が画面中に炸裂し、お祭り感に包まれた『銀魂』の世界観を楽しむことができます。
この手の一騎当千ゲーは、わりと戦闘が単調になったりするのですが、いろいろな演出やシステムが画面に割り込んでくるように現れるので、特殊なことをしなくてもプレイヤーが盛り上がれるのは嬉しいところ。キャラクターたちもとてもうるさいです。おれが遊んでいるのは、AV EDITIONというTVアニメのオープニング&エンディング曲がゲーム中で流れるバージョンなんですが、原作ファンの方は買うならこちらがオススメ。若干高いですが、それだけの価値は十分にあります。
キャラクターの動作も、かなり高いレベルで差別化が行われています。基本的に敵をバタバタ倒していくことがメインなので、個性豊かなアクションを活かして攻略するというタイプのゲームではありませんが、自分の好きなキャラクターの特徴がしっかりと動きの中に練りこまれているというのは、やっぱり嬉しい。アクションの随所から、キャラクターゲームとしての完成度の高さを感じます。
ボスバトルの中には、1vs1形式のものとなっているものがあります。1vs1の戦いでは、移動やガードを駆使して相手の攻撃をいなす必要があるため、雑魚敵を相手にしている時と大きくプレイフィールが変化します。敵の攻撃をはじき返せる「ジャストガード」に成功すると、かなり長い連続技を叩き込めるようになるなど、ちょっと格闘ゲームライクな雰囲気も漂うバトルは、なかなか歯ごたえを感じます。
『銀魂』らしいパロディネタも
『銀魂』のゆるっとした面白さを支えるパロディは、ゲームでも絶好調。『ドラゴンボール』や『ガンダ●』のネタが多数登場します。かめはめ波やフリーザ(ブリーザ)、セル(セロ)などは、アクション要素として登場するため、操作する楽しみまで付与されています。
ストーリーを楽しむ長篇追想乱舞
長篇追想乱舞モードでは、紅桜篇、吉原炎上篇、バラガキ篇など、8つのストーリーを楽しむことができます。アニメ版のカットが使用されたアドベンチャーパートを交えつつ進行していくのですが、ナレーションやキャラクターの掛け合いに、ところどころアドリブが入るのが面白いところ。本作の発売時期について言及されたりする場面など、『銀魂』らしいメタな展開も多数アリ。
紅桜篇は『銀魂』というコンテンツにおいて、アニメ、実写映画など、何度かスポットが当たったストーリーですが、ゲームでこの物語の中を闊歩するというのも楽しいものです。表現と演出が変わることで、同じ物語がまた新鮮に、それでいて芯の部分を失わずに楽しめるのだなあと、実写映画の時も思いましたが、ゲームでも同じように感動を覚えました。(漫画やアニメ方面では、必ずしもすべてのメディアミックスが成功しているわけではないので、実写映画や本作には、きっと「何か」があるのでしょう。)
アクションの中に『銀魂』を感じる傑作
最近のキャラクターゲームは「ゲームとして面白いこと」を追求するあまり、キャラクターや物語の部分が疎かになっていると感じるものが多かったので、個人的にはこの『銀魂乱舞』の方向性は面白いなと思います。物語とゲーム部分、両面で良い作品が一番なのですが、なかなかそういう作品が出てこない中で、しっかりとアクションの中にキャラクターや物語を織り込んでいて、原作のストーリーの追体験とはいえ、ゲームならではの面白さも付与されています。プレイステーション4のシェアボタンで使えるスクリーンショットや動画保存に対応しているのも素晴らしいですね。(バンダイナムコのゲームは、この機能が使えるか使えないか、ソフトによって異なることが多く、厳しいものは録画全面不可だったりするのです。)
ゲーム面についても、こういった無双系アクションの中では、プレイを飽きさせない工夫が随所にされており、ついつい長く遊んでしまいます。やりこみ要素も程よく、おれの場合は50時間くらいいろいろな収集、育成要素を楽しんでいました。
もうすこしプレイアブルキャラクターが欲しかったなと思うのは、最近の一騎当千系ゲームに慣れすぎたせいかもしれませんが、この制作側のこだわりが引き継がれるのであれば、2作目も見てみたいですね。(発売初期に頻発したアプリケーションエラーであったり、UIの部分で少し残念なところは、次作の課題だと思います。)