【ゴジセレ】祝1周年! 現代社会の“いびつな悪”を断罪する『ネットハイ』を振り返ろう!!

レッツエンジョオオオイ!
どうも、非リア・ライターのカワチです。

前回の記事では『フリーライター橘真希』を取り上げましたが、今回はマーベラスより2015年11月26日にPS Vitaで発売された『ネットハイ』をご紹介したいと思います。ちょうど1周年ですしね。振り返るにはちょうどいい!
ただ、公式サイトでネタバレ禁止を呼び掛けているため、具体的な内容は少なめで概念的な話が多くなってしまいます。申し訳ない!

さて、『ネットハイ』は政府公認SNS「ツイイッター」のフォロワー数で社会的地位が決まる架空の世界が舞台。そこでフリーターのド底辺である“俺氏”ゴシップ情報を集めてリア充たちのウソを暴いていくというゲームです。具体的にはアドベンチャーパートで証拠を集めて、リア充との対戦であるENJバトルパートでウソの発言に証拠を突きつけていくことになります。まぁ、わかりやすく言うと『逆転裁判』や『ダンガンロンパ』の系譜ですね。

△前回紹介した『橘真希』の主人公はフリーライター。本作の主人公はフリーター。似ているようで違う!

△前回紹介した『橘真希』の主人公はフリーライター。本作の主人公はフリーター。似ているようで違う!

△超高性能ウェアラブル端末「MEGA-NEXUS(通称:メガネ)」を付けることでポジティブな性格になる“俺氏”。

△超高性能ウェアラブル端末「MEGA-NEXUS(通称:メガネ)」を付けることでポジティブな性格になる“俺氏”。

△俺氏のパートナーとなるヒロイン・シル。ポンコツかわいいです。

△俺氏のパートナーとなるヒロイン・シル。ポンコツかわいいです。

△ENJバトルの司会を務める謎の女性、マスターオブセレモニー。通称MCちゃん。キーワードはおっぱいとゆかなだ!

△ENJバトルの司会を務める謎の女性、マスターオブセレモニー。通称MCちゃん。キーワードはおっぱいとゆかなだ!

最初にこのゲームの設定を見たときは絶対にギャグだと思ったし、体験版をプレイした段階でもよくあるテンポのいいコミカルなアドベンチャーだと感じていました。「ボク好みの変なゲームではあるけど、そこまで引っ掛かるものも無いかなぁ」ぐらいの感想でした。

ただ中盤までプレイしたところでボクのなかの評価がガラリと変化。“感動”とか“衝撃”ではなく“号泣”。泣きました。涙が出ました。物理的に。

△“グッド・L・ガイ”というプレイボーイとの戦いで泣きました。未プレイの人には想像が付かないと思いますが、クリアした人ならわかってくれるハズ!

△“グッド・L・ガイ”というプレイボーイとの戦いで泣きました。未プレイの人には想像が付かないと思いますが、クリアした人ならわかってくれるハズ!

……まぁ「泣いたからなんだよ」と言われたらそれまでなのですが。ボクも映画の感想とかで「泣ける」とか聞かされても「ふ〜ん。で?」とか言っちゃうタイプですから。……でも、実際には大人が「泣く」ってなかなかないと思うんですよ。とくにゲームのシナリオやそれにともなうキャラクターのセリフで泣くことって少なくないですか?
ボクが記憶しているなかで、プレイしていて涙を流したゲームって、この『ネットハイ』と『ケイオスリングス』ぐらいしか思いつかないですし。……あとは『君が望む永遠』か。『ひぐらしのなく頃に』でも泣いたし『家族計画』も泣いたか。『幻想水滸伝2』も泣いたなぁ。マズい!記事の方向性がズレる!!
でも泣いたことのあるゲームはどれも思い出深いものばかりです。
「泣く=感動的=完成度の高いストーリー」という単純な構図でもないと思いますが、大きく感情を揺さぶられたのは確かで、『ネットハイ』もそのひとつです。では、なぜこのゲームはそんなにボクの心をつかんだのか?

△ネタゲーに思える『ネットハイ』ですが……?

△ネタゲーに思える『ネットハイ』ですが……?

やはりなんといっても主人公の「俺氏」の魅力が大きいと思います。彼はコンビニのバイトで生計を立てるフリーターで、さらにはコミュ障で他人と上手に話すこともできないというダメ人間です。本来は決して主人公にはなれない脇役ですね。しかし! だからこそ「衆目のなかでリア充をおとしめ、自分が変わりにのし上がってやろう」などという意識はなく、かりそめの姿でいることに疲弊したリア充たちを慈悲の心で救っているだけなんですよ。

そのため、俺氏はリア充の社会的地位を奪ってしまったときに立ち直れないほどふさぎ込んだりしますし、自分の地位が上がったときもそのことを理由に偉そうな態度をとったりすることもないんです。だから、何の取り柄もない彼にほかのキャラクターたちは惹かれていくし、プレイヤーもまた彼のことが好きになっていくのだと思うんです。ボクは少なくともそうでした。

△“俺氏”を演じている石川界人さんの演技も熱いんです……!

△“俺氏”を演じている石川界人さんの演技も熱いんです……!

「匿名で彼らをバッシングすれば安全な位置でストレス解消できる」という現代の“いびつな悪”を断罪するヒーロー、それが「俺氏」という
人物だと思います。その戦いを見て、ボクと同じようにみなさんにもなにかを感じ取ってもらえたらうれしい。

……だからこそ、メーカーさんの宣伝の仕方は残念でしたね。広報として、とりあえず目立つことをしなければいけないとはいえ、ゲームの本来の魅力をまったく伝えられていませんでしたからね。まぁ、だからこそ口コミで盛り上がってほしいタイトルではあるのですが。その後の展開が「にぱいしん」だけって悲しすぎますよ!
ちょっと脱線してしまいましたが、本作にはリア充と真の姿でまったく姿が異なるキャラクターや、字幕と異なる声優陣のアドリブと思われるセリフの数々、「バブみ」や「ホモォ…」などの豊富なオタクカルチャーなど単純におもしろいシーンもたくさんあります。身構えることなく、気軽に手に取ってみてもらいたいですね。そしてみなさんの心に残る1本になってもらえれば、ボクもうれしいです。

△ネタバレになるため、キャラクターたちの真実の姿について語れないのが残念。

△ネタバレになるため、キャラクターたちの真実の姿について語れないのが残念。

ぜひ、実際にプレイして確かめてみてもらいたいです。ガラリと変わる声優陣の演技も必聴ですよ。

△ぜひ、実際にプレイして確かめてみてもらいたいです。ガラリと変わる声優陣の演技も必聴ですよ。

△ちなみにギャルゲー的なおまけモードもあります。フルボイスじゃないのが残念。

△ちなみにギャルゲー的なおまけモードもあります。フルボイスじゃないのが残念。

△とりあえず体験版もあるので雰囲気はそちらで掴めるかも。でも、体験版以降がおもしろいんですよ、このゲーム!

△とりあえず体験版もあるので雰囲気はそちらで掴めるかも。でも、体験版以降がおもしろいんですよ、このゲーム!

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カワチ

カワチ

ビジュアルノベル好きのフリーライター。さまざまなメディアに記事を寄稿しており、マニアックな知識や小ネタなどで読者を唸らせている。深みのあるゲームが好きかと思えば、「エロければなんでもいい」と豪語する猛者。

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