【シャドウバース】“カードゲーマーぶる”ために必要な新カードの見方

さすらいのカードゲーマーのちょもすと申します。ときたまゴジラインに現れる異質のカードゲームの話をどうかご容赦ください。

今回お届けしたいのは、カードゲーマーぶるために必要な新カードの見方です。カードゲームの楽しみとしてプレイやデッキ構築はもちろんのことですが、発売前にチラ見せされるカードについてああだこうだ言うのもまた楽しみの一つであることは間違いないでしょう。

せっかく『シャドウバース』の新カードもぼちぼちと公開されてきているので、ここでカードゲーマーぶって新カードをああだこうだ言う技術を身につけて頂き、「お前のカードレビュー、まあまあだよ。でもまだ甘いかな」とSNSで言えるようなカードゲーマーになって頂くのがこの記事の狙いです。

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先日実装された“2pickルームマッチ”を遊ぶ配信をしていたところ、突如現れたブレードアークス世界王者の凡氏。圧によって僕のカードは粉々に破壊され、世界の大きさを知ることとなりました。そんな『シャドウバース』は今も盛り上がっております。

 

新カードを評価するのはむずかしい

先に前置きさせて頂くと、ある一枚のカードの評価するというのは非常に難しいことです。一見強そうに見えても蓋を開けてみれば弱かったり、全く見向きもされていなかったカードが環境を制圧したりします。冥府への道などはいい例で、あのカードが流行ると思っていた人はそう多くないことでしょう。

カードゲームのプロやそれに近しい人ですらもその価値を見誤ることがあるくらいで、口を揃えて強いと言われていたカードが実際の環境ではあまり使われなかった、ということがよくあるのもカードゲームの世界です。

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「世界でもっとも遊ばれているTCG」としてギネス記録にも登録されている『Magic the Gatherring』。そのとあるカードの値段の推移です。画面中央で爆上がりしているのが大会のタイミングで、プロプレイヤーに多く使われていたために値段が倍以上まで上がっています。カードの価値は業者でも中々見抜くことはできません。

なぜそういうことが起きるかと言えば、予想外の環境になったり、予想外のカードの組み合わせでデッキが組みあがったりするからです。超高速環境になれば6コストのカードは重すぎて使い物になりませんし、謎のカードと謎のカードを組み合わせたら環境を破壊するようなデッキができればそれはもうはちゃめちゃなことになったりするからです。

正直なところ、どんなデッキが流行るかという環境の予測は中々できることではありません。有名なプレイヤーがSNSでデッキレシピを挙げれば、その日一日はそのデッキで溢れかえるのがデジタルTCGの世界です。そんな中で「有名プレイヤー××が9/15あたりに○○デッキを公開しそうだな、とすれば……」なんてやってる友人がいたらまずは病院に連れていくべきで、そんな予測はできるわけがありません。そういった理由で環境の予測が難しいとすれば、環境に密接に関わるカードの価値の予測もまた非常に難しいことがわかります。

しかしそれでもSNSやブログでカードレビューを打ち込みたいのが人の性ですし、それが後からプロプレイヤーだったり自分の尊敬するプレイヤーが同じような評価をしていたらやっぱり嬉しいですよね

そういうのは積極的に狙ってドヤ顔をしたいので、強いとされる人たちと大きく評価が乖離しないための基準を、いくつか考えてみました。

コストあたりの攻撃力/体力が高い

新カード情報を見るとまず効果を見てしまいがちですが、一度落ち着いて攻撃力と体力を見ることが“プロのカード評価”の第一歩です。

『シャドウバース』で言えば2コスト2/2、3コスト3/2or2/3、4コスト3/4or4/3という基準値を満たしているかどうかです。効果が強いと思っていたら意外とスタッツが低くて弱かったというのはよくある話なので、まずは攻撃力と体力を見て基準を満たしているか、あるいはどれくらい下回っているのかを見るのが“プロ”のやり方です。

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Twitterを見ていると賛否両論あった『吸血姫・ヴァンピィ』ですが、2コスト2/2のスペックの上にこの効果が乗っていることに注目。ヴァンピィちゃんはかわいいし最強です。

 

試合の流れを考える

今までの経験から、試合の流れを考えることも重要です。例えばこのカード。

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効果だけ見るとEPを3ポイントにするという宇宙を開闢できそうな効果を持っており、9PPの4/4も妥協できるラインではあります。

ですが、今までの僕たちの『シャドウバース』は、9ターン目、10ターン目、11ターン目と続くゲームだったでしょうか。もちろん続くこともありますが、そんな時EPが残っていれば優勢になるゲーム展開はどれくらいあるでしょうか。現実は冥府への道に描かれている謎のおっさんがバシュ!と一閃を放ってきたり、サタンズサーヴァントが13/13で鎮座しているのがそれくらいのターン数です。

もちろん、それを踏まえてうまく使う方法もあると思いますが、この効果を見て「強すぎ。『シャドウバース』終わったな」というのは、どうにも“プロ”の見方ではなさそうです。

他のカードと比較する

従来のパーツのほぼ上位互換となるカードは評価される傾向にあります。先ほど例に挙げた吸血姫・ヴァンピィなんかはまさにそうですね。

今までヴァンパイアの2コスト2/2の選択肢の中でもっともマシだったダークサモナーを選びながらも、眷族の召喚や夜の群れといったフォレストバット関係のカードを入れていたデッキは、迷わずヴァンピィを採用することになるでしょう。他のカードと比較すると「今までのデッキのこいつだった部分は明らかにこいつの方がいい」という最低値が保障されるので、評価が高くなる傾向にあります。乗っかりましょう。

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ウルトラ“セージコマンダー”とも考えられるアークエンジェル・レイナ。PP、クラスの違い、スタッツの違いは果たして……

 

何枚来ても嬉しいかどうかを考える

本当に強いカードというのは、多くの場合、手札に何枚あっても嬉しいカードのことを指します。例えば【1PP、相手リーダーに10ダメージを与える】みたいなカードがあったらデッキに40枚積みたいですよね。当たり前ですがそれは本当に強いカードだからです。そこまで極端なカードは当然ありませんが、『シャドウバース』だとエンシェントエルフなんかはかなり近いカードな気がします。

序盤、中盤、終盤、いつでも働くスーパー美女。年増だと揶揄されがちですが、このカードの強さに気づいた人間から「やはり美女」と改心する傾向にあります。

序盤、中盤、終盤、いつでも働くスーパー美女。年増だと揶揄されがちですが、このカードの強さに気づいた人間から「やはり美女」と改心する傾向にあります。

あるターンのある状況に来るとめちゃくちゃ強いというカードより、何ターン目のどんな状況に引いてもそれなり以上に強いカードの方が強いことがほとんどです。汎用性って大事なんですね。

本当に大事なのは振り返らない心

ああだこうだと言いましたが、真に重要なのはいざ出て自分のカード評価と実態が違っていても気にしないことです。ベータテストの頃に僕は冥府への道なんてカードに見向きもしませんでしたが、今では確かにあのおっさんと僕は血が繋がっていると確信しています。

とりあえずカード評価をビシっとキメておき、当たっていたら「そりゃそうだよね」と言い、間違っていたら「そんなこと言っていないけど?」というのが真のカードゲーマーの姿だと僕は思っています。僕は、ですけどね。

 

皆で新カードを見てわいわいと盛り上がり、『シャドウバース』の新弾を待つことにしましょう。

それではまた。

 

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ちょもす
twitter ID:@chomosh
Blog:http://chomosh.hatenablog.com/
『CODE OF JOKER』第一回マスター・オブ・エージェント準優勝。
『三国志大戦』では、ランカーとしても活躍。
デジタルカードゲームの猛者として知られるが、さまざまなゲームジャンルを遊ぶマルチゲーマー。
「今日からYOUもゴジライン」という雑な参加要請を受けておっさんたちの仲間になった。
ちょっさん、おたもすさん、オタクなど、幅広い愛称で呼ばれている。
カードゲームの腕は確かだが、すぐに「10年前からの○○使い」などと自らの過去を書き換える癖がある。

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